【特集】平均年収の罠(2018.03.10)
気になるあの会社の年収はいくらなのかな?あいつはどれくらい年収をもらっているのかな?やはりお金に関しては皆ついつい気になっちゃうところです。ここでは一概に語れない平均年収についてまとめました。
平均という言葉の罠
平均は数字をまとめるために大変よく使われる指標です。テストで平均点を超えた、自分の身長は平均より高いなど、比較が容易になるのが便利ですよね。
しかし、こういった比較に用いるためには前提があります。それは、正規分布していること。
ここでは正規分布の話は置いておきますが、直感的な例を示します。
ここに3人の人がいます。3人の平均年収は1500万円です。
なんと高収入な人たちでしょう…しかし実際の内訳はAさん:300万円、Bさん:400万円、Cさん:3800万円でした。高収入はCさんだけでしたね。
人数は少ないですが、正規分布していない平均とはこういう感じです。実際会社内には様々な職制がありますので(派遣、嘱託、正社員、役員等)、こういうケースはままあります。
賃金カーブの罠
年功序列型の企業でお馴染みの賃金カーブ、30歳で600万円、40歳で800万円、50歳で1000万円
みたいなやつです。
皆さん雰囲気で、毎年年収は上がるだろうから、35歳は間をとって700万くらいかなーとか思いますよね。
違います。
もちろん会社によりけりですが、毎年の年収がほとんど変わらず、職制が上がった時のみ昇給みたいなところがあります。
どういう事かというと、22歳から30歳まで350万、31歳で主任になり34歳まで430万、35歳で係長に昇格して500万、36歳で505万、37歳で510万......45歳で課長になり700万......みたいな。極端な例ですけどね。
即ち、賃金カーブではなく賃金階段になっているという事です。
普通に出世すればええやんと思われる方もいるかと思いますが、ピラミッド構造で全員が出世できるわけでもなく、何年も年収が上がらないのは辛いものですよ。
総合職平均の罠
四季報では年収のところに注釈で[総合職]とか書いてあったりしますよね。
じゃあ何も書いていない年収は誰が対象なのか。
一般的にメーカーであれば、社員はブルーカラーとホワイトカラーに大別できます。ブルーカラーとは主に工場の現場で仕事をする人で、ホワイトカラーは研究開発や営業をする所謂総合職の人です。
平均年収というとブルーホワイト合算の数値であるのが一般的です。
ここで例を見てみましょう。
A社は平均年収700万円、ブルーカラーは1000人で平均年収は500万円、ホワイトカラーが400人だとすると、その平均年収はいくらになるでしょうか。
答えは1200万円。どうですか?ちょっと見る目が変わったでしょ。
一般的にホワイトカラーはブルーカラーより年収が高いため、四季報等の年収より実際高くなるケースが多いです。
そのため、平均年収700万のA社と、[総合職]平均年収700万のB社があったら、前者の方が結果高いと考えられます。
実際にキユーピーは平均年収500万円台だったのが、総合職の平均年収に記載を変えることで700万円台になっていました。
上がり幅はブルーとホワイトの割合に依存するので、ブルーカラーの少ない会社は平均も総合職平均もあまり変わらない可能性があります。
そして総合職平均なのに低いところはそんなもんということですね...
基本給・ボーナスの罠
基本給20万のA社と、30万のB社があればB社が良いと思いますよね。
でもちょっと待って。ボーナス(一時金)はどれくらいあるのか。
これは回数も金額も会社によって本当にまちまちです。だいたい夏冬2回ですが、1回のところもあれば3回なんていう異常なところも有ります。
金額も月給の6ヶ月分(夏3ヶ月、冬3ヶ月)みたいなところもあれば、2ヶ月(期末のみ)や8ヶ月(夏3ヶ月、冬3ヶ月、期末2ヶ月)みたいなところも有ります。
支給回数は開示している会社が多いですが、ヶ月数まで開示しているところはそう多くはないので、見極めが重要です。
食品メーカーはだいたい5〜6ヶ月のところが多いです(某調味料メーカーはもっと...)。
ヶ月数が多い方が当然金額も多いので望ましいですが、ボーナスは業績と連動しているケースが有り、悪化すると真っ先に減らされる点は注意が必要です。
残業代の罠
平均年収には残業代が含まれています。
現在、働き方改革真っ最中の日本において今後残業時間がどんどん減っていきます。
実は平均年収に占める残業代の割合は結構大きいので、今後平均年収は下がっていくと思われます。
ただし、下がるのは若手から中堅どころの所謂組合員。
管理職になると残業代が支給されない場合が多いので、その人たちは特に下がりません。
世知辛い...
福利厚生(家賃補助)の罠
案外バカにできないのが家賃補助。
会社によってスタイルは違いますが、家賃補助なしというところから家賃10万円まで内2割が自己負担みたいなところや、借り上げ社宅で月々水光熱費合わせて1万円みたいなところもあります。
補助なしで10万の家に住むのと、会社からの補助有り自己負担2万で住むのでは、年間96万円の差額が生まれます。
単純な年収比較だけでなく福利厚生もきちんと調べておきましょう。
まとめ
平均年収には一喜一憂しますが、様々な要素から一概に比較することはかなり困難です。
若いうちからガンガン貰いたい、家賃補助が充実しているとこが良い、ボーナスは少なくても基本給が高いところが良い、など色々な思いがあるでしょう。
自分が重視したいポイントを考え、就活時や先輩、身近な人に率直に聞くことが大事です。




