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| セイブド |
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Saved 1980.6.19 |

LP:PC 36553 |
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- A Satisfied Mind
- Saved
- Covenant Woman
- What Can I Do For You?
- Solid Rock
- Pressing On
- In The Garden
- Saving Grace
- Are You Ready
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80年代最初のアルバムとなる本作は、前作と同じくジェリー・ウェクスラーとバリー・ベケットによってプロデュースされた。アルバム・ジャケットも前作に引き続きディランの姿はなく、なんとなくアルバムのテーマを暗示させるような不吉なイラストが描かれている。前作がサウンド的にプロのレコードとするなら、今回は内容的に趣味のレコードといった感じ。全体を通して眺めると、詩の内容は宗教的で、この点では一貫したテーマが見られるが、サウンド的にはこれといった特徴がなく、個人的な感想としては聴くこと自体にこれまで感じたことのない苦痛を覚えるアルバムである。
アルバムからテーマはそれるが、1980年といえば、ディランがはじめてのグラミー賞を受賞した年。それも最優秀ロック・ボーカル。なぜ今ごろという気がしないでもなかったが、テレビ放映されたグラミー授賞式でディランは妙なタキシード姿で登場し、「ガッタ・サーヴ・サムバディ」を歌った。バックの演奏はともかく、ディランのボーカルはよれよれだったが、会場に詰め掛けた聴衆のひときわ大きな拍手とスタンディング・オベーションで迎えられていた。
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| ショット・オブ・ラブ |
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Shot Of Love 1981.8.12 |

LP:25AP2105 |
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- Shot Of Love
- Heart Of Mine
- Property Of Jesus
- Lenny Bruce
- Watered-Down Love
- The Groom's Still Waiting At The Altar*
- Dead Man, Dead Man
- In The Summertime
- Trouble
- Every Grain Of Sand
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前作、前々作に引き続き、キリスト教への傾倒を色濃く反映した内容のテーマを取り扱った26枚目のアルバム。またしてもアルバム・ジャケットにはディランの姿はなく、あまりにもポップなイラストが描かれている。前作のイメージを払拭できるかどうかという不安に駆られながらレコードに針を落としてみる。結構いい感じ。前作での情けないディランのボーカルから少し元気を取り戻している。この声を聴いて少し安心した。
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| インフィデル |
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Infidels 1983.8.27 |

LP:25AP 2690 |
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- Jokerman
- Sweetheart Like You
- Neighborhood Bully
- License To Kill
- Man Of Peace
- Union Sundown
- I And I
- Don't Fall Apart On Me
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前3作までのディランはボーン・アゲイン・クリスチャンとして、いわゆるキリスト教をテーマにしたアルバムを立て続けに発表した。ディランにとって27枚目となる本作は、タイトルが示すとおりキリスト教からの脱却とユダヤ教への回帰という環境の中で発表されたものだ。プロデュースはディラン自身とマーク・ノプラーの連名になってはいるが、ノプラーは途中までしか携わっておらず、最終的な仕上げはディラン自身によるもの。事情があるにせよ、ノプラーとしてはこのアルバムの仕上がりに不満をもらしたようだ。このアルバムにはいくつかのトピックスがあるが、なんといってもジャケットにディランの写真が戻ってきたこと、久しぶりにニューヨークでレコーディングが行われのはうれしいことだ。それから本格的なプロモーション・ビデオが製作されたこと。なお、技術的にはこれまでのアナログからデジタル・レコーディングになっている。
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| リアル・ライブ |
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Real Live 1984.11.29 |

LP:28AP 2967
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- Highway 61 Revisited
- Maggie's Farm
- I And I
- License To Kill
- It Ain't Me, Babe
- Tangled Up In Blue
- Masters Of War
- Ballad Of A Thin Man
- Girl Of The North Country
- Tombstone Blues
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ライブ・パフォーマーとして強烈なインパクトを放った1976年のローリング・サンダー・レヴューから8年。今ひとつパッとしないライブが続く中、ディランにとって28枚目、ライブ・アルバムとしては4枚目となるのが本作である。タイトルはズバリ”Real Live”。1984年5月からスタートしたヨーロッパ・ツアーの最後を飾るイギリス公演から、7月4日(5日という説もある)のニューキャッスル、7日のロンドン、8日のダブリンでの演奏が収録されている。バック・バンドはミック・テイラー(ギター)、イアン・マクレガン(キーボード)、グレッグ・サットン(ベース)、コリン・アレン(ドラム)の4人。最後の曲でゲスト・プレイヤーとしてカルロス・サンタナがギターを弾いている。バンドの演奏自体は決して悪くはないが、聴いていてスリルは感じない。無難なところで妥協した感は否めない。全体的には単調でディラン特有の起伏あるパフォーマンスが現れない。強いていえばディランのソロ・パフォーマンスの3曲が聴き所か。
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| エンパイヤ・バーレスク |
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Empire Burlesque 19885.5.30 |

LP:28AP 3050
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- Tight Connection To My Heart
- Seeing The Real You At Last
- I'll Remember You
- Clean Cut Kid
- Never Gonna Be The Same Again
- Trust Yourself
- Emotionally Yours
- When The Night Comes Falling
- Something's Burning, Baby
- Dark Eyes
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85年にリリースされた、初のセルフプロデュース作品である。スライ&ロビーやジム・ケルトナー、ロン・ウッドらを迎え、リミキサーにアーサー・ベイカーを起用して制作された。
そのサウンドは、当時のトレンドであるヒップホップ風味をさりげなくとり入れるなど、いつになく同時代性を意識している。東京で撮影されたビデオクリップが話題を呼んだ<1>や、ディランの歌声が妙にせつない<3>など、曲のできもよく、楽しく聴けるアルバムだ。
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| バイオグラフ |
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Biograph 1985.11.7 |

CD:MHCP1151~3 |
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- Lay, Lady, Lay
- Baby, Let Me Follow You Down
- If Not For You
- I'll Be Your Baby Tonight
- I'll Keeo It With Mine
- The Times They Are A-Changin'
- Blowin' In The Wind
- Masters Of War
- The Lonesome Death Of Hattie Carroll
- Percy's Song
- Mixed-Up Confusion
- Tombstone Blues
- The Groom's Still Waiting At The Altar
- Most Likely You Go Your Way
- Like A Rolling Stone
- Lay Down Your Weary Tune
- Subterranean Homesick Blues
- I Don't Believe You
- Visions Of Johanna
- Every Grain Of Sand
- Quinn, The Eskimo
- Mr. Tambourine Man
- Dear Landlord
- It Ain't Me, Babe
- rngel, You
- Million Dollar Bash
- To Ramona
- You're A Big Girl Now
- Abandoned Love
- Tangled Up In Blue
- It's All Over Now, Baby Blue
- Can You Please Crawl Out Your Window?
- Positively 4th Street
- Isis
- Jet Pilot
- Caribbean Wind
- Up To Me
- Baby, I'm In The Mood For You
- I Wanna Be Your Lover
- I Want You
- Heart Of Mine
- On A Night Like This
- Just Like A Woman
- Romance In Durango
- Senor (Tales Of Yankee Power)
- Gotta Serve Somebody
- I Believe In You
- Time Passes Slowly
- I Shall Be Released
- Knockin' On Heaven's Door
- All Along The Watchtower
- Solid Rock
- Forever Young
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本作は、オリジナル盤からはもちろん、未発表の音源(ライブを含む)も加えて、Dylanの初期から80年代初頭までの録音の中から万遍なく選曲されており、少々値ははるが、Dylanに関心を持ち始めた人には60年代の代表曲がほぼ網羅されたBest
of Dylan的な作品として魅力的な作品ではないかと思う。しかし、80年代の傑作は本作でもまだ公表されていないものが多いことは留意しておいて欲しい。それでも「カリビアン・ウィンド」は本作でしか聞けない80年代の名曲として本作のハイライトと呼んでも過言ではない。そういった収録曲の魅力もさることながら、本作は付属の長大なブックレットがその価値をより高めているのではなかろうか。私はこれまで輸入盤を持っていて、いつか英文のブックレットを読破しようと思っていたが果たせず、今回日本語訳で読み通すことができて実にラッキーだった。DVD"No
Direction Home"でDylanの思考や曲の背景が披露されていたが、本作のブックレットはそれを補完するものとして、特に"No
Direction Home"が扱っていないオートバイ事故後も含めたDylan史と各曲の解説を、80年代初頭までであるが、Dylan自身の言葉を中心に組み立てていて実に読み応えがある。是非Dylanファンの人は一読して欲しい。例えば、Dylanが自分の曲を評して「何のことを歌っているのかわからない」と発言している箇所が複数あるが、いかにもひらめきで作詞作曲する天才Dylanらしくて面白い。
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| バイオグラフ(サンプル) |
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BOB Dylan biograph 〜time passes slowly (SAMPLER) 1985. |

LP:CAS2222
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Positively 4th Street
Lay, Lady, Lay
Subterranean Homesick Blues
Like A Rolling Stone
isis
I Wanna Be Your Lover
Caribbean Wind You're A Big Girl Now
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demonstration-not for sale.(プロモーション盤)。
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| ノック・アウト・ローデッド |
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Knocked Out Loaded 1986.7.14 |

LP:C-40439 (US)
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- You Wanna Ramble
- They Killed Him
- Driftin' Too Far From Shore
- Precious Memories
- Maybe Someday
- Brownsville Girl
- Got My Mind Made Up
- Under Your Spell
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ライブ・パフォーマーとして強烈なインパクトを放った1976年のローリング・サンダー・レヴューから8年。今ひとつパッとしないライブが続く中、ディランにとって28枚目、ライブ・アルバムとしては4枚目となるのが本作である。タイトルはズバリ”Real Live”。1984年5月からスタートしたヨーロッパ・ツアーの最後を飾るイギリス公演から、7月4日(5日という説もある)のニューキャッスル、7日のロンドン、8日のダブリンでの演奏が収録されている。バック・バンドはミック・テイラー(ギター)、イアン・マクレガン(キーボード)、グレッグ・サットン(ベース)、コリン・アレン(ドラム)の4人。最後の曲でゲスト・プレイヤーとしてカルロス・サンタナがギターを弾いている。バンドの演奏自体は決して悪くはないが、聴いていてスリルは感じない。無難なところで妥協した感は否めない。全体的には単調でディラン特有の起伏あるパフォーマンスが現れない。強いていえばディランのソロ・パフォーマンスの3曲が聴き所か。
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| ディラン & ザ・デッド |
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Dylan And The Dead 1988.1.18 |

CD:CK45056 (US)
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- Slow Train
- I Want You
- Gotta Serve Somebody
- Queen Jane Approximately
- Joey
- All Along The Watchtower
- Knockin' On Heaven's Door
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近年、リハーサル風景をも含め、このライヴの全貌が発掘されている。それらを聴く限り、このツアーでのディランの歌唱は、彼の長い音楽生活の中でも最悪のもののひとつであったことは明らかである。棒読みだわ、音程外すわ、わざとバンドと歌唱をずらすわ、わたくしがデッドの一員だったら間違いなくキレルだろう。事実、デッドのメンバーのうち何人かは「二度と共演したくない」旨の発言を残している。
疑問とするところは、「なぜこれらの曲が収録されたのだろうか?」ということだが、それは全ライヴを検討してみればすぐわかる。このアルバムの曲の選考基準は、イイ! からでは決してなく、演奏に崩れが比較的少ないという理由で選ばれているのである。
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| ダウン・イン・ザ・グルーブ |
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Down In The Groove 1988.5.19 |

LP:CBC 460267 (holland)
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- Let's Stick Together
- When Did You Leave Heaven
- Sally Sue Brown
- Death Is Not The End
- Had A Dream About You, Baby
- Ugliest Girl In The World
- Silvio
- Ninety Miles An Hour
- Shenandoah
- Rank Strangers To Me
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前作に引き続き、このアルバムも唐突に発表された感じがする。もっともディランのアルバムはこれまでも唐突に発表されてきたので、とりわけ違和感があるわけではないのだが、こうして新しいアルバムが発表されてもディランのオリジナル曲がほとんどないため、ファンとしてはかなり不安を感じた。この時期にディランはかなりのレコーディング・セッションをしていたようで、当初は謎のグループであったトラベリング・ウィルベリーのセッションもこの年の春頃だったようだが、ディランはかなりのスランプに陥っていたのではないだろうか。
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| オー・マーシー |
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Oh Mercy |

CD:CK92391 (US)
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- Political World
- Where The Teardrops Fall
- Everything Is Broken
- Ring Them Bells
- Man In The Long Black Coat
- Most Of The Time
- What Good Am I
- Disease Of Conceit
- What Was It You Wanted
- Shooting Star
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1989年作品。プロデューサーに、U2、ピーター・ガブリエルのプロデュースのみならずソロ・アーティストとしても著名なダニエル・ラノワを起用し、ニューオリンズで14曲録音、その中から10曲がこのアルバムに収められた。今作にはネヴィル・ブラザーズやメイソン・ラフナー等が参加し、シンプルで力強い、それでいて愁いに満ちた出来上がりとなった。それは、当時のディランには見られなかった彼らしい個性を感じさせるもので、ここに80年代の傑作アルバムが完成した。ジャケットはディランがニューヨークの街角で目にとめた絵が使われています。
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