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札幌市の円山動物園が増えすぎたニホンザルを実験動物の繁殖用として譲渡するのは設置目的に反しているとして、NPO法人「動物実験の廃止を求める会」(JAVA)会員が札幌市の上田文雄市長に譲渡差し止めを求めた住民訴訟の判決が29日、札幌地裁であった。
生野考司裁判長は「相当な対価が予定され、市に財産上の損害を与えるものではない。また、動物愛護管理法を受けた展示動物基準は一般的義務に過ぎない」として請求を棄却した。
同園では、避妊手術などによってニホンザルの繁殖制限を試みているもののサルの出産は毎年続き、現在は140匹で、同園が「適正な規模」としている100匹を大きく上回っている。同園は昨年、実験動物の繁殖用として京都大霊長類研究所(愛知県犬山市)に譲渡することを決めていたが、訴訟を起こされたため凍結している。
提訴に先立つ住民監査請求では、市監査委員の意見が割れ、勧告などの結論は出なかった。
ニホンザルの譲渡を巡っては、北海道函館市の市営熱帯植物園や長野県松本市のアルプス公園も同研究所へ譲渡する方針を決定していたが、JAVAの抗議を受け中止している。
(2004/7/29/14:56 読売新聞)
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