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現役最高齢(74歳)のプロ棋士が10代後半の内弟子生活を本当に楽しそうに珠玉を慈しむように話した。「現在まで棋士として戦えるのもその時期があったから」。大山康晴15世永世名人(1932〜1992)方に住み込んだ4年半で、指導将棋は2回、無言の教えというのだろうか。40余年に及んだ師弟関係でもアドバイスは、「有吉は攻めたほうがいいよ」というひとことだけ。将棋の世界で師匠と弟子が戦うにはお互いに先輩・同輩・後輩を蹴散らし20年以上覇者でなければしないが、優れた師匠のお陰で自分だけが師匠とタイトル戦を4回戦った強い自負。この師匠にこの弟子あり。この弟子にしてこの師匠あり。失われつつある師弟のつながりはすがすがしく、まぶしかった。(鶴田隆志)。 |
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