1)はじめに

 1992年6月、日本テレビの番組「今日の出来事」で、強電解水を散布して病気を防除している姿を見て「水で殺菌できるのか」と大き驚きを覚えた。約一年間の準備の後、JA・アイケン工業・高知県教育委員会のご協力により高知園芸高等学校で生徒と共に研究を始め、1998年3月まで野菜を中心に、強電解水散布による実験を行ってきた。 1996年12月に「強電解水農法」を
農山漁村文化協会より出版。(インターネットのlycosのbolcomで通信販売している。「強電解水農法」の文中に引用が多数でてくるので購入を。) 1998年4月より高知農業高等学校では、稲作を中心に野菜への強電解水の研究を行ってきた。2001年4月より吾北村農業公社で研究を継続し、2002年4月より「強電解水有効利用研究会」を発足させ、正しい強電解水の普及に尽力している。
 1998年4月より160aの水田には、強電解水の散布を6回それぞれ行い、早生のナツヒカリは8月下旬に、中生のヒノヒカリは9月下旬に収穫した。1998年度、高知県における稲の作況指数は長雨等の天候不良により、平均92%で、10aあたりの収量は平均391kg(6.5俵)と不良であったが、高知農業高等学校のヒノヒカリは、10aあたり収量は400kg(6.6俵)で米の味もよいと好評であった。 
 福岡正信先生の「自然農法」のグラビアの中に稲のカラー写真がある。自然農法で作られた稲は、茎(幹)のもとまで青々と太く分けつ数も多く、根も白く野生味あふれる稲の姿をしている。今回の強電解水散布だけの栽培において、ほとんど同じような姿の稲ができたことに満足し、自然農法に一歩近づけたと確信している。(図1)
 農林水産省でも“機能水”開発研究が平成11年度より3年計画で国の試験場5ヶ所で実施されることが「電解水農業」の一面に記事となっていた。(図2)中四国においても農林水産省中四国農政局のお世話で「中四国地域持続的農業技術研究会」が発会した。 農業における強電解水利用も、農林水産省や電解機能水農業研究会等のバックアップにより大きく前進の時がきたことを確信している。「次亜塩素酸水」が食品添加物として平成14年6月10日に厚生労働省に認可されたことは、農業にとっても喜ばしいかぎりである。

図 1  稲刈り一週間前

         (コシヒカリ)

     
  左 : 対照区(黄色く枯れあがる)
  右 : 強電解水区
     (青々して、根や株が大きい)
 

   図  2 「平成11年度より3年計画の農林水産省の機能水開発研究」


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