Change The Destiny




 いつも疑問に思っていた。
 自分にとって、一番大切なものはなんなのだろう?
 人、物、趣味。そして恋。
 どんな物からも距離を置き、それにのめり込むことができない自分を彼は知って
いた。
 確かに一時的には何かに熱くなることはある。
 プールホッケー。体育祭。サバゲー。そして無論のことバスケット。
 しかし、どんなときでも周りに調子を合わせているだけだろと自嘲しているもう
一人の自分がいることも知っている。

 麻生広義。

 少年と呼ぶには、やや老成したイメージを持つその男は思う。自分とカウンター
を挟んだ向こう側でラーメンをむさぼり食っている友人との関係はどうなのだろう
と。
 菅柳平のことは無論嫌いではない。自分のように無愛想な男に親しく接してくれ
ているのにも感謝している。
 しかし、きっと彼が自分のことを気にかけてくれているほどには、自分は彼を気
にかけてはいないとは思う。
「なあ、アソ」
 ラーメンを口に流し込みつつ、彼が話しかけてきた。
「昼間話した合コンの件、考え直してくれたか?」
 丼の整頓をしながら麻生は答える。
「ああ、それ無理だ。俺、彼女できちまったから」
「そっか、ならしゃあねえな」
 言ってラーメンを食べ続ける菅。そして十数秒後……。
「ぶほ〜っ!!」
 彼は盛大にラーメンを吹き出した。
「きたねえな。おい」
 言いながら麻生が差し出したお手拭を受け取りながら菅は必死に言う。


「お、おまえなあ、そんな重要なことさりげなく言うな! 鼻からラーメン出るか
と思ったぞ!!」
「いや、出てるし」
 顔を拭き、菅は必死に呼吸を整えている。
「しかし、いきなりだな、ほんとに。で、相手はあの子か? 金髪の」
「ああ、金髪だな」
 麻生は目線をあらぬ方向に向けながら答えた。すると得心したように頷いて菅が
質問を重ねてくる。
「やっぱな。んで、名前は『サ』から始まる。そうだな?」
「……ああ」
 麻生が頷くと、菅は安心と失望がない混ぜになったかのような笑みを浮かべ小さ
く肩を落とす。
「ちっ、なんだよおまえ。彼女のことはただの後輩だとか言ってたくせによ。結局気
があったんじゃねえか」
 菅の言葉を聞くと、麻生はかすかに眉をひそめてから口を開いた。
「なんか勘違いしてねえか? そいつ、後輩じゃなくて同級生なんだが」
「あ?」
 ポカンと口を開いてこちらに見入り、菅は首をひねる。
「クラスのやつ? 同じクラスで金髪? 『サ』から始まる? ……おい」
 菅の表情が徐々に引きつっていく。
「まさか……まさか、沢近じゃねえだろうな、おい!?」
「いや、そのまさかなんだけどな」
「んだそりゃ! いったいどうなってんだ!? 説明しろ!!」
 カウンターを叩いて怒鳴りつけてくる親友を見やって、麻生はため息をついた。


 五時間ほど前、麻生広義は屋上の給水塔に背中を預け、まどろんでいた。
 合コンのことでしつこく声をかけてくる菅が少しだけわずわらしかったからだ。
 空は曇天。風が少し強く、目で見てわかるほどの勢いで雲が流れていく。
 そして彼は必死に感情を押さえたような女の声で目を覚ました。
「どうしてもダメなの?」
「わりいな。俺なりに考えた答だからよ。やっぱ自分の気持ちに嘘はつけねえ」
「……遊びでもいいのよ。私、あんたの気持ち、変える自信あるから」
「俺でなくてもいいだろ。おめーならいくらだって……」
「私はあんたじゃなきゃ……」
 彼女の声はそこで途切れた。
「お嬢……」
「触らないで!」
 そしてしゃくりあげるような声。
「行って」
「おい……」
「一人にしておいて。お願いだから」
「……わかった」
 遠ざかっていく足音。それが消えるのを待って麻生はそっと身を乗り出した。
 見覚えのある金髪の女の背中が見えた。手摺りを両手で掴み、にらみ付けるよう
に空を見つめている彼女の肩は遠めに見てもわかるほどに震えている。
「まじいな」
 とりあえず彼女が去るまで待とうかと思った瞬間だった。携帯電話が呼び出し音
を奏でたのは。
「ちっ」
 舌打ちしながらフックボタンを押したときにはもう遅かった。
「誰かいるの?」
 愕然とした表情で金髪の女が振り返ってきた。麻生がため息をつきながら姿を現
すと、彼女、沢近愛理は両手で口を押さえた。明らかに潤んでいるその瞳は凍りつ
いたかのように見開かれている。
 振られた現場をクラスメイトに、それも異性に見られたのは人一倍プライドの高
い彼女にとってはまさに悪夢だろう。
 バツの悪さを隠そうと頭を掻き、麻生は言う。
「悪かったな。立ち聞きとかする気じゃなかったんだけど。消えるよ」
 言って踵を返した瞬間、彼女が声をかけてきた。
「ちょっと待って!」


 屋上での出来事をかいつまんで説明すると、菅がうらめしそうに言ってくる。
「てことはなんだ。要するに沢近が振られた現場に出くわして、あいつが落ち込ん
でるところに付け込んで、たらし込んだってことか?」
「言い方が引っかかるが、そんな感じか」
「ちっきしょぉ」
 両拳でカウンターを叩いて菅は嘆く。
「てことは、俺が電話かけたおかげで沢近と付き合えるようになったってことじゃねえか」
 その言葉を聞いて麻生はしばし考える。
「そういう解釈もできるな」
「つかおまえ、なんで沢近とそういうことになれたのにそんな冷静なんだ?」
「なんでって言われてもな。それよりおまえが沢近にそんなに興味あるとは思わなかった」
「なんで?」
「いや、おまえ、嵯峨野とか一条とかの話はよくするけどさ。沢近の話なんてめったにし
ないだろ」
「それは、俺が単に分をわきまえてるってだけの話だ。男なら誰だって沢近みてえな女と
付き合いてえって思うだろうが」
「そんなもんか?」
「あったりまえだろうが。クラスの男でも、みんな多かれ少なかれ沢近には関心持ってる
と思うぞ。持ってねえのは……」
 そこで言葉を切って、菅は吐息をついた。
「持ってねえのはおまえぐらいかと思ってたんだがな」
「悪いな」
 あくまで鉄面皮を保つ麻生を憎々しげに見つめ、菅が言ってくる。
「だけどよ、その沢近を振った男もいるんだよな。誰だよ?」
「それを俺が言うと思うか?」
 麻生の言葉に、菅は自嘲するように笑った。
「言わねえよな、おまえは」
「さっきの話もおまえだからしたんだ。他の奴には言うなよ」
「わぁったよ」
 残り少なくなったラーメンを掻き込むように食べ、菅は汁をすする。
「まあ、とりあえずおめでとさん。で、それはいいんだけどよ」
「あ?」
「あの子のことはどうなんだ?」
「なんのことだ?」
 麻生がとぼけると、菅はかすかに怒気を含んだ声で言ってきた。
「サラちゃんだよ。あの子、おまえに気があるんじゃないのか? おまえだって……」
「菅」
 麻生は彼を見やりながら深くため息をつき、重々しく言う。
「俺たちはそんなんじゃない」
 自分に言い聞かせるように麻生が言うと、菅は小さくため息をついた。
「まあ、いいけどよ。それなら、サラちゃんを俺にく……」
「菅」
 麻生は自分の声がいつになく険悪になっていることに驚きながら続ける。
「あいつは物じゃないし、そうしたいなら俺に断る必要もない。あいつ次第だ」
「……マジになるなよ」
 菅は視線をさまよわせたのちに言う。
「ならよ、おまえ。沢近とサラちゃんとどっちが好きなんだ?」
 その質問に答えることはできなかった。
 ほんとうのことを言っても、うそを言っても、彼女たちを、そして自分を貶める
ことになるような気がして。
 沈黙を守る彼に肩をすくめ、菅が違う話題を振ってくる。
 それに生返事を返しながら麻生は改めて思う。
 自分にとって、一番大切なものはなんなのだろう?
 もしも、それを失うような事態に直面したら、それがわかるのだろうか?
 漠然とした問いに答えてくれるものは誰もいない。
 答を出せるものは自分しかいない。
 思っているうちに、菅の言葉が耳に入ってきた。
「しかしよ。サラちゃんに沢近に周防。なんでおまえの周りにばっかし、いい女が
集まるんだ? 人はみな平等なんてタワゴト、誰が言ったんだよ?」
「周防?」
 問い返しながら麻生は思う。そういえばあの文化祭から、まだ十日と過ぎていな
いのだと。
 美琴とダンスしたあの後夜祭を思い起こしながら麻生は答える。
「あれはなんでもないぞ。向こうもそんな気ゼロだったと思うしな」
「どうだかな」
 すねたように割り箸をくわえて言う菅。
 麻生は他人事のように思う。彼から見れば、この状況が羨ましく見えるのも仕方
あるまいと。
 そして改めて自分に問う。
 一番大切なものは何なのかと。


 翌朝。

 鞄を肩に担ぎ、心持ち重い足取りで学校に向かうさなかで、麻生はその声を聞い
た。
「あんまりじゃないの? 気付かずに通り過ぎるなんて」
「……沢近」
 麻生は、フェンスに背中を預け、腕を組んで自分を見やっている少女の存在に初
めて気付いた。
「おはよう」
 にっこりと笑って肩を並べてくる愛理。
 女性にしては長身で、しかし自分よりは小柄な彼女は、こちらを見上げながら言
ってくる。
「一応私たち、昨日から恋人同士な訳だし。『沢近』ってのはよそよそしすぎると
思ったりもするんだけど、どうかしら?」
「ああ」
 生返事を返しながら麻生は思う。愛理というのも馴れ馴れしすぎる。それならば
――。
「じゃあ、お嬢」
「……」
 愛理の顔から流れるように笑みが消えていき、黄金を帯びた瞳に険悪な炎が宿る。
 そこから目をそらして麻生は言う。
「悪ぃ。ふざけすぎた」
 麻生の言葉に物言いたげに愛理が口をうごめかした瞬間、二人の間にひとりの女
生徒が割って入ってきた。
「うぃーっす」
 こちらと愛理と。二人の肩に手を掛けながら彼女――周防美琴は言ってくる。
「朝からいきなりツーショットとはね。昨日のメール、ほんとだったんだな」
 二人の顔を交互に見つめたあと、かすかに不本意そうな声で美琴は言ってくる。
「私は沢近はてっきり……」
「美琴」
 冷ややかな声で美琴の口舌をさえぎって愛理は言う。
「そういうわけだから」
「……まあ、いいけどな」
 軽く手を振って美琴は二人から離れる。
 前方に見える人影――高野晶あたりか?――に駆け寄っていく背中を見送ったあ
とで、麻生は愛理に言う。
「播磨とのこと、周防とかには話してないんだな」
「話せるわけないでしょ」

 そのあとは当たり障りのない会話。
 適当に話を合わせながら麻生は気付く。周囲の男たちの刺すような視線に。
 沢近愛理が、矢神高校きってのアイドル的存在であることぐらい、麻生も知って
いる。
 その彼女と朝から肩を並べて喋っている以上、こういう敵意に満ちた視線を受け
るのも仕方がないとも思う。
 しかし、麻生は言いたかった。おまえたちが本当に敵視すべきは俺じゃないぞと。


 二人のことがクラス中に伝わるまでに、数時間とかからなかったらしい。
 今鳥。西本。冬木。

 休み時間のたびに、その他にも何人ものクラスメイトがことの真偽を確かめに話
しかけてきた。
 麻生が適当に肯定すると、彼らは例外もなく羨ましそうにため息を付く。
 そして、彼が動いたのは三時限目の休み時間のことだった。
 菅の話を聞き流しながら愛理を見つめていた麻生は気付いた。
 いつもの四人組で固まって話し込んでいた愛理が不意に視線を播磨に向けたこと
に。
 恐らくは消しゴムの切れ端でもぶつけたのだろう。播磨は無言で顎を出口のほう
にしゃくり、床を蹴るようにして立ち上がった。
 無意識にその背中を視線で追うと、出口を前にして彼が振り返ってきた。
 視線が絡む。
 サングラスで彼の瞳が隠されているにも関わらず、麻生は確信した。
 その奥の瞳が、怒りと嫌悪感に満ち満ちていることを。
 一方の愛理はというと。
 こちらの様子などまるで一顧だにせず。
 憑かれたような瞳で播磨が消えた扉を見つめ。
 そして、彼女は静かに立ち上がった。


「みんな、気をつけて帰れよ」
 担任教師である谷の声が、生徒たちのざわめきを掻き分けるように教室に響く。
 HRも終わり、あるものはそれぞれの部室に。あるものは一人帰途に。そしてあ
るものは気のあったもの同士で固まって。
 彼らの様子を見ながら教科書の束を鞄に押し込んでいると、聞き覚えのある声が
聞こえてきた。
「帰りましょ。今日は部活ないんでしょ?」
「……ああ」
 周囲の視線を気にしながらも麻生は愛理を見上げて答える。
「そういやおまえ、帰宅部なんだよな。スポーツできそうなのに、もったいねえよ」
「別に。スポーツができるとか言っても、せいぜい平均より少し上でしかないし。
とにかく、行きましょ」
「ん」
 ぶっきらぼうに答えて立ち上がる。
 肩を並べて廊下に出ると、途端に険しい視線が刺さってくる感覚。
 今日一日でそれに慣れたつもりになっていたが、無論のこと愉快なものでもな
い。
 一方の愛理はといえば、全く意に介した様子もない。
 こういう視線には慣れっこなのだろう。妙な劣等感にさいなまれているうちに、
二人は脱靴場にたどりついた。
 一方的に話しかけてくる愛理に生返事を返しつつ靴を履き替えて校庭に出る。
 目を射るのはまぶしい日差し。それに目を細めたのちに麻生は切り出した。
「昼間、播磨に何か言われたろ」
「ん」
 顎を引いて、愛理は小さく肩をすくめた。
「いろいろね。ちょっと口に出せないような言葉も含めて。もう完全にダメね。自
業自得だけど」
「沢近……」
「わかってたから。でもね、すっきりしたわ。一番怖かったのは無視されることだ
ったから。怒ってくれて少しほっとした」
「でもよ……」
 言葉を探しているうちに麻生は見つけた。
 校庭の片隅で話し込んでいる二つの人影を。
 ひとりは長身でスレンダーな少女。そしてもうひとりは……。
「あら」
 麻生の思惑も知らず、同じように二人に気付いたらしい愛理は、早足でそちらに
歩み寄っていく。
「八雲。しばらくね」
「あ……」
 彼女――塚本八雲は視線を愛理に向けて、そののちに麻生のほうに滑らせてから
何事もなかったかのように言う。
「こんにちわ」
「へえ」
 皮肉げな笑みを頬に刻んで愛理は言う。
「驚かないんだ」
 その言葉に微かに首肯してから八雲は言う。
「姉さんから聞いてましたから。それに……」
 八雲が言葉を切った瞬間、その影から飛び出すように姿を現した彼女があとをひ
ったくった。
「それに、麻生先輩と沢近先輩のこと、一年生の間でも話題になっていますから」
 笑顔で言った少女を麻生はよく見知っている。
 サラ・アディエマス。
 イギリスからの留学生で、麻生にとっては……。
「あら」
 二人の顔を見比べてから、愛理が言ってきた。
「あなたたち、知り合いだったの」
「ああ」
 首肯して麻生は続ける。
「バイト先の後輩なんだよ」
「バイト?」
「ああ、俺、中華料理屋でバイトしてっから」
「へえ」
 話し込む二人を均等に見てから、サラは意外そうに言う。
「沢近先輩、付き合ってるのにそんなことも知らなかったんですか?」
「それは……」
 言って愛理が視線を外すと、それを意に介した風もなくサラは麻生を見る。
「私と沢近先輩は高野先輩経由で、少し面識があるんですよ。同じイギリス出身だ
し」
 言ってサラは視線を愛理に戻す。
「とにかく、改めてよろしくお願いします。麻生先輩には、バイト先で仲良くして
もらってるんですよ」
「……」
 どことなく含みのある言葉に聞こえたのは気のせいだろうか。
「まあ、よろしくね」
 愛理が手を差し出すと、にっこりと笑ってサラもそれを握り返す。
 と、愛理の表情が微かにゆがんだ気がした。だがしかし、それを気にするいとま
はなかった。
 突然背後から乱暴に突き飛ばされたのだ。
「おい……」
 抗議しかけて息を呑む。
 割り込んできたその男の顔は、濃い色のサングラスでは隠し切れないほどの苛立
ちに彩られていたから。
「播磨……先輩……」
 突如満ちた重い空気を知ってか知らずか、播磨に声をかけたのは八雲。
 播磨は、その声で初めて彼女の存在に気付いたかのように瞳をそちらに向けた。
「よう、妹さん」
 幾分穏やかな声を発したあとで、しかし彼は苛烈な言葉を吐く。
「あんまりお嬢とは関わらないほうがいいぜ。尻軽がうつるといけねえからな」
「……待てよ」
 さすがに黙っていることもできず、麻生は播磨に詰め寄る。
 だが、その腕を掴んで引き止めたのは他ならぬ愛理だった。
「沢近」
「いいのよ。軽蔑されて当然のことしてるわけだし」
「だけど……」
「いいの」
「けっ」
 瞳を伏せた愛理に唾でも吐きたそうな顔を向け、播磨は土を蹴った。
 無言で遠ざかっていく背中を見ながら口を開いたのはサラ。
「播磨先輩、どうしたんでしょう?」
「ごめんなさい」
 その問いに直接は答えず、愛理は小さく頭を下げる。
「あなたたちにまで嫌な思いさせちゃったわね」
「いえ、そんなことは」
 サラの言葉に八雲もうなずく。
「ごめんね。行きましょう」
 後半は麻生のほうに向けて愛理。
「ああ。じゃあサラ。あとでな」
「はい」
 愛理に腕を引かれて麻生は歩き出す。
 見下ろすと、愛理は何かを恐れるかのように麻生の腕を掴み、青ざめた唇を震わ
せている。
 愛理の手が自分の腕を掴んで放さない。
 そのことに無論不快感はない。
 ただ、他の男なら覚えるであろうときめきも感じない。
 彼女は単に手を放すのを忘れているのだと麻生は知っていたし。
 それに、どうしようもない違和感を覚えるから。
 彼女が掴むべき腕はこの腕ではないし、この腕を掴むべき手は彼女の手ではない。
 漠然とそう感じながら麻生は声をかけた。
「あのさ」
「え?」
 数瞬ののち、麻生の視線の意味に気付いたのだろう。愛理はあわてて手を引っ込
めた。
「ご、ごめんなさい」
「いや、別にいいけどよ」
 沈黙が落ちた。無言のまま校庭を横切り、校門をくぐったところで、愛理が口を
開く。
「彼女、かなり怒ってたわね」
「彼女?」
 聞き違いかと思って問い返すと、愛理は大きく首肯した。
「うん。サラのこと」
「どこが? あいつ、ニコニコしてたじゃねえか」
「目は笑ってなかったわ。気が付かなかったの?」
「マジかよ」
 思わず振り返るが、その先にもうサラの姿は見えない。
 菅によく言われる。おまえは鈍感だ。女心がわかっていないと。
 もし愛理の言葉が真実なら、菅の言葉も的外れではないということか。
「それにこれ」
 愛理が右手を差し出してきた。白く、たおやかなその手のひらには、不自然に赤
みが差している。
「あの小さな体のどこにあんな力があるのかしらね。驚いたわ」
 愛理は嘆息とともに天を仰ぐ。
「昨日言ったわよね。このお芝居に協力してくれる理由」
「ああ」
「合コンを断れるから……だったかしら」
「それがどうかしたか?」
「ウソじゃないだろうけど、全部でもないでしょ」
「……なにが言いたい?」
「彼女の反応が見たかったんじゃないの? 私と同じなんじゃない」
「それは」
 違うという言葉は紡げなかった。
 あのとき屋上で、愛理から恋人ごっこのパートナーを頼まれたときに頭に浮かん
だのは、確かにこれで合コンを断れるということ。
 しかし、その後、サラがどういう顔をするか見てみたいと思わなかったわけでも
ない。
 そして今、彼女が怒っていたと聞いて自分に浮かんできた感情。
 後ろめたさと……それに……。
「バカバカしい」
 鼻を鳴らして愛理は言う。
「相思相愛なんじゃないの。なんだって振られたての私がキューピッド役をやらな
くちゃいけないのよ」
「あのな、沢近」
「今日バイトで会うんでしょ? さっさと告白したら?」
「話を聞けよ」
 自らの感情を整理しつつ麻生は言葉を選ぶ。
「確かに、そういうのがないとは言わねえし、あいつがもしかしたら俺のことをっ
て全く思わなかったわけでもない」
 言葉を切って唾をひとつ飲み込んでから、麻生は続ける。
「でも、俺の中でまだそこまで思い切れてはいない。告白とかそんな段階じゃない
んだ」
「怖いんでしょ」
「怖くなんかねえよ」
 麻生は自分でも驚くほど瞬時に切り返した。
「別に振られることなんて怖くない」
「違うわ」
 愛理は静かな瞳でこちらを見つめて言う。
「彼女を自分のものにすることを。そして傷つけることを恐れているんじゃないの?」
「く……」
 絶句した。その言葉が確かに正鵠を射ていたから。
 いつも思う。まぶしいほどに純真な彼女が自分を愛するなどということがあって
いいのかと。
 彼女を手に入れ、奪う資格が自分にあるのかと。
 彼女に対する気持ちが吹っ切れないのも、ほんとうはそのことがバリアになって
いるのではないかと。そんな気がずっとしていた。
 麻生の逡巡をすかし見たように愛理は言ってくる。
「晶によく言われるのよ。臆病な恋は後悔を招くだけだって。まあ、その言葉に乗
せられて玉砕した成れの果てが言っても説得力ないでしょうけどね」
「沢近」
「話しなさいよ、彼女と。きちんと」
「おまえにそんなこと指図されるいわれは……」
「あるわよ」
 人差し指をこちらに突きつけて愛理は言う。
「あなたは私の人生で一番恥ずかしいシーンを目撃したんだからね。だから私はあ
なたに命令する権利があるの」
「むちゃくちゃだな」
 麻生が思わず苦笑すると、愛理が真顔になって言う。
「漠然と思うんだけど。今がそのときだと思うわ。根拠もなにもないけど」
「沢近」
 ふっと微笑を浮かべて、愛理は唐突に言う。
「Courage can change even the destiny.」
「はあ?」
 突然飛び出した英語に麻生が目を白黒させると、愛理は同じ言葉を麻生にも聞き
取れるようにゆっくりと言い、そして付け加える。
「イギリスの有名な格言なのよ。勇気は運命さえも変える。いい言葉でしょ」
 愛理は言って右手を肩の高さにまであげる。
「私はがんばったわ。今度はあなたの番」
「ちっ」
 その手を叩いたなら、もう覚悟を決めなくてはならない。
 しかし、そうせざるを得ない状況に追い込まれてもいる。
 意を決し、麻生は愛理の手を叩いた。

「なあ、沢近」
 ひとしきり歩いたのち、麻生は切り出した。
「思うんだけどさ。おまえのほうも、あきらめるの早いんじゃねえか?」
「なに言ってるんだか。あいつ好きな子がいるって」
 肩をすくめる愛理に麻生はなおも言う。
「それはほんとだろうけどさ。あれだけ怒るってのはおまえのこと気にかけてる証
拠ってことじゃないのか? それに、男なら誰だって、おまえみたいな女と付き合
いたいもんだぜ」
「え?」
 意外そうに目を見開く愛理を見て、麻生は額を掻いて付け加えた。
「と、菅が言ってた」
「ふうん」
 くすりと笑って愛理は秋空を仰ぐ。
「まあ、一応望みは捨てずにおこうかしらね」
「そうしろ」
「うん、じゃあここで」
 十字路の真ん中で立ち止まって愛理は言った。
「恋人ごっこもお開きね。まあ、楽しかったわ」
「ああ。いろいろサンキュな」
「ねえ麻生君」
「あ?」
「あなた、少しあいつに似てるかもしれない」
「播磨に? どこが?」
 心外げな麻生に愛理は人差し指を振りながら言う。
「無愛想なとことか。不器用なとことか」
「欠点ばっかりかよ」
 ぼやく麻生に笑って愛理は付け加える。
「あと、ほんとうは少しだけ優しいとことか、変に義理堅いとことかも」
「そんなもんか?」
 頭を掻きながら照れくさげに麻生は答える。
「まあ、いいや。またな」
「うん、じゃあね」
 遠ざかっていく愛理の背中が角に消えるまで見送り。
 そして麻生は夕日をにらみつけた。


 茉莉飯店は、その日やけに賑わっていた。
 元々大口の予約があったのに加えて、なぜか次から次へと客が湧いてくる。
 どこからこんなに来るのかと思うほどに。
 忙しくても暇でも時給が変わるわけでもないのに、どちらかと言うと忙しいほう
が好きな麻生ではあるが、この日ばかりは異常な客の出が恨めしい。なぜなら――。

「サラ、少し話……」
「麻生先輩。餃子焦げますよ」
「少し時間……」
「あるように見えますか? 店長、八宝菜あがりました」
「なあ、少しだけ……」
「はーい、今うかがいます!」

 などという感じで取り付くシマもないのだ。
 忙しくて話している暇はない。それは事実だろう。
 だが、サラの大きな目の奥の瞳が、寒々とした色を帯びていることにも麻生は気
付いていた。

『Courage can change even the destiny.』

 愛理がくれた言葉を頭の中で反芻してみるが、すでに心がくじけそうな自分がい
る。
 麻生は呪う。己の弱さを。
 愛理に比べて、どれだけ自分は弱々しいのかと。
 あんな卑劣な手段でしかサラの気持ちを探ることができず。
 それを半ば果たしたにも関わらず心が折れそうになっている。
 そして決めた。絶対に今日だ。今日、決める。
 どちらに目が転んだとしても、後悔はしない。

 閉店時間は間もなく訪れた。サラには閉店後話そうと腹を決めて仕事に集中して
からはやけに時間も短く感じられた。
 店長は奥に引っ込んで食材の整理をしている。
 サラはカウンターの椅子に腰を落とし、片手に顔をうずめていた。
 無理もないと思う。今日一日、何かに憑かれたように働いていたのだから。
 それも自分のせいなのかと思うと胸が痛くなる。
 麻生は静かにコップにいっぱいの水を汲み、彼女に歩み寄った。
「お疲れ」
 言ってコトンとコップを彼女の前に置いた。
「麻生先輩……」
 今日始めて、彼女がまともに目を合わせてくれた。
 息をひとつ吸い込み、麻生は切り出した。
「今晩、教会まで送らせてくれ。話があるんだ」
「話ならここですればいいじゃないですか」
 すねたようにそっぽを向くサラ。
 麻生は軽くカウンターを叩く。驚いてこちらに視線を戻してきたサラを見据えて
もう一度言う。
「送らせてくれ」
「先輩……」
 かすかに柳眉を逆立てて彼女が何か言おうとした瞬間だった。奥から店長の声が
聞こえてきたのは。
「アソくーん、ちょっといいアルか?」
「は、はい! 今行きます」
 答えておいて麻生はもう一度サラを見た。
「待ってろよ。いいな」
「……」
 無言でそっぽを向くサラにもう一度いいなと念を押したのち、麻生はきびすを返
した。

 店長に頼まれた用事は 10分程度で終わった。いやな予感を覚えながら店内に戻る
と――。彼女はいなかった。
「っきしょお」
 カウンターを荒々しく叩き、麻生は店長に叫ぶ。
「店長! 急用ができました。今日は上がっていいですか?」
「へ、ああ。お疲れさまアル」
 気圧されたような声を背中で聞きながら、麻生は飛び出した。

 教会までの道のりはわかっている。
 絶対に捕まえる。麻生は誓った。
 冷静に考えれば、話は明日でも構わない。だが、いつもいつも、そうやって大事
なことを後回しにして今まで生きてきたような気がする。
 そんな自分に麻生は終止符を打ちたかった。

 一番大切なものは何なのか?

 その問いの答が、ようやくわかった気がするから。

 どれだけ走っただろうか。いくつの角を曲がっただろうか。
 あざ笑うような青白い月をにらみつけ、すれ違うカップルに毒づき。
 そして、彼は見つけた。小柄な体躯を。特徴のある形に結ばれた金髪を。
 サラ・アディエマスという名を持つ異国から来た少女を。

「サラ!」
 張り裂けそうな声で叫ぶ。とぼとぼと歩いていた彼女が、びくりと立ち止まった。
 恐る恐ると言う様子で振り返ってくるサラ。
「ハァ……ハァ……」
 息を整えながらサラに歩み寄る。
「待ってろと言ったはずだ」
「だって……」
唇をかみしめて、サラはこちらをにらむ。
「私なんかと歩いてるとこ誰かに見られたら沢近先輩に誤解……」
「誤解してんのはおまえだ!」
 怒声でサラの言葉をさえぎる。おびえるように彼女が身をすくめるのを見て、麻
生は首を振った。
「怒鳴って悪かった。誤解するように仕向けたのは俺だもんな」
「麻生先輩……」
「違うんだよ。俺と沢近はなんでもない。だいたい、沢近がほんとうに好きなのが
誰なのか。おまえも気付いてんじゃないのか?」
「……播磨先輩のことですか?」
「ああ。だから俺たちが付き合うなんてありえない。そのことを話すから」
 ようやく呼吸が整ってきた。髪をかきあげ、麻生はさらに言い募る。
「誰にも話さないと沢近と約束した。菅にも話さなかった。だけど、その約束を今
から破る。何もかも話す。聞いてくれ」
「……はい」
 サラがうなずいた瞬間、麻生は急にめまいに襲われた。
 全力で走ってきたのと、安堵したのが原因だろうか。足元がおぼつかなくなった
とき、サラがその腕を支えてくれた。
「大丈夫ですか?」
「……ああ」
 答えながら思う。この手だと。
 愛理の時には感じなかった暖かく、そして気恥ずかしい想いがこみ上げてくるの
が麻生にはわかった。
 心臓の鼓動こそ、これが原因なのか疾走してきたのが原因なのか、わからないけ
れども。
「公園に行きましょう」
 大きな瞳の奥には暖かい光。いつしか麻生が惹かれていたその光を、彼はずいぶ
ん久しぶりに見たような気がした。

「ほんとうに大丈夫ですか?」
 並んでベンチに腰掛けてからも、まだ汗がとまらない麻生を気にして、心配そう
にサラが言う。
 ハンカチで顔をぬぐってまでくれる彼女を試すようなマネをした自分に、麻生は
嫌悪感を覚えずにはいられない。
「もう、平気だから」
 そして麻生はひとつひとつ話し始めた。
 合コンにしつこく誘われ、屋上に逃げ込んだこと。そこで愛理が播磨に振られる
場面に出くわしたこと。播磨へのあてつけのために偽の恋人になって欲しいと言う
彼女の頼みを受け入れたこと。
 大方話し終わった頃、サラが口を挟んできた。
「話はわかりましたけど、根本的な疑問があります」
「なんだ?」
 麻生が問い返すと、サラは生真面目な顔で言ってくる。
「そもそも、麻生先輩はどうして合コンに行きたくなかったんですか?」
「それは……」
 ここしかないと思った。
 おさまっていたはずの鼓動が再び早鐘を叩き始めるけれども。
 心は挫けそうになるけれども。
 逃げるわけにはいかなかった。
 意を決して麻生は口火を切った。
「そのな。俺には気になる女がいたから」
「誰ですか?」
 間髪入れない問いかけ。歯噛みしながら麻生は言う。
「それは……その、バイトの後輩で、そのなんだ。そのときにはまだはっきりわか
らなくて。だけど、沢近といろいろ話したり、あと……今日一日無視されてつらい
と思ったり、それで俺ははっきりと……その……」
「麻生先輩」
 あきれ果てたようにサラが口舌をさえぎった。
「ごちゃごちゃとわかりにくいです。英語で言ってください」
「え、英語!?」
 麻生は頭を抱えると、バカ正直に今の言葉を英訳しようとし、そしてひとつも単
語が浮かんでこないことに愕然とした。
 パニックに陥った麻生に、サラが助け舟を出す。
「いいんですよ。もっとぶっちゃけた言葉で」
「ぶっちゃけるつってもよ……その、つまり……」
「麻生先輩」
 勇気付けるようにサラが手を握ってきた。麻生は悟った。彼女が欲している言葉
を。こんな言葉を口にするのはさすがにプライドが許さない。そんなキャラじゃな
い。
 しかし、彼女を騙した罰と考えれば―――。
 がっくりと肩を落とし、麻生は平坦な発音で言った。
「あいらぶゆー」
「……ぷ」
 くすりと笑ったのちにサラは吹き出す。
「それ、ぶっちゃけ過ぎですよ」
「おまえが言わせたんだろうが!!」
「まあそうなんですけどね」
 サラはなおもくすくすと笑いながら目じりをぬぐう。
「ったくよぉ」
 麻生はぼやき、そして斜視でサラを見た。
「返事、聞かせろよな」
 するとサラはいたずらっぽく笑い、麻生の大好きな大きな瞳でこちらを覗きこん
できた。
「えっと、さっき、なんて言いましたっけ? よく聞こえなかったので、もう一度
言ってくれませんか?」
「サラ!」
 サラは片手で口を押さえて、ひとしきり忍び笑い、そして嫌味のような流暢な英
語で言ってきた。
「Me too.」
 その言葉を聞いて、麻生はふっと息をついた。ほんとうに大変なのはこれからだ
と知ってはいても、やはりほっとする。
「沢近に、感謝しないとな」
「え?」
 小首をかしげた彼女を見て、麻生は呟く。
「Courage can change even the destiny.」
 その言葉を噛み締めて麻生はさらに言う。
「沢近が教えてくれたんだ。イギリスの有名な格言なんだろ」
「あの……」
 サラは居心地悪げにやや視線をさまよわせたのちに言った。
「私の知る限りでは、そんな格言は存在しませんけど」
「なっ……」
「からかわれましたね」
「っきしょお」
 麻生は自らの手のひらを拳で殴り、そして毒づく。
「なんで俺の周りには性格の悪い女ばかり……」
 ひとしきりごちたあとで不意にひらめいて、麻生は目を光らせた。
「サラ。播磨のメルアド、わかるか?」
「え?」
 サラは人差し指を顎に当てて首をかしげる。
「はい。八雲に聞けば……いえ、今わかるかもしれません」
 言ってサラは携帯電話を開く。
「前に八雲の携帯が調子悪いときに私のからメール送ったことが……ありました」
「よし、こっちに転送してくれ」
「はい」
 麻生は携帯を操って、たった今送られてきたアドレスに対してメールを打ち始め
る。
「なにするんですか?」
「果たし状だよ。明日の朝、登校前に矢神神社に来いって」
「ええっ!」
 サラはあきれ果てたように叫び、そして首を大きく振った。
「なんですか、それ? 危険すぎます」
「まあ聞けよ。これ、なにかわかるか?」
 手早くそのメールを送信すると、麻生は昨日登録したばかりのアドレスをサラに
見せる。
「沢近先輩のアドレス……ですか?」
「ああ」
 ニヤリと笑って麻生は言う。
「リベンジ兼援護射撃だ」
「ふふっ。先輩もワルですね」
「おまえには負けるよ」
 愛理にはサラとのことで話があるからという口実でメールを送る。もちろん待ち
合わせ場所は――。
 メールを送り終えて麻生は天を仰ぐ。
「俺にできるのはここまでだな。あいつらもうまくいくといいけど」
「ですね……じゃない!」
「なんだ?」
「私は八雲を応援してるんですよ! どうして沢近先輩の援護しなくちゃいけない
んですか?」
「いいじゃねえかよ。一度ぐらい」
「でも」
 唇を尖らせてサラは言う。
「これで沢近先輩と播磨先輩がくっついちゃったら、私は八雲に合わせる顔が……」
「心配するなよ」
 麻生は苦笑とともに言う。
「あいつらは、そう簡単に決着ついたりとか、しねえだろうから」
「……そうですね」
 言ってサラは夜空を仰ぐ。その横顔をしばし見つめてから、麻生はおずおずと言
った。
「今度の土曜、映画でも行かないか?」
「はい。喜んで」
「よし、帰るか」
「はい」
 立ち上がって手を差し伸べる。握り返してきた手の小ささに驚きながら麻生は思
う。
 この先どうなるのかはわからない。サラはいずれ英国に帰る身。そして神に仕え
る身。
 いろいろ考えるとサラの小さな手は麻生の手には余る気がした。
 しかし、あとには退けない。もうこの手を握ってしまったのだから。

 決意を胸に刻み込みながら、麻生はそっとサラの髪を撫でた。

 〜Fin〜


世にも珍しいブラックレガシィ作のアソサラ話、いかがでしたか? この話はバスケ
編の終盤あたりで書き始めて、アソミコのことなんて何も考えてなかったのですが、
この先どうすっかなと考えているうちににどんどんアソミコが進行してこんなもの
出せないじゃないかとなったいわくつきの作品です。
もう発表も断念してたんですが、IFスレでアソサラ読みたいという話が出て、軽い
気持ちで書きかけのこんな話ならと書いたら書いてくれ〜と希望が殺到(大げさ)
して、執筆を再開することに。実はラーメン屋のくだりまでしか書いてなくて、その
あとの話も最初のプロットとは全く変わっちゃたんですけどね。

てなわけで感想をお待ちしています。

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