アルティミシアの動機(深読み編)



アルティミシアの目的は非常にわかりにくい。
表向きな目的は全ての時代に生きる魔女を取り込み、自分の思うがままに世界を作り直すということで間違っていない。
だが、何故そんなことをするのかが明らかになっていない。
ただの世界征服じゃない。目的は単純だが、その動機が不明なのだ。


「魔女の目的って何かしら?世界征服とかだと分かりやすいけど、ちょっと違うみたいよね」

「魔女アルティミシアの目的が時間の圧縮だからでおじゃるよ」
「魔法でアルティミシアが時間を圧縮する。時間を圧縮して、どんな得がアルティミシアにあるのか……」
「いろいろ考えられるがそれはこの際どうでもいいのでおじゃる!」

「ここでアルティミシアの行動から推理してみるでおじゃる」
「アルティミシアがこの時代に来るためにはこの時代の魔女の中に入ってこなくてはならないでおじゃる。さらに、この時代でエルオーネを捜そうとしたということはもっと過去に行く必要があるのでおじゃるな」
「そうでなければ、この時代もすでに圧縮されているはずでおじゃる」


ゲーム中の描写で言えば、この程度からしか推測できない。わかったとしてもそれは「推測」の域を出ない。

エルオーネを捜してもっと過去に行こうとしたことはアデルの封印解除と平行して考えれば特に不思議は無い。
若いアデルに送られたアルティミシアを、ラグナが「お望み通りの結末」と言っていたし、過去のアデルに送られた途端にアルティミシアは時間圧縮を開始した。つまりその時点でアルティミシアの目的のための条件は揃っていたわけだ。だが、その時間圧縮の最中に、エルオーネの「切断」によって時間圧縮は阻まれ、アルティミシアは自分の時代に戻り、時間圧縮の世界のみが残される。

「アルティミシアはアデルの中だ。お望み通りの結末だぜ」

「魔女は一つに!アルティミシア様のお望みだ!」

アルティミシアの動機を探るなど不可能に近いが、その描写がアルティマニアに一つだけある。


……でも、ここまで書いてちょっと考えた。アルティミシアが何を考えていたのかって。彼女は、きっと生き残ろうとしたんだよね。過去から時間を圧縮して、知ってしまった自分の運命を消そうとした……んじゃないのかな。だとしたら、ここであたしが一方的に書くのはフェアじゃない---そう思ったんだ。

だから、つづきは直接話そう!聞きたい人はあたしのところに遠慮なくきてね!学際実行委員の勧誘もオマケでつけちゃうぞ〜。

(アルティマニア、セルフィ最新公開日記より)




ここに書かれている情報が間違っている場合なんて考えても仕方が無いし、製作者側がわざわざこんなことを書いているあたり、これがアルティミシアの目的と考えて間違いないだろう。
(というより、これ以外アルティミシアの目的の情報が無いのだから、これが目的と見るのは大して不自然では無い。一つしか書かれていない、逆に言えばそれが真の目的だからこそ一つしか書かれていないわけだ。そういう意味でアルティミシアの目的はこれで間違っていない可能性は高い)

つまり、アルティミシアは『生き残ることを目的』として時間圧縮を開始した。

知ってしまった自分の運命、伝説のSeeDへの固執。
この二つが示すことは恐らく、「伝説のSeeDが魔女アルティミシアを倒した」という事実が未来に残っているということ。

デリングシティでアルティミシアの名前は一般人に知れ渡っている。
イデア、アデル、全ての魔女の力はリノアに継承された。つまり、姿を現さなかったアルティミシアが一般的に言う「最後の魔女」なのである。実質最後の魔女を倒したSeeDが伝説に残るのは当然といえば当然のことだ。そのSeeDによって世界が魔女支配から救われたことになるのだから。

「最後の魔女アルティミシアをSeeDが倒した」という情報が未来に残っている。アルティミシアはそれを消したかった。

だが、ガーデンを破壊しようとしても自分の運命は壊れなかった。アデルの封印を解いてもアデルを取り込めなかった。時間圧縮をしても不完全な形で終わった。

アルティミシアもエルオーネ同様、過去は変えられないことを知る。

「さあ、最初に来るのは誰だ!?誰が私と戦うのだ!?」
「ふ……誰であろうと結果は同じこと!私が選んでやろう!」

アルティマニアに書かれている通り、アルティミシアは自分が倒される運命を知っていたのである。運命を知っており、伝説のSeeDが自分を追い詰めている。
この状況で「自分が絶対に負けない」ことを意図してこんな発言をしたのか?

否、ここで死ぬことはアルティミシアにとっては運命以外の何物でもなかった。
これが私の運命。誰が私を倒すのだ?誰が私を殺すのだ?アルティミシアにとっては相手が誰であろうと結果は同じだった。

だが、自分の最後とわかっていながらアルティミシアはあがく。召喚したグリーヴァにジャンクションしながら。

(
ね、スコール。もし、そうなった時は……)

(そしたら、わたしもがんばってみる。ライオンみたいになれるように)

グリーヴァにジャンクションした姿が「アルティミシア」の最終形態だった。あの後に出てきたアルティミシアはアルティミシアであってアルティミシアではない。つまり、グリーヴァにジャンクションしたライオン型のアルティミシアが最後のアルティミシアなのだ。アルティミシアの最大の敵であるはずの、自分を倒しに来た伝説のSeeDの最も強いものと一体化しているのが最後の姿である。

(わたしがアルティミシアに操られて暴れたら……。SeeDは、わたしを倒しに来るでしょ?)
(でも、スコールならいいかな。スコール以外ならやだな)

そして、『最後のアルティミシア』が倒されたとき、運命を知っていた本来のアルティミシアは無意識にもスコールを追って13年前の過去に現れる。

(時間……場所……いっしょにいたい人……
あの場所へ!スコールと約束したあの場所へ!)

(わたし、スコールの大切な物あずかってるから)
(それ、ちゃんと返さないでいなくなるなんて、できないもん)

「まだ……消えるわけにはいかぬ……」



「それは一番気に入ってるんだ。ちゃんと返せよな」
「かっこいいもんね、これ。なんてモンスターがモデルなの?」



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