Duke大学 Nicholas School
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Terry Sanford Institute of Public Policy


Nicholas SchoolのあるDuke大学には公共政策・国際政策に特化したTerry Sanford Institute of Public Policy(以下 Sanford)という大学院があります。



Nicholas Schoolの学生は、このSanfordの授業、Law Schoolの授業やMBA(Fuqua)の授業を履修することも可能であり、また単位としても認められます。
その為、国際開発・政策などに興味のあるNicholasの学生はSanfordの授業を取っている人が多く、またJointDegreeとして学位を取得することも可能です。

毎年、政府やJICAなどから日本人の方が数名Sanfordに通っていますので、その日本人学生にSanfordについて質問をしてみました。(2005年)






以下 質疑応答

はじめに:

Sanford Institute of Public Policyには、
 MPP(Master of Public Policy)
 PIDP(Program in International Development Policy)
の2つのコースがあります。

現在、日本人留学生の全てがPIDPに所属しているので、ここではPIDPについて日本人学生が感じている点を紹介したいと思います。

Q1:強い分野と弱い分野について
教授陣の専門性及び実務経験を考慮すると2005年現在以下の通りです。

DUKE PIDPの最大の特徴
学生の数が少ないこと、及び学生の多くが途上国(アジア、アフリカ、東欧、南米等世界各地)からの留学生で実務経験が非常に豊かであることです。この結果、授業や日常生活を通じ、現実の開発問題について、途上国の実情及び途上国の視点からの意見等を聞くことができます。これは、日本人学生にとっては非常に新鮮であり、アメリカ人中心の他のプログラムでは享受できない大きなメリットだと思います。

強い分野
Institutional Design、Project Management、Public Finance 及びTax Policyが強い分野です。また、Policy Analysis(政策分析)を必修科目として学ぶことにより、将来の実務に役立つ基本的スキルを習得できる点もPIDPの強みの一つと思われます。

弱い分野
途上国のマクロ経済に精通している教授陣が少ない点、東アジア及び東南アジアの専門家がいないといった点を挙げることができます。また、社会政策(教育等)、都市・交通政策等を専門にしている教授陣も少ないです。

アメリカの有名校の開発系プログラムとの比較
*)アメリカの他の有名校の国際開発系プログラム:
  HarvardのMPA/ID、ColumbiaのSIPA、Johns HopkinsのSAIS等


(1) マスター・プロジェクトという形で修士論文(現実の政策課題に対し、政策分析を行い、政策代替案を提案する)が課されている。
(2) 経済学等の分析スキル系必修科目を最小限に抑え、各自の専門性に合わせた自由な科目選択の余地を大きくしている。コース選択は、SanfordのみならずオールDUKE及びUNC、NC Stateからも可能としている。
(3) 開発の問題に対するアプローチとして、組織開発や組織管理の側面を重視している。

イギリスの開発学のコースとの比較
イギリスの開発学コースは社会開発の側面に重点を置き、経済学系の科目を必修とするプログラムが少ないと思われる一方、PIDPでは政策分析及び経済学の基礎(日本の大学学部の初級レベル)を必修として課している点が主要な違いと思われます。
Q2:PIDPの授業でお勧めのクラス、教授
Nicholas Schoolの学生で、国際開発に関心があるものの当該分野での実務経験があまり無い人にとっては、PIDPが提供するセミナーはどれも役に立つと思います。
PIDPの学生の多くが実務経験の豊富な途上国からの留学生で、途上国政府及び国際機関を含めた援助ドナーの考えや行動に対し、自分自身の経験に基づいた意見を持っているので、セミナーの中での意見のやり取りを聞くだけでも十分役に立つと思われます。(その意見の良し悪しは聞き手が判断)

お勧めのセミナーとして、次のものを挙げたいと思います。

Economic Analysis of Development
開発経済学を履修したことがない人、あるいは開発分野での実務経験があまりない人にとっては、お勧めのセミナーです。古典的な開発経済学の理論及び最近の開発のトピックが授業及びリーディングアサインメントを通じて網羅されています。環境を専門とし、かつ国際開発についても関心のある学生には、1セメスターで開発に係るトピックを広範にカバーする当セミナーは有益であろうと思われます。

Managing the Project Cycle for Sustainable Development
当セミナーでは、開発プロジェクトの企画立案から実施に至る全てのプロセスにおいてプロジェクトの持続可能性(経済、環境、社会を含むあらゆる面での持続可能性)を高めるために配慮すべき事項を、マクロ及びミクロの両視点から分析していきます。セミナーを通じ、最終的には、プロジェクトの持続可能性に関するチェックリストが作成されます。環境に関するプロジェクトの設計、実施、マネジメント等に携わるであろう人には、お勧めのセミナーです。
Q3:Sanfordの施設について
施設は全体的にきれいです。デリも併設されています。
問題点としては、学生数の割には、図書館が小さすぎること(図書もないし、机・椅子の数も少ない)、コンピューターの台数が少ないことと言った点でしょうか。
現在(2005年)、校舎を増築しており、この建設中の施設に期待といった感じです。
Q4:Sanford全体の雰囲気について
Nicholas SchoolとSanfordの最大の違いは、留学生の数だと思います。PIDPの学生は9割以上が留学生であり、非常に国際色に富んだ雰囲気となっています。



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