萩原健一

Shining With You (1988年作品)
 萩原健一を意識したのは映画「いつかギラギラする日」だったと思います。圧倒的な存在感に魅了されました。エンディング・テーマも彼が歌う「ラストダンスは私に」でした。
 もともとグループ・サウンズで世に出てたんですね。ブームが下火になって、人気も仕事もなくなると、撮影現場でお茶汲みなんかをしてたんだそうです。役者で認められ、音楽活動も再開したのでしょう。
 芝居も個性的なら、歌い方も唯一無二と言っていいです。歌も芝居も、彼の真似しようとすること自体無駄でしょう。萩原健一でなければ出来ない事です。
 バーボン・レコードから移籍して、バック・バンドも新たに出したこの作品。彼の曲を全て聴いたわけではありませんが、音楽性も歌詞もベストなアルバムじゃないでしょうか。
 歌っている内容は、卑猥で、下世話で、虚無で、哀しいラブ・ソング。そこらじゅうにある綺麗事を並べたモノとは明らかに違います。バック・バンドは井上堯之やミッキー吉野。一癖あるメンツが揃っています。勿論、そこいらのへなちょこロックとは訳が違います。
 ハイライトは“10. 夜ごと悩ましい夜の海に”。決して全てを理解しあうことが出来ない男と女。それでもお互いを必要とし、離れることの出来ない愛おしさが、切々と歌い上げられています。実にカッコいいラブ・ソングです。
01. メフィスト・ガール
02. Shining With You
03. Empty Days
04. 泣きぬれて恋をして
05. 哀
06. プレゼント
07. チョイトそこ行くお嬢さん
08. しょうがねえなァ
09. Angel
10. 夜ごと悩ましい夜の海に
11. Woman―いとしき女達へ―