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姉歯一級建築士のおこした耐震強度偽装事件が発端となって、建築確認申請のお役所仕事が明るみになった。確認申請は役所が責任を持って許可するのでなく、建築主事が拝見したことで発行する確認済み書程度の物だ。それですら体制が整わず発行が滞る時代に姉歯が眼をつけ、速やかに建築確認を取りつけ仕事を増やしていった。その後法改正となり一層確認手続きが難しくなってきている。
日本の建築は地震に弱い。なぜなのか。侘び・寂・家相といった日本の美を強く意識して造られている。柱と柱の間切りを窓替りとし、居間・床の間・茶の間などを自慢し、庭との際面を濡れ縁にして愛でていた。本来家相は強い建物を目指すものだ。屋根の瓦ぶきは台風に強いが地震には弱い。本来の日本建築は一世代25年で四世代持つとされてきた。その間に植樹しておけば、百年の木材で家を建て替えできる。しかし外材を輸入して建築するようになると、そのサイクルが狂ってきている。耐震構造計算などはコンピューターで飛躍的に早くできるようになっているが、計算式ばかりでは安心は買えない。古い家は壁が少ないので補強する必要がある。地震が来ても、家具・家財を動かないよう止めておけば安心できる。建築基準法などの法令は、最低基準と思って、自分を守る必要がある。(松谷敬一)
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