平成21年9月8日(火)
専任講師
小山 昇 先生 古典への招待(29) 「日本歴史物語 万華鏡」─
安倍晴明とその時代
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安倍清明(921?〜1005)といえば夢枕獏の小説『陰陽師』、狂言師の野村萬斎が主演した映画のイメージが強かった。天文や暦、種々の占いや邪気払い、物忌みや方忌み・方違いなど目に見えない世界に通暁した陰陽師は平安時代、「時に神の言葉ほどの重さ」を持ち、「日常生活でなくてはならない存在だった」。しかも権勢並ぶべくもない藤原兼家・道長に重用されたのだからなおさらだろう。より新鮮だったのは、『蜻蛉日記』を残した藤原道綱の母が兼家の第二夫人で安倍清明と同時代人だったこと。今日を境に、道綱の母の作で百人一首でおなじみの「なげきつつひとり寝る夜のあくるまは いかに久しきものとかは知る」ももっと深く理解できるかもしれない(鶴田隆志)
関連リンク
安倍晴明(Wikipedia)』
なげきつつ ひとりぬる夜の 明くる間は 右大将道綱母 小倉百人一首
岸和田健老大学