大学生になって2度目の夏休みを前に、僕はどこへ行こうか考えていた。海外はお金が無い。じゃあ国内。さて、どこへ行こう。
そうだ、京都へ行こう。(ベタだ。)
1日目。「神のワープ」 世田谷→小田原
朝9:30に出発。天気もよく、セミがうるさいほど鳴いている。重装備のチャリを漕ぐのは久しぶりだったが良い走り出しだ。ここで、今回の旅における決意を書いておこう。それは「ラストラン」。今回で僕はチャリ旅に一応の終止符を打つことに決めた。もちろん近場のツーリングはやるだろうが、これからは海外バックパッカーと国内バイク旅の二本柱でやっていこうと思っている。
神奈川に入り、しばらくすると1号線に出た。つまり東海道。ここからやっと東海道中という感じがしてきた。道端にある日本橋から何キロという標識を見ながら漕ぎ続けた。途中、同じように自転車で西を目指すチャリダーを数人見かけた。ママチャリでバックパックを背負った人たちもいた。
国府津駅付近で雲行きが怪しくなってきた。コンビニに立ち寄り、テントとシュラフをゴミ袋で防水する。また走り出したが、しばらくすると雷が鳴り始めた。そして土砂降り。視界がほとんど無いぐらいのすごい雨だ。僕は必死に雨宿りのできそうな場所を探していた。気象予報士の資格を持つ雷嫌いの父により、子供の頃から幾度も雷の怖さをプロパガンダ的にすり込まれてきた僕も雷は大の苦手だ。びくびくしながらびしょぬれで進んでいると、道端で軽トラから出てくる人影が見えた。このおじさんに「すいません。この辺にコンビニか銭湯ないですか?」と尋ねると、まだ遠いらしい。仕方なく礼を言うと、「乗ってく?」と神の声が聞こえた。すかさず、はい!と答え、チャリと共に軽トラの荷台に乗り込んだ。するとまた神の声が。「君は助手席に乗りなさい。」着衣水泳をした後のようにびしょ濡れだったので僕も荷台に乗ろうと思っていたのだが、神の好意により助手席に入れてもらえた。
おじさんは5キロほど先の銭湯まで行ってくれた。ありがとうございました。お風呂に入っている間に雨はすっかり上がり、気持ちよく小田原を目指した。
小田原に着くと、ちょうど花火大会の日らしく駅前には浴衣や甚平を着た人が大勢歩いていた。僕はコンビニで食糧を買うと、小田原城へ行った。小田原で寝れそうな場所は小田原城しか思いつかなかったのだ。城の近くに座っていたホームレス風のおじさんに野宿できるか尋ねると、問題ないという。そこで、駐車場近くの屋根のあるところにテントを張った。
深夜、人の気配で目が覚めた。恐る恐るテントの入り口を開くと目の前に1人の若者がいた。かなりドキっとしたが、警備員の知り合いらしく、警備員に僕が朝までいることを知らせておいてくれるとのこと。立ち退けと言われなくて良かった。そればかりか応援までしてくれた。また人の優しさに触れた。
2日目に続く。
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