
a watchband from China 編
機械式時計が好きで集めている方なら自分でバンド交換される機会があると思います。
買ってきたバンドにバネ棒をつけて交換すれば完成なのですが、
社外品を着けた場合には、バックル部分のメーカーロゴが無くなってしまいます。
そこで、メーカーロゴの入ったバックルと社外品のバンドの組み合わせにより純正風に仕上げて見ます。
人気のあるアンティーク時計のバンドも同様な方法で修理され、
オリジナルとして流通したりもしますので参考までに・・・・。

ファイブのバンドはスーペリア等のちょっと高い(でも数千円・・・)モデル以外には巻きブレスが採用されています。
サイド部分を見るとステンレス板の組み合わせで作られているのが分かります。
巻きブレスは無垢ブレスと比べると非常に軽いのがよい点なのですが、
汗が内部に侵入したまま放置すると内部から錆が溢れてくるのが難点です。
先ずはバンドを外します。
バンドと本体の隙間にバネ棒外しを差し込んでバンドを本体から外します。
ファイブのバネ棒はフィッティング無視の細いバネ棒を使っているので脱着の際に飛びやすいので注意です。

ダブルロックの無垢ブレスはバンドとバックルをリペッドで留めてありますが、
ファイブさんのバンドとバックルはピンで留めてあります。
更にピン穴横のピン脱落防止用の金具を曲げて、完全にピンに蓋をする工夫が施されていました。

ファイブのピン式 リペッド固定式
交換するバンドは中華人民共和国からやってきた無垢バンドです。
何故かコマ調整はネジ式なのに、バンド裏にピン式用のピン抜き方向矢印が印されている不思議なタイプです。
バックル幅がファイブと同じなのでキレイで手間いらずに装着できます。
バンド幅、バックル幅が違うと装着できないので注意です。

仕上げは・・・絶望的なヘアライン加工が施されています。仕上げはワイヤーブラシで簡単に済ましているようです。
縦線の仕上げのハズなのに縦横線、斜め線が入り乱れ、中華4000年の歴史を物語っているようです・・・。

時計専門の研磨職人さんに持ち込んで仕上げようかと思いましたが、
折角なので自分で簡易的な方法でヘアライン再仕上げを処置してみます。
先ずはバンドをバックルから外します。
ファイブのバンドはピン脱落防止用の金具をペンチやヤットコなどで開いてから、圧入されているピンを押し出します。

ヤフオクなどで手に入ります←便利です
リベッド式の場合は丸い頭を削り落とします。

バンドとバックルを分解してから研磨加工を施します。
目的はヘアライン仕上げなので、3Mの研磨クロスで一方向に磨いて細かい線傷をつけていきます。
バンドの傷取りを3Mのクロスで手作業ですると面倒なので、先ずはグラインダーに荒いバフを装着して下地を作り、
その後に3Mで仕上げる事にします。

よーく見ると時計本体とバンドのヘアラインの太さ、細かさがクロスの番数が違うために荒いですが、
手元に細かいのが無いので3Mクロスでヘアラインを入れてから軽く鏡面バフを使用して仕上げを施します。

左、バフ前 右、バフ後 簡易ヘアライン後
研磨が済んだら組み立てをします。
リベット式でしたら用意した新しいリベットを打ち込んでバンドとバックルを組み立てますが、
非リベット式ですので、ピンを圧入して組み立てます。手順は上記の逆ですので省略します。

バックルも同じくヘアライン加工 出番の無かったリベット
バンドを本体に装着してから腕に装着しながらコマ抜きをしてサイズをあわせます。

ファイブの純正バネ棒は純正バンドとの組み合わせでも隙間が大きくフィッティングが悪いので、
ついでにバネ棒も太い物に交換します。
左端のファイブと同寸の物から右端の太い物に交換します。

左から細、中、太サイズです。
写真のように弓カンのバネ棒を通す穴は曲げ加工だけなので、こちらを丸口ペンチで広げます。

ガッチリ弓カンに装着+バンドのバネ棒穴との隙間が小さくなったのでフィッティングが
以前のようにカシャカシャ言わなくなりました。

交換前の軽いフィット感と比べると、普通のどっしりとした機械式時計の重さになりました。
バンドと本体の厚さのバランスがいい感じです。