W「持続可能な開発」は可能か
現在、国連が提唱する地球環境問題へのアプローチ
→「持続可能な開発」(【英】Sustainable Development [略]SD)
≪提案されるまでの経緯≫
<1970年、ローマ・クラブ設立>
「人類は今重大な危機に直面しているという問題意識」が発足のきっかけ
<1972年、国連人間環境会議>
地球規模の問題として討議がなされたという点で意義深い
(*1970年代:自然保護と開発は対立的なもの)
<1980年、「持続可能な開発」の概念が初出>
国際自然保護連盟(IUCN)、国連環境計画(UNEP)などがまとめた「世界保全戦略」に初出
<1982年、国連環境特別委員会が成立>
同委員会の任務:21世紀の地球環境の理想像を模索し、その実現の方向を検討すること
(*1980年代〜:自然保護と開発は互いに補足的なもの)
1987年、「持続可能な開発」が広く世界の支持を受けた。
≪持続可能な社会のために≫
<1972年、マサチューセッツ工科大学のチームがレポート『成長の限界』を発表>
コンピュータモデルを用いての未来に関する二つの予測(T)(U)を提案
予測(T) 世界人口、工業化、汚染、食糧生産、資源の使用の現在の成長率が不変の場合
→100年以内に地球上の成長は限界点に達する
予測(U) こうした成長の趨勢を変更した場合
→持続可能な安定性を打ち立てることは可能
第(T)の結末ではなくて第(U)の結末に至るには、行動を開始するのが早ければ早いほどよい。
< 『成長の限界』で導き出した結論の補強→『限界を超えて』>
20年前に『成長の限界』で出された結論を補強するために次の(T)〜(V)のように書き換えた
(T)食糧生産量、およびエネルギー消費量、工業生産量は、制御不能に減少する。
(U)物質の消費や人口を増大させるような政策や慣行を改め、原料やエネルギーの利用効率を改善することが必要。
(V)長期目標と短期目標のバランスが重要。産出量の多少よりも、十分さや公平さ、生活の質などを重視する必要がある。
◎『限界を超えて』が提案する結論が意味すること
@よりよい社会の実現はいまだに可能
A物理的な限界を受け入れることが必要
B持続不可能な速度を緩めなければならない
C地球を限界まで酷使するようなことをやめなければならない