プアマンズGMT編

 

 

先日、中国のホテルでメールをチェックしているとBBSに数少ない希少なカキコのお知らせを発見。

何故か迷惑メールに分類されていましたww(迷惑じゃないよと何回も設定しても振り分けられちゃいますw)

セイコーから新しい機械、4R37を搭載した時計が発売されたとセイコーのHPにあったそうで見てみると、

6R系に手巻き機能と秒針規制、とどめに24時間計が搭載したようで、

覗き窓からテンワ周りがチラ見できる4R38なんかもあって、セイコーはやる気になったようですw

 

HPを見てみると4Rというよりは、どうみても6R系をベースに改造した、

その時計の名は”プレサージュ”・・・・・・。

冒険心を失った中高年ファミリー向け1800cc7人乗りワゴンの名前のようですww

んが、HPの低価格帯ラインナップが充実していて見ていて面白いです。

 

HPを見る前までは、”まーた、7S系ちょっと弄って定価68000円とかだべ?”とオモタところ、

実際にHPを見てみると定価は38000円・・・・・・・・。

恐らく市場に出回ると3万円切るぐらいになると思われます。

25000円程度からでも買えるようです。

安い・・・・・。

現在の世界同時不況のトレンドをいち早くキャッチし、

4R37は手巻き、秒針規制、24時間計までオマケして3万円を切ると思われる価格。

タ○ホイヤーのセルのコンビブレスの価格を問い合わせたところ、

”ああ、ブレス一式で5万な。バックルだけだと2万5千円だからww”

と、当時の実勢価格10万円ほどで、中古の程度極上でも3万円程度から買える電池時計の癖に、

相変わらず殿様商売しているメーカーのブレスより安い価格。

偉い・・・。

日本国の岩手県の盛岡工場の中の人が、

機械から吐き出されるダイアルと針を装着した状態のムーブを手作業でケースに組み込み、

最終程調整をした機械式腕時計がファイブですと1万円程度で、

こちらのプレサージュだと3万円程度で買えます。

時計製作下請け会社に丸投げのETAポン時計ブランドに

爪の垢を煎じて飲ませたいぐらいですw

 

7Sをひたすら吐き出す工作機械にプログラムを追加し、

電気代と素材代、ツーリング機器の治具、消耗パーツ代と血尿気味のSEの給料払えばいいので、

ぶっちゃけ、機能を追加して利幅が大きいんだったらこっちの方を売りたいよね♪

しかし、日本製の機械式時計を3万円程度とは・・・。

以前から低価格帯の機械式時計の値段を上げる方針と聞いてましたので、

気が付いたら安いファイブが無くなってしまうのではと心配。

 

取り寄せて分解しては見たいところですが、

既に6Rと4Rを分解済みなので、今更興味本位で取り寄せて分解するのはちょっとw

24時間計の位置も以前に製作した魔改造GMTと大体同じ位置なので、

これはホゾを追加した日送りを6Rに追加した程度で間違いないでしょう。

 

ということで、

 

全国に点在する器用貧乏友の会の会員の皆様の為に、

改めて7S26に24時間計を追加のプアマンズGMTの作り方をお知らせさせてただきます。

 

用意するのは・・・・。

山に埋めて宝物探し用に製作した魔改造ファイブです。

香港のチムサーチョイ駅そばの九龍公園に埋めようとしたところ、

残念ながら監視カメラと散歩老人+暇なフィリピン人と怪しいインド人が多い為に断念して持ち帰ったものです。

折角、ダイソーで買ったプラスチック製のスコップまで持参したのに・・・・。 

しょうがないので蝦呑雲麺食べて帰ってきますた。

先ずは分解して外したカレンダー周りを組み込みます。

こちらの樹脂製の日送りに適当なホゾを差込み、高さ調整すれば24時間計として機能します。

んが、とりあえずノンデイトダイアルに24時間計用の穴が必要となり、

折角カレンダーを機能させることができますので、

ノンデイトダイアルにカレンダー穴を空ける作業をします。

先ずはいらなくなったファイブの文字盤の干支足を切り、

その足の中心部に穴を空ければ窓枠設定の冶具の完成です。

ノンデイトダイアルに重ねてから罫書き線を入れて穴を空けます。

次に本題の24時間計用のホゾ穴を空けます。

 

7Sの地板の日送りのホゾ穴から自作ポンスで罫書きを入れ、

後はパスカルドリル(手ドリル)で穴を空けて、

 

エグリで穴の大きさを調整します。

流石に真ちゅう製のダイアルに穴を空けても、

ホームセンターで売っているようなヤスリでは窓穴は綺麗には加工できません。

ので、おスイス製のヤスリ界の重鎮、バローべ社の棒ヤスリを使用します。

結構いい値段(一本3000円ぐらい)しますが、床に落とすと砕けて死亡するぐらい細いです。

それでもダイアルの窓加工には使いづらいので、

更に削れないものはダイアモンドという湿式ダイアモンドホイールを使用して研ぎ、

これをカレンダー窓加工専用のヤスリとして使用します。(上のやすり)

シコシコ深夜に酒を飲みながら完成させますた。

微妙にずれていたので更に削って修正します。

 

次に日送りの改造を施す訳ですが、

以前につくりましたのは樹脂製の日送りにETA2836用の秒針ホゾを差し込み

接着しただけのトライアルバージョンでした。

刺す分にはいいのですが、針を抜こうとするとホゾまでくっ付いてきます。

折角ですので、針の抜き差しをしても崩壊しないようにしっかり製作してみます。

 

芯はお馴染みのベルジョンのブルースチール詰め合わせからチョイス。

硬いブルースチールなので、先端を細く鋭くすれば既出の罫書き線を入れる際に使った

たわまないし、曲がらない丈夫な探り棒も作れます。

 

カットしたこれを時計旋盤で削って作るわけですが、

ヤフオクでもお馴染みのHSS鋼(ハイス鋼)の手バイトですと焼き入れをしても、

ブルースチールの前では

聖帝サウザーにラオウが挑むようなものです。

ということで、私はいつもタンガロイ鋼。

ブルースチール鋼がサウザーならば、タンガロイ鋼はケンシロウ2人分。

熱処理しながらシコシコHSS鋼で削って歯とぎにお悩みの奥様も一発で解決!

ただし、偉い硬いので歯研ぎには湿式のダイアモンドホイールが必要になります。

研いで細い歯をつけると硬すぎで旋盤作業中にゴリゴリ折れますが、

HSS鋼よりサクサク綺麗にかんたんにバリも出ずに研げます。

↑ココまで細く研ぐと先端がすぐ砕けちゃいますけどw

ゴリっと歯がこぼれたら、ホイールにつんつん軽く当てるだけで歯が復活するので楽です。

 

香港で置き引きした魔界謹製品ですと2ファイブスポーツ程度で買えます。

町工場のおっちゃんも緑ホイールで水に漬けながらシコシコ歯研ぎしているタンガロイ鋼も、

こちらの湿式ダイアモンドホイールですとスラスラと面白いように研げます。

研磨機を出したついでに包丁も研ぐ訳ですが、2,3段階で砥石を換える必要も無く、

刃こぼれもスイスイ消して、そのまま研げば腕の毛も剃れるぐらいに研げます。

実測1.09ミリの棒がcal.7009用の真鍮製の日送りのホゾに丁度良いのでコレを削って作ります。

 

タンガロイ鋼は硬いですがHSSと比べて粘りが無い金属で、

熱で刃先がすぐにボロボロになるので、切削用のオイルを切らさないようにします。

手作業でブルースチールから切削屑がクルクル出てくると嬉しくなるのは私だけでは無いはずw

と切削屑をニヤニヤ見ながら作業していきます。

ホゾが完成しました。

4ミリ長のインダイアル用針の穴をエグリで調整して装着可能にします。

で、コレを7009用の日送りに装着するわけですが、

ホゾにカシメを作って装着するのは本職。

暗黒職人の私はお手軽なロウ付で装着します。

昔ですとお高い銀ロウを使用してロウ付しますが、

流石は技術大国日本。

ホームセンターですら日本の技術の威光を見ることが出来ます。

異金属同士のロウ付を低温(400度程度)で行える優れモノが売っています。

普通の銀ロウですと温度が高すぎで細いホゾは酸化して崩壊してしまいますが、

こちらの低温ロウはミニバーナーでちょっと炙るだけで綺麗にロウ付できます。

時計用の部品でしたらこちらのロウで事足ります。

ダイアルからの飛び出し量を計算しながら作ったホゾをロウ付します。

特に絶対的精度が要求される訳ではないので、

4つ割りに噛ませて目視で水平を見ながら調整します。

ロウ付したいところに付属するフラックスを塗って細かく削ったロウを乗せて炙ります。

パーツが完成しました。

 

ちょっと失敗したのがcal.7009の日送りは7S系に乗せると、

高さがある為に3箇所の部分が押さえと接触してしまい、時計が止まってしまいます。

 

コレの高さを削って調整します。

分かっていれば予め丸く削って準備してたんですけどねw

また、写真の小さい出っ張りも引っかかりますので丸くなるように加工し、

日送りの爪の角度と長さも甘くしておかないと、切り替わったカレンダーを更に押してずれます。

何か汚いなあ・・・・

 

日送り周りの輪列に7009の真ちゅう製の歯車を入れないで、

樹脂製の歯車入れると欠けやすいので注意です。

※上の写真の日送り車の爪は未加工状態の物です。

21日の部分の爪と絡んで押し出すのですが、

夜中の1時頃に更に20日の部分の爪と接触してしまい、9日と10日の間でカレンダーが静止してしまいます。

加工できたら組み込んで完成です。

上を向いた時にカレンダーが切り替わるように調整して針を装着。

 

 

完成です。

前にも作りましたが、やっぱりインダイアルは面倒なので作ってません。

いらなくなったクロノグラフのインダイアルを切り抜き整形。

それを穴を空けたこちらのダイアルに埋め込み、その枠を真鍮棒で削りだすのも良いかもしれません。

 

んが、凄く面倒そうなのでやっぱりパスしますwww

 

 

 

 

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