何故こんなことを3年ぶり?くらいに書き始めたのかは、ディシディアFFがキッカケであることは間違いない。

FF8においてリノアの武器である、ヴァルキリー、カーディナル、シューティングスターが、ディシディアFFのアルティミシアの「専用」武器となっている。他のラスボス(カオスキャラ)の専用武器は基本的にディシディアオリジナル武器となっているが、アルティミシアだけリノアが使用していた武器となっている。

まあ、だからといってこれがリノア=アルティミシア説の決定的証拠なんてことを言うつもりは毛頭ない。否定しようと思えば何でもいい。リノアとアルティミシアが「魔女」であることは事実なのだから、上記の3武器は魔女専用の武器、とでも言えばいいだろう。 また、ディシディアのアルティミシアもグリーヴァに変身するだとか、「踊りましょうか」などという台詞なども同様に根拠という点では意味を持たない。

だが、先程述べたようにアルティミシア以外のボスキャラの専用武器はディシディアオリジナル武器なのだ。アルティミシアだけ別にしているという意味では、間違いなく「狙っている」。

少し付け足すならば、「リノア」=「魔女」で間違っていないが、「リノアの武器」=「魔女の武器」というのは正確ではない。なぜなら、リノアが魔女になる前でも「カーディナル」「ヴァルキリー」「シューティングスター」は装備可能なため。

要するに、この部分だけを見ればリノアは魔女になる前から↑の武器を装備可能=魔女専用の武器と断定するには薄い。→リノアの専用武器=アルティミシアの専用武器、同じ専用武器を装備できる時点でリノア=アルティミシアを匂わせているという意味である。


問題は何を狙っているか。私はリノア=アルティミシアであることの一つの答えという意味ではないと思う。20周年のゲームだし、FF8本編とは基本的に関係ないからネットで話題にあがっているネタを盛り込もう、程度のように考えるのが妥当であろう。

何より答えとしては薄すぎるし、かといってリノア=アルティミシア説に全く関係が無いという訳でもない。プレイヤ達に、どっちとも取れる程度にネットでの話題を基に「パロディ化」したものだろう。

そもそも、ディシディアとは一切関係無しに、FF8本編だけでリノアとアルティミシアを「似せている」のは事実である(同じという意味ではない)。3年前の最後の更新で書いたとおり、シナリオライタの独断で、野島一成自身が書いた「ヘラクレスの栄光3」のセルフパロディである可能性が最も高いと思われる。



(wikiのヘラクレスの栄光3より)
ある時、目覚めた主人公にはそれまでの記憶がなかった。その代わり、彼には不思議な能力が備わっていた。どのような高い所から落下しても死ぬ事はなく、不死身だったのだ。自分は一体何者なのか。唯一の 手がかりは、繰り返し見る不思議な夢だけ。夢の場所を探して、主人公は旅に出る。


また、野島一成氏のインタビューより抜粋する。


---これまでに自分が携わったタイトルの中で、特に記憶に残っているものは何でしょうか?

野島氏:
 自分の仕事の中で特に忘れられないタイトルはヘラクレスの栄光3でしょうか。僕にとっていろいろな意味で転機になったゲームです。
 シナリオの後半部がなかなかできなくてスタッフに怒られたのですが、今となっては懐かしい思い出です。このタイトルは25〜26歳のときに作ったはずですが、今見ると拙さがやたらと目についてしまいますね。もし過去に戻れることができるのなら、当時の僕に、あそこと、ここと、そこを直せと助言したいです。絶対言うことをきかないと思いますが。



FF8と全く違うゲームなんだから、リノア=アルティミシア説を考える意味では全く関係ないじゃないか、と思われる人が多いかもしれないが、ヘラクレスの栄光3のストーリや設定を知らない人は是非自分で調べてみてもらいたい。細かい設定こそ違えど、リノア=アルティミシア説と似ている点が面白い程あるのだ。正直私も、初めてヘラクレスの栄光3の話を見かけたときは見る気がしなかった。

(大きく違う点で言えば、ヘラクレス栄光3の場合、主人公が記憶喪失かつ死ぬことができない、実は主人公こそ諸悪の根源ということだろう。ネット上で、スコール(主人公)=アルティミシア(諸悪の根源)説というのもたまに見かけるが、この影響もあるんじゃないか、と最近思った。

話は逸れるが、キスティス=アルティミシア説というのも某掲示板などでは言われているようだが、アレの発信元はリノア=アルティミシア説を否定するために、某有名攻略&考察サイトで「あんな根拠でリノア=アルティミシアと言えるならキスティス=アルティミシアとも考えることができるじゃないか」的に書かれたことが原因だと思っている。それを数人が面白がって未だに説の一つに挙げているに過ぎない)

要するに、インタビューでも述べてるように転機となったヘラクレスの栄光3の設定を野島一成自身がパロってFF8に遊び心として盛り込んだ、というのが最も私の結論に近い。FF8の裏公式設定的な意味では間 違いなく無い。開発当初は知ってる人(がいたとして)も一部だったんじゃないだろうか。

野村氏が当時からこの説を知っていたのか、ネット上で話題になったのをキッカケに知ったのかは知らないし、野村氏と野島氏が仲がいいかどうかも私は知らない。

ただ、ディシディアのスタッフの一人である野村氏がリノア=アルティミシアとも取れるような要素を残したのは事実だろう。これは野村氏の独断か、野島氏に許可を取ったのかも定かではない。

リノア=アルティミシアの「答え」を求めている人は、野島氏を問いただすという行動が最も最適かつ合理的だろう。まあ、他の部分のインタビューも併せて見る限り、私のカンでは野島氏は「独特のひねくれ感がある」ので、答えを教えてくれるとはとても思えないが。

私はリノア=アルティミシアであるという公式発表が今後出ることや、FF8の続編が出るという可能性は限りなく0であるということを今回のディシディアで感じた。いわばこれが「答え」である。見えないようでいつも目の前にあった。乱雑に散りばめられた要素の中で、あなた自身がどう判断するか。答えを見つけるという意味では、乱雑な私のサイトを見るだけでも十分だろう。

ま、これで今後公式発表があったら、この駄文はただの恥さらしな訳だが。どちらにせよ、エラそうなことを書いてる割には、私自身、心のどこかでハッキリした答えが欲しいと思っているプレイヤの一人に過ぎない。公式発表があれば、それはそれで数年の小さな悩みが一つ解決するので有難い。


「このタイトルは25〜26歳のときに作ったはずですが、今見ると拙さがやたらと目についてしまいますね。
もし過去に戻れることができるのなら、当時の僕に、あそこと、ここと、そこを直せと助言したいです。 絶対言うことをきかないと思いますが」
野島氏のインタビューより

野島氏はFF10のシナリオも書いているが、エボン=ジュの発想やスピラの世界観といい、どこかFF8やヘラクレスの栄光3に似ているものがあるのも事実である(リノア=アルティミシアを仮定した場合は特に似ている)。死の螺旋やループ、タイムトラベルや夢という表現が好きなのかな。こういうことを書くと、野島一成が手がけた他の作品はどうなんだよ、とか思われるのだろうか。まあ、それは上記の通り、あなた自身が考えればいいことである。



「前作で、エアリスとティファとユフィという3人の女性キャラクターに、ラブパラメータという隠しパラメータがあって、プレイの仕方しだいで、デートイベントの相手がちがったり、主人公に好意を寄せるキャラクターが変わったりしたんです。で、今回も野村(キャラクターデザイナー・野村哲也氏)が、リノアとセルフィとキスティスにそういうパラメータをもたせて、主人公の行動によって、何かしら3人のリアクションが変わってくるというのをやりたいと言って。

ただ、よくよく話を聞いてみると、野村と野島(シナリオライター・野島一成氏)がやりたいストーリーでは、リノアだけが特別な存在なんですね。たとえば、野村のアイデアで、リノアとはSeeD就任パーティで運命的に出会いたいというのがあったんですけど、もしラブパラメータがあるんだったら、人によってはセルフィやキスティスとダンスしたりするの、って聞いたら、それはリノアだけだと言うんですね。明らかにリノアに対する思い入れが違う。だったらそんな3人の女の子でラブパラメータなんてのはやめて、リノアだけにしようと。そこをとことん突きつめていけば、いままでとは違うものができるだろうし……ということで、野島と野村を説得したんです。シナリオを実際に書く野島のほうには、今回はコテコテのすごい濃いふたりの愛の話にしてくれってリクエストをして。で、実際それに野島は応えてくれましたね。でも、今回の物語は、けっこう危険な賭けと言えば賭けなんですよ。野島とも話してたんですが、リノアを好きになるかどうかで、人によって8の印象が全然変わるんじゃないですかね」


FINALFANTASY 8 アルティマニアP466〜467 ディレクター北瀬佳範氏のコメントより



FF8においてもディシディアにおいても、リノアとアルティミシアに似ている点はあるが、リノアがアルティミシアとなりえる動機がない。つまり公式的にリノア=アルティミシアではない。この点に関してはこの際断言しよう。今の私が考えるに、リノア=アルティミシアは確実に公式的なFF8の裏設定などではない。なのになぜこんなに似ている要素があるのか。

シナリオライタが同じであるゲームで似たような作品が過去に存在する。

つまりは自分自身に対するパロディ。ある意味、シリーズネタともいえるだろうか。ある大ヒット作品を出した作者が、それとは全く関係のない次の作品を作るときに、前作の読み手を喜ばせるために前作と同じ名前のキャラを出したり、など。今回の場合、ヘラクレスの栄光3がFF8のプレイヤを喜ばせる大ヒット作とは呼べないため、インタビューで述べてたような自身の転機となった作品をセルフパロディしたもの、だと私は考えている。まあ、遊び心という意味では同じである。

パロディであれば、リノア=アルティミシアとした場合の微妙な矛盾点もすべて解決するわけである。パロディである以上公式設定ではない遊び心なのだから、世界観的に矛盾していても大きな問題ではなくなる。

具体的な例で言えば、FF8においても突然、ギルガメッシュが乱入し、「ん?オマエなのか…… バ……?」と言ったり、ビッグスやウェッジは6、7にもまったく別のキャラで登場している。

今回のディシディアの「アルティミシアの専用武器がFF8のリノアの武器と同じシューティングスターである」ということも同じで、野村氏がリノア=アルティミシアの話をネットで知ったか、野島氏から聞いていたかは問題ではなく、ネットで話題になっていることに対するパロディだと思われる。

その証拠に、私のような一部のリノア=アルティミシア説を信じてる人たちを喜ばせることにはなるが、リノア=アルティミシアの決定打にはなりえていないのだから。

まあ、どうやっても100%に論破できないリノア=アルティミシア説の矛盾点を自分自身に納得させるために、数年前の私は無理やりの文章によって誘導しようとしていたようだ。「熱さ」を持っていたからこそ、譲れない意地が過去の自分の文章にちらほら見られて痛々しい限りだ。これが私が今思うこと、である。

Topへ戻る