証券トラブル避ける心得
株式や投資信託など金融商品をめぐるトラブルが急増している。投資家を保護する金融商品販売法などが施行されて1年半が過ぎたが、損害賠償を請求するには投資家が違反事実を立証する必要があるなど使い勝っては良くない。投資家は自衛が必要だ。
メ−ル返信拒否
東京都内に済む三田有一さん(69、仮名)は最近、2年前に購入したブラジル国債の格下げを知り、証券会社に電子メ−ルで問い合わせた所、電話で回答を受けた。普段は電子メ−ルで用件を済ます三田さんに対し、会社はメ−ルでのやり取りをかたくなに拒んだ。三田さんは「応答記録が残ることを嫌ったのでは」とみている。
商品に関する説明や問い合わせに過敏になっている販売会社は多い。そのわけは,2001年4月に「金融商品の販売等に関する法律」(金融商品販売法)(金販法)と消費者契約法(消契法)が施行されたこと。証券会社や銀行など販売業者は金販法で顧客への元本割れリスクがあることなど重要事項の説明が義務付けられ、違反すると損害賠償に応じなければならない。

国民生活センタ−に寄せられた金融商品に関する苦情件数は1999年度には約1200件だったが、2001年は3千件を超えた。新法の施行で売り手に対する目が厳しくなったことが苦情急増の一因と見られる。金融商品を購入して損失を抱える人が増えていることも背景にある。

「株より投信に注意」の声も
内訳は株式取引よりも、投信や債券、商品フアンドに関する相談の増加が目立つ。これは2年間で3−4倍に増えた。70歳のある女性は満期が来た投信の解約を営業員に頼んだのに、数ヶ月後に確認すると別の投信を購入したことになっており、数十万円の損失が発生したという。元証券マンでフアイナンシヤルプランナーの石森久雄さんは「投信などで新商品を購入する時には株式以上の注意が必要」と助言する。

営業員へ質問大切
株式は証券会社が個別銘柄を推奨できないが、投信は新商品が出るたびに勧誘が活発になる。投信の広告などには商品の利点が大きく書かれ,答申にかかるコストなどが小さく記載されていることがある。トラブルの金販法などだけで解決するのは困難。金販法,消契法とも「投資家が営業員とのやり取りをメモやテ−プで記録して説明の不備を立証するなどの必要がある。」民法などで求められてきた立証責任は完全には軽減されていない,金販法は、商品先物取引や為替証拠金取引には適用できない点も注意しよう。

SEC画質門例
金融消費者問題研究所の楠本くに代さん「金融商品で失敗しないためには、投信の仕組みなど最低限の知識が必要」と言う。わからないことは徹底的に営業員に聞く姿勢が大切で楠本さんは「証券会社とのやり取りについては米証券取引委員会(SEC)が作成した営業員への質問例を活用しては」と呼びかける。質問は、「運用についての報告書を自分が呼んで理解出来るか、あなた(営業員)が商品を進めることで,どれだけ営業成績に貢献するか」など率直なものばかり。

身近な窓口利用
国民生活センターでは「金融法と消契法で規定している事項は、営業員とやり取りする際のチエック項目として生かせる」と言う。金販法は販売会社に説明すべき重要自己を示している。(1)金利,為替,株式相場など運用環境次第で元本割れの恐れがある。(2)社債などを発行する金融財務状況も元本割れを誘発する。(3)解約できない期間が設定されている。商品もある-−などだ。

通常、株式や投信の購入時には、元本割れリスクの説明を受けた後、確認書に捺印する場合が多い。捺印する前にもう一度,商品の正確を理解しているか確認しよう。消契法では、「元本割れは絶対ない」など事実と異なる説明を受けたり,執ような電話勧誘や訪問営業での居座りなどによる契約が不当な契約に当る。

どう対処すべきか迷ったら身近な相談窓口を利用する手がある。国民生活センタ−、自治体が開設する消費者センターや日本証券協会が開設する証券斡旋、相談センターでは、無料で相談に応じ、斡旋や調停も実施している。(インタ−ネットで簡単に検索できる)