CSR(企業の社会的責任)
<CSR>
1960年代.公害病が社会問題となる →政府は規制的手段で汚染を抑制
以後、規制的手段(直接的規制)が環境保全政策の中心に
1980年代.環境問題が地球的規模で考えられるようになる
→経済的手段(環境税、排出量取引制度など間接的規制)の導入
1. CSR(Corporate Social Responsibility)とは
日本語では「企業の社会的責任」
従来:有用な製品やサービスの提供、法令・社会的規範の遵守、雇用創出、
収益の確保と税金の納付、株主利益の保護、雇用創出など
企業にとって、ステークホルダーとの関係を大切にし、具体的かつ実用性のある配慮
↓
行動をとることの重要性が増加。また、企業の長期的な安定性や成長性をCSRの観点から
評価して投資する動きが急速に広まりつつある。
現在:積極的な情報開示と双方向コミュニケーション、環境への配慮、誠実な顧客対応、 社員の家庭との両立(育児介護)への配慮、男女間の機会平等、社会活動への関与、 貧困や紛争解決などの世界的諸課題解決への行動、等の様々に拡大
ステークホルダー=企業と何らかの利害関係を有する主体
具体的には、顧客や株主、従業員、取引先、地域住民、求職者、金融機関、政府など
- CSRへの取り組みの効果(企業側)
- 会社のブランドの強化(→製品・サービスの選択動機)
例)「環境」「女性の活躍」「フェアトレード」などのCSR
・優秀な人材の確保
CSRに対する企業姿勢の明確化→差別化→就職先選択
CSRの取り組み→従業員の誇り、社内の結束力の強化
・市場からの評価
社会的責任投資(SRI):CSRに前向きに取り組む企業を評価し、投資先に選択
- 企業活動
- 法令遵守の仕組みの構築
倫理行動規範の策定、その支援体制、定期的な法令遵守状況の監査・評価、
サステナビリティ報告書や年次報告書の公表
- 製品・サービスの安全性や適正表示などの情報提供
- 従業員の能力強化、職場環境の整備(家庭との両立、安全衛生・健康)
- 社会貢献
・環境保全活動
本業を通して社会全体の環境負荷低減推進=環境面における企業の社会的責任の一つ
例)使用・廃棄段階の環境負荷を配慮した製品設計、
製品・サービスの環境負荷に関する情報の顧客・消費者への提供など
事業活動に起因する環境負荷を組織的に低減→企業の利害関係者の長期的利益
+企業の競争力強化
日本でも、環境関連法規制の遵守や環境リスク管理だけではなく、環境マネジメントを
戦略的に取り組む企業が増加 →ISO14001審査登録件数は1万を超える(財団法人日本規格協会より)
※ISO14001:環境マネジメント規格 国際標準化機構(ISO)の国際規格
2. CSRの国内事例:資生堂
資生堂の基本的CSR活動領域:企業存続、納税・機会雇用提供、利益と配当、
取引先とのパートナーシップ、社員重視、高品質商品・サービスの提供、法令遵守、
環境保全・情報開示・個人情報保護・人権擁護
資生堂特有のCSR活動領域:「化粧」「美しい生活文化」「女性」をキーワード→社会貢献活動
(メセナ・フィランソロピー)、新しい価値観の提示、新しい市場創造
例)高齢者、障害者、企業の新入社員等あらゆる世代の女性を対象に美容セミナー開催
化粧→励まし、癒し、安らぎ
育児休業者支援プログラム、メセナ(芸術文化支援)活動、化粧品開発・安全性検証
環境活動
1990年 フロンガス全廃
1991年 環境委員会発足:環境問題に関する全社的な審議・方向付けの機関
1992年 「資生堂エコポリシー」制定:環境に関する経営方針
1997年 上記に沿った環境活動を全企業活動において実行するため、事業領域ごとに活動指針
「グローバル・エコスタンダード」制定。環境リスクや企業倫理面からも
1998年 「環境報告書'97」発行
以降毎年発行→2003年「サステナビリティレポート」
2004年 「資生堂CSRレポート2004」と名称を変えて発行
環境報告書には環境会計も提示。資生堂の環境会計の集計に関する分類と集計方法は、
環境省「環境会計ガイドライン2002」を参考におこなわれている。
集計範囲は国内の8工場と2研究所、海外の10工場、化粧品とトイレタリーの国内物流、
総務部と技術部、CSR部の本社部門。
2000年 国内外化粧品工場(15工場)でISO14001の認証取得
容器包装におけるポリ塩化ビニル全廃
2003年 全ての国内化粧品工場においてゼロエミッション達成