四季 2009年




自然が満たす窓。


彼らがこの町や村で最後の人たちなのは、あきらかだ。彼らがいなくなったら、ここは森になる。


この家には、この夏の終わりまでおばあさんが住んでいた。おばあさんが亡くなって、家には誰もいなくなったけれど、そっくりこのまま残っている。これからしばらくの間、幽霊屋敷と呼ばれるだろう。


黄金の秋と呼ぶ季節。






よく目をこらして見てみると、窓べに何かハロウィンのキャラクターが立っているように見える。
こんなへんぴな村に、誰もいるはずがない。枯れたびょう釘だ。

このキノコは、原爆のキノコ雲のミニチュアみたい。



なぜチェルノブイリに人が留まるのか? その理由は、この見捨てられた土地に、いずれ人々が戻ってくるという希望だ。
チェルノブイリの各所を旅しながら、ここに住む人々から聞く話は、いつも同じ。
この土地は既に売り切れているとか、修道僧たちがすぐにでもこの地域に人を増やそうとしているとか、
政府は新しい都市計画を立てているとか、放射能は無くなったよとか。。。
私が見たのは、人々が現実を見る代わりに、希望を持っていること。
そして、現実とは、生命への希望とはますます共存できないものなのだ、ということ。

この場所に来るたびに、一八世紀以来のこの教会に誰も来なくなってから、どれだけの時が経つのだろうか、
とたたずんでいたものだ。
けど、悲しいことに、もう、この教会は無くなってしまった。…落雷で焼けたのだ。






