泉谷しげる

IZUMIYA SELF COVERS (1988年作品)
 泉谷しげるを初めて聞いた作品がコレです。それ以前はテレビで見ていて、何やら過激なオヤジでした。歌番組にはあまり出ないけど、歌手ということは知っていましたが、それ以上に存在そのものが際立っていましたね。高校生の時だったでしょうか。とにかく異様な人間に思えてなりませんでした。
 映画監督をしたりもしてて、ビデオも見ました。で、やはり本業の音楽も聴いてみたいなとなったんですね。その頃は、洋楽なんてまだ聴いてませんでした。井上陽水と長渕剛ばかりでした。でも、何か物足りない。もっと熱くなれるような音楽はないかと思ってた時期でもありました。
 その想いを叶えてくれたのが泉谷でした。元々はフォーク。それこそ陽水や長渕と同じ。フォークの後のニューミュージックなる物に苛立った泉谷は、ロックそれもパンクへ移行したんですね。コレも熱いアルバムです。
 これまでのキャリアの中で、気に入った曲をセルフ・カヴァーした内容。代表曲からシングルのB面まで。オリジナルとは趣を変えたアレンジあり、更にパワフルになったりしています。
 この頃は、“with LOSER”で仲井戸麗一がサポートメンバー。ゲストも豪華で鮎川誠、GEE2、KYON、忌野清志郎etc。よくもコレだけ集まったなというメンツです。
 一世一代の名曲“01. 春夏秋冬”は外せないでしょう。“04. 行きずりのブルース”は新しい歌詞も加えアコースティックな味わい。真骨頂の“05. 翼なき野郎ども”は更にパワーアップ。R&B風だった“06. 土曜の夜君とかえる”はロックバラードに。花火のように一瞬で燃え尽きるパンクに生まれ変わった“09. 火の鳥”。美しく切ない名曲“12. 流れゆく君”で締める。
 バラエティ豊かなアレンジで楽しませる、素晴らしい内容です。オリジナルと聴き比べるのもまた一興。ちなみにオレの1番のお気に入りは“09. 火の鳥”。ずっと探し求めていた、熱さがこの曲にありました。
01. 春夏秋冬
02. 地下室のヒーロー
03. Dのロック
04. 行きずりのブルース
05. 翼なき野郎ども
06. 土曜の夜君とかえる
07. 褐色のセールスマン
08. デトロイト・ポーカー
09. 火の鳥
10. 旅から帰る男たち
11. 世代
12. 流れゆく君へ