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地図とは?
地図とは,地表面の地形(土地の起伏)や地物(建物や境界線などの人工的なものと,川などの自然物)を精密に描画・表示したもので,様々な種類/手法による測量成果によって作成されます。
地図の起源(世界)
紀元前2500年頃と言われています。当時の地図として,パピルス(葦の繊維),粘土板,石膏板などに記録さ
れ,現存するものがあります。角度の表示に用いられる60進数も,この時代に考案されたそうです。
ただ,近代的な地図が作成されるようになったのは,17世紀の中期になってからです。
地図の起源(日本)
最古のものは,「行基海道図」とされています。この地図は,仏教僧の行基が全国行脚の際に作成されたと言われていますが,詳細は不明だそうです。

行基海道図
その他,太閤検地の成果をまとめた文禄国絵図,享保日本図,日本與地路程全図などに続く,1821年の「大日本沿海実測図」が日本における最初の近代地図です。この地図は,「伊能図」と呼ばれる,伊能忠敬がライフワークとした地図です。
伊能図は,道路法と呼ばれる多角測量法,交会法,天文測量という,現代の測量でも用いられることがある手法によって作成されたものです。そのため,子午線1度の長さを今日の成果と比較しても170
メートルほどの誤差しかなく,当時としては,技術の粋を尽くした地図であったと言えます。

伊能図
月刊ウォーキングマガジン特別編集「伊能ウォーク全記録」に掲載されていた伊能小図を合成したもの
明治時代になると,地籍調査の成果に基づく字切図
(本州以南)が作成され,北海道では開拓実測図が作成されました。大正時代になると,北海道では土地連絡査定図が作成されました。土地連絡査定図は,現代の測量技術と比較すると,精度や正確性の面で不確かな部分もありますが,今でも多くの測量作業における基礎資料として用いられる地図です。
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これまでの参考文献
| 著者等 |
(財)測量専門教育センター |
| 書名 |
測量学概論 |
| ページ |
pp1-26 |
| 出版者 |
(財)測量専門教育センター |
| 出版年 |
1995 |
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地図の用途
地図が作成され始めた頃,地図の主な用途は,課税や国防のためでしたが,中世以降になると,大航海時代の幕開けを象徴するかのように,「航海用地図」が出現します。
現代になると,地図の用途は多岐にわたるようになり,
- 課税などのための行政的側面
- 国勢を把握するという軍事的側面
- 航海/飛行のための交通インフラ整備という側面
- カーナビ/住宅地図などの生活道具としての側面
などがあります。
地図の作成方法
現代の地図作成方法は,大きく分けて
- 測量機械(GPSやトータルステーション)を使って実測する方法
- 航空写真/衛星写真を画像解析する方法
という二つがあります。
作成方法の選択は,測量目的,測量対象の広さ,地図に求められる精度,発行媒体(紙あるいはディジタルデータ)などを勘案して行われます。
最近のCADシステム/CAD周辺アプリケーションの発達により,既存地図を用いた「地図編集」という地図作成方法が高精度化してきましたが,「地図を創る」という指向性から考えると,あくまでも地図作成のための補助的作業でしかないと考えています。
地図編集とは?
地図編集とは,すでに編纂されている地図(基図)や資料に基づいて,基図より小さい縮尺の地図を作成することです。
コチラ
に資料を用意していますので,詳しく知りたい方はご覧ください。
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これまでの参考文献
| 著者等 |
小坂和夫 |
| 書名 |
教程
地図編集と投影 |
| ページ |
ほぼ全ページ |
| 出版者 |
(株)山海堂 |
| 出版年 |
2002 |
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- RETURN -
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