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アメリ 2001年 仏 121分 ジャン=ピエール・ジュネ 監督作品
フランス映画を見るのも久しぶりだ。素晴らしい作品の出来栄えに絶句した。 変わった女の子アメリ(オドレイ・トトウ)に親しみを覚える女性は多いのではあるまいか。だって彼女は「赤毛のアン」の再来であるからだ。アンのようにイマジネーションを大切にし、人に夢と希望を与える。老人や弱者に理解を示すところも似ている。 ちょっと違うのは、慎重さと用意周到ぶり。そして大いに違うのは、ボーイフレンドのマチューだ。アンの相棒ギルバートと違い、彼もまたエキセントリックである。純粋な心の持ち主には暮らしづらいのが現世だと思ったら大間違い。 アメリの天衣無縫ぶりに心が躍る。
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アメリカン・ビューティー 99年 米 122分
イタリア製のカウチが汚れると言って、レスターの抱擁を拒む妻のキャロリンに向って、レスターが訴える。
「これが人生か? ただの物だ。 人生より物が大事? くだらない生きかただ。
君のための忠告だ。」夫 レスター(ケビン・スペイシー)、その妻キャロリン(アネット・ベニング)、娘 ジェーン(ソーラ・バーチ)、ジェーンの友達アンジェラ、お隣さんのフィッツ大佐、その息子 リッキーなど、ごくごく普通の人々が登場する。満たされない、ストレスに満ち溢れた日常が淡々と展開されてゆく。
若い女にポーッとなるどこにでもいる中年男のレスターは上司にリストラされてしまう。そんなだらしない夫に愛想つかしたキャロリンは、仕事に燃える会社社長に惹かれ不倫にまで発展する。壊れた夫婦関係のなかで育ってきたジェーンは、心がどこかいびつなのだが、どうにもならないのだ。いらだつ日常、いらだつ人生、救世主も、ヒーローも現われない。そして誰もが本音を言い合えないまま、不満が鬱積している。子供のころの純真さ、ハツラツとした青春はどこへ行ってしまったのか?いったい何が失われてしまったのか? レスターは言う。
「僕らは普通の人間というインチキCMなのさ」妻にもう一度愛を伝えようとして抱き寄せる。徐々に昔を思い出し始めるキャロリン。カウチに倒れこむ二人。レスターの持ったビール瓶を見たその瞬間、キャロリンが一気に現実に戻ってヒステリックに叫ぶ。「カウチを汚さないで」
雨の夜にドラマは急展開する。すべての関係が、一つの結論に向って織られてゆく。その結論とは・・・・
最後には泣いてしまうだろう。そして僕たちのねじれた神経にやわらかなものが触れてくるのを感じる。
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イナフ 2003年 米 マイケル・アプテッド監督作品
ウエイトレスとして働いていたスリム(ジェニファー・ロペス)は店で知り合ったリッチな男、ミッチ(ビリー・キャンベル)と結婚した。やがて娘が生まれて、永遠の幸せが約束されたかに見えた。ある晩ミッチの携帯電話が鳴って、登録ナンバー33の着信履歴が残った。かけてみると、ミッチの浮気相手からの電話だった。そのことでミッチを責めると、彼は意外な態度を取り始めた。その変貌振りに驚くスリムに暴力まで振るい始めた。スリムは娘を連れて、夫の暴力から逃れようと企てる。果たして成功するのであろうか・・・。あなたは、最後の結末まで手に汗握ることになる。
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SF映画100年史
ホラー映画100年史とセットで全20巻なのだが、今レンタルされてるのは抜粋で簡単に内容を楽しめる。SF好きな僕としては前世紀のお楽しみを振り返ることができてハッピーな気分になれた。案内役は、クリストファー・リー。「地球が静止する日」に出てくるロボットの撮影秘話はとても面白かった。観てからのお楽しみに。SFはどうも、という方にはホラーもありますよ。
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エリン・ブロコビッチ 2000年 米 131分 実在の女性の物語 スティーブン・ソダーバーグ監督作品
2001年 アカデミー賞 最優秀監督賞 ジュリア・ロバーツ 最優秀主演女優賞
色気はあるが、家柄も学歴もまったくない。あろうことか、バツ2でもある。
それに・・・・3人の子持ちである。しかも下の子は10ヶ月。加えて無職である。近くに親がいて援助しているわけでもない。交通事故がきっかけである弁護士と出会い、強引に職を求めるところからストーリーが始まる。
ある日、整理中の書類のなかから、ある大企業による環境汚染の摘発へと発展してゆくことになる一枚の文書見つける。そして、同僚に聞く。「不動産の契約書に何故、健康診断の書類がついているの?」と。後にアメリカ公害訴訟の賠償金記録を塗り替える大住民運動へと発展してゆく様は、事実の重みもさることながら、痛快でもある。
エリン・ブロコビッチ(ジュリア・ロバーツ)の魅力が光るのは、かっこいいだけではなく、泣いたり、やけになったり、ヒステリーを起こしたりと実に人間的に生々しく映画に描かれているからである。特に、企業おかかえ弁護士相手にこう言ってのけた時は、思わず拍手してしまった。
「あなたの脊椎の値段を算出したら?
子宮を何ドルで売りたい?」 「私は無学だけど、善悪の区別はつくわ。」
下の娘が初めて言葉を話したことを電話で聞くシーンは、とっておきの感動場面で、個人的には一番惚れこんでいる。
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オ一ル・アバウト・マイ・マザー 99年スペイン ペドロ・アルモドバル監督
「母になりたい人々 そして私の母に捧げる」という印象深い言葉が工ンディングに流れるこの映画は、病院の点滴のシーンから始まる。主人公マヌエラは、女優を目指した青春時代の恋の形見である最愛の一人息子エステバンを事故で失う。思い返せば死んだ息子の遺した言葉はふたつ。ひとつは、なんとしても父に会いたい。ふたつめは、もう一度母を女優にしてあげたい。傷心のマヌエラはすべてを捨てて、別れた男ロラを探しにバルセロナへ旅立つ。再会した旧友アグラ一トの引き合わせで、ロラの子供を宿したという、自分と同じ運命のシスタ一・ロサに会う。だがロサは、その時不治の病エイズに冒されていた・・・。女とは、母とは。そして人生とは。すべての問いの答えがこの映画の中で暗示される。
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オールド・ルーキー02米 128分 ジョン・リー・ハンコック監督
テキサスの荒野に聖リタの奇跡が起きた。 35歳の高校教師ジム・モリス(デニス・クエイド)が、史上最高齢のルーキーとして、160キロ近い豪速球をひっ下げてメジャー・リーグへ鮮烈にデビューしたのだ。
この映画は実話に基づいている。父親との確執、長い不遇の時代、その後出来そこないの高校野球部のコーチをしていたが、毎晩の投球練習だけは欠かさなかった。そんなひたむきな彼に、聖リタが微笑みかけた。そして、悩む彼を勇気づけた妻の一言とは・・・。 |
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キャスト・アウェイ 米 2000年 144分 監督 ロバート・ゼメキス
チャック(トム・ハンクス)は宅配便の会社フェデックスのエリート社員である。時間に追われ、時間を追いかける現代のどこにでもいそうなビジネスマンである。飛行機事故に遭い、無人島に漂着した時から、チャックの生きるための戦いが始まった。時間に置き去りにされた孤島で、彼が最後に戦う相手は<自分>だった。4年の歳月を共に生きることとなったウイルソン(誰かは、観てからのお楽しみ)との別れは感動的である。
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グラディエーター 2000年155分 監督リドリー・スコット
2001年 アカデミー賞 最優秀作品賞 ラッセル・クロウ 最優秀主演男優賞
今回は粗筋を話してしまうと、皆さんがご覧になる時にこの映画の面白さが半減してしまうので、俳優たちの紹介を中心にした。21年前「エイリアン」で異常興奮させてくれた監督がまたしてもやってくれた。アドレナリン激増映画だ。古代ローマを舞台に、将軍から剣闘士へ運命の荒波に揉まれるマキシマス。演じるのはラッセル・クロウ(じっと耐える顔がいい)。悪役コモドゥス役を、ホアキン・フェニックスが好演?している。まさしくエイリアンのような予測不可能の性格の悪さ。彼が憎憎しければ憎憎しいほどドラマは盛り上がる。悪役とは大事な役目だ。これだけなら「エイリアン」のローマ版ということになるが、ぐっと厚みを持たせてくれるのがルッシラ役のコニー・ニールセン。美人である。デ・パルマの「ミッション・トウ・マーズ」に出てた、ハッとするような美女と言えばお分かりいただけるだろうか。賢帝マルクス・アウレリウスにリチャード・ハリス。奴隷商人プロキシモになんとオリバー・リード。こうやって見てみると、大変な名優が脇役を務めているのが分かる。ひさしぶりに満足度300%。男の子必見、女の子も・・・必見。
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グリーンマイル 99年 米 188分 フランク・ダラボン監督
受刑者が最後に歩む緑色の廊下・・・2人の少女を殺した罪で、大柄な黒人死刑囚、ジョン・コーフィー(マイケル・クラーク・ダンカン)が、ポール(トム・ハンクス)が看守主任をしているマウンテン刑務所に送られて来た。みかけとは違っておとなしい男だった。この男は本当に少女2人をレイプし、惨殺したのだろうか?
限られた時間をともに過ごすうちに、ジョン・コーフィーには不思議な力が宿っていることが分かってきた。それは、イエス・キリストのように、人の病を癒す力だった。ポールの驚愕は、やがて、神の使いかも知れない男を処刑しなければならないという自分の役割を意識し始めてから、悩みへと変わった。ただの殺人犯なのか、神の使いなのか?物語の後半からすべての謎は解け始める。ポールの言葉のなかでもっとも記憶に残るのは、
「人は皆、自分のグリーンマイルを歩いている。それぞれの歩調で」という言葉である。
さらに、このビデオを見て癒されるのは、ジョン・コーフィーが涙ながらに訴える、ある言葉を聞く時である。
そのジョンの言葉に感動し、涙し、やがて大きな慰めを私達は得ることになる。
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クローン 2001年 米 120分 ゲイリー・フレダー 監督
異性人が爆弾をしかけた人間クローンを送り込んでくる近未来社会が舞台。科学者スペンサー(ゲイリー・シニーズ)が、ある日クローンの嫌疑をかけられる。
最後に二つのどんでん返しが用意されているので、気が抜けない。トイレに行くのも忘れてしまう、ジェットコースター・ムービー。原作は、SFの文豪 フィリップ・K・ディックだ。
@近未来社会のリアルさに酔いしれる。これでけでも必見だ。
Aクローンと本物の違いは「ソウル」だと映画の中で語られる。結局判別つかない。
これ以上語ると、映画の核心に及んでしまう(マデリン・ストウも老けたなあ・・とふと思う)
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K-19 監督 キャスリン・ビグロー 02 米 137分
61年米ソ冷戦時代に実際に起こった原子力潜水艦の事故を描いたリアルな作品。
部下から信頼されている 艦長(リーアム・ニーソン)は、出航前の演習に失敗し、考え方の全く違うボストリコフ(ハリソン・フォード)に副艦長として仕えることになった。二人のリーダーの意見が食い違ったまま、ボストリコフ艦長のしごきは乗組員と艦自体を極限に追い詰めて行く。 やがてNATO基地の近くにさしかかった時、原子炉に容易ならざる事態が発生するのだった。大切なのは、任務遂行か人の命か・・・核戦争勃発への秒読みが始まった。
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さ |
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ザ・コア 監督 ジョン・アミエル 2003 米 134分
地球の中心核(コア)が停止したらいったいどうなるのか?あまり考えたくないテーマではあるが、地球環境の破壊が進行している今、この映画はそのことに警鐘を鳴らしていると言えよう。地球のコアが止まり、地球上では異常現象が続発する。怖いのは、心臓にペースメーカーを付けた人々がバタバタと死んでいく場面と、鳩が異常な行動を取るヒッチコックの「鳥」を思わせるシーンだ。レベッカ(ヒラリー・スワンク)たちが地中潜行士として、地中探査の旅に出る。無事生還することができるのだろうか?
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ザ・ハリケーン 99年 米 145分
ブルックリンの貧しい家庭で育った黒人少年レズラーが、カナダの環境保護局のサム(リーブ・シュレイバー)、リサ(デボラ・カーラ・アンガー)らの家で暮らすこととなった。ある日、古本市で一冊の本に出会う。獄中で無罪を叫ぶ、ルービン・ハリケーンの本だった。サムが言う。
「本が読み手を選ぶこともあるんだよ」
その日からレズラーは、ハリケーンの本を読みふける。そして、同じ黒人として、同じ貧しさの中で育った者として、魂の共感を覚えるのだった。物語は、レズラーとともに始り、純粋なレズラーと彼を支えてハリケーンの再審請求を勝ち取ろうと尽力する、サム・リサ・テリーらの戦いへと発展してゆく。
見ていて、胸が熱くなった。魂が叫んでいるのを感じた。自然に涙がにじんできた。今世紀が終わろうとしている時に、人の心を解放する映画がやって来たのだと感じた。これは、元ウエルター級の黒人チャンピオン、ルービン・ハリケーン・カーターの実話である。人種差別の激しかった時代のアメリカ。ルービン(デンゼル・ワシントン)は、子供の頃から生きて行くために窃盗などを繰り返す。変質者の腕を刺したことで少年院送りとなり、8年後脱走する。空軍に入隊したが、また逮捕され1961年に出所する。彼は、ボクシングに自活の場を見出し、チャンピオンシップを獲得。そして結婚するが、冤罪である殺人罪に問われることとなる。
「憎しみが私を投獄し、愛が私を自由にする」というハリケーンの言葉は素晴らしい。やがて、サムやリサたちの前に分厚い壁がたちはだかるのだった・・・監督は、「月の輝く夜に」のノーマン・ジェイソン(カナダ・トロント出身)。デンゼル・ワシントンの演技は特筆に値する。また、リサ役のデボラ・カーラ・アンガーの存在感が映画にもう一つの筋金を通している。
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13デイズ 2000年 米 146分 監督 ロジャー・ドナルドソン
ジョン・F・ケネディの名を世界中が意識した頃、僕らは、まだ小学生だった。人類にとって核戦争の危機が最も身近に感じられた危うい時代に、ケネディはアメリカ大統領として初めて核戦争反対の考えを表明した政治家であった。女優とのスキャンダルなどマスコミや反対勢力のターゲットにされたが、暗殺の悲劇が彼を有名にしたのではなく、この映画に描かれた「キューバ危機」への対処が彼を有名にしたのだった。
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サイン 02米 監督 M.ナイト・シャマラン
ナイト・シャマランと言えば、99年の「シックス・センス」が記憶に新しい。少年と小児精神科医との交流を描いた。「サイン」は存在感のある映画だ。主役にメル・ギブソン、脇にメリル・ヘス、そして子供達。中でも写真の女の子ボーが重要な役割を果たしている。妻を交通事故で亡くした牧師の家の畑に、ある朝突然サイン(ミステリー・サークル)が出現する。これは、地球に訪れるものたちのある徴(しるし)だったのだが、絶望の淵で暮らしていたこの家族に重大なことを知らせるサインでもあった。ここから先は、映画を見てください。見終わった後あなたは、あることに気がついて涙を流すことになるのですから・・・。
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猿の惑星 2001年 米 120分 ティム・バートン監督作品
猿の惑星に失望したという声が多かったが、私はそうは思わない。前作があまりに偉大だからだろうか。あの最後のシーン以上のどんでん返しは期待できないとの前評判だった。でも前作のファンとしてこの作品の見所(ポイント)をご紹介する。@猿の動きが猿らしい。当たり前のようだが、大臣と婦人のベッドシーンはよく研究されている。A猿は木の枝を渡り四足でかける。特に木を渡るアリの優雅な動きには魅了される。
B猿は匂いを嗅ぐ。セード将軍の鼻の動きがリアルでいい。C最後のシーンでは前作よりも壮大なパラドックスを提示している。など、大いに堪能できる作品である。
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ジーパーズ・クリーパーズ 2001年 米 92分 フランシス・コッポラ 監督作品
夏の暑さをしのぐには、昔から怪談話と相場が決まっている。監督もコッポラということで、すぐにとびついて借りてきた。 後悔はなかった。グロテスクなシーンも許される出来栄えだ。映画は、姉と弟が休暇に車で実家に帰るため、冗談を言い合いながらハイウエイをひた走るシーンから始まる。 美人の姉、やんちゃな弟がどんどん悪夢のような世界にはまりこんでいく。お化け屋敷にジェットコースターで入っていく感じ。 おトイレもおやつも全部準備万端、席を立たずに見てください。
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スターウオーズ エピソード2 クローンの攻撃'02 米 監督 ジョージ・ルーカス
前作でジェダイの騎士となったアナキン・スカイウオーカーの青春が描かれる。今回は妙な鑑賞の仕方をしてしまった。何故アナキンは、暗黒面に誘い込まれるのか?観る側は心の準備がすでにある。しかし、前作でも今回の作品でも、すぐには、あの黒メットに黒マント姿で「かっ、フー・・・かっ、フー」と現れるダース・ベイダーへは結びつかない。自信、野望、不満、悲劇、絶望、許されない愛、どれをとってもグレる下地はある。だが、いまひとつ決定的な要因に欠ける。アナキンには、まだまだこれから、アミダラの夫となり、ルークとレイアの父親となり、家族の分裂という運命のいたずらが待ち受けている・・・。
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スターリングラード 2001米 独 英 ほか132分 監督 ジャン=ジャック・アノ-
1942年ヨーロッパを制圧したナチスはソ連の大地へと押し寄せてきた。その最初の激戦地となったスターリングラードの攻防戦からこの映画は始まる。なんと不条理な世界であることか。家族のもとから出征してきた若い兵士たちが次から次へと殺されていく。怒りと悲しみで胸がつぶれそうになる。やがて狙撃兵となるヴァシリ(ジュード・ロウ)と政治将校ダニロフ、そして女兵士ターニャ(レイチェル・ワイズ)が戦争の渦に巻き込まれていく。
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ストレイト・ストーリー 99年 米 111分
73歳になってアルビン(リチャード・ファーンズワース)は腰が悪く足も痛めている。タバコの吸いすぎで肺も悪い。頑固なアルビンを、知恵遅れと言われている娘(中年になったシシ・スペイセクが、疲れているが純粋な精神を持った万年少女のような女性を好演している.デ・パルマのキャリー役から見たら、ほんとうに年取ったなあ?)がめんどうみている。ある日そんなアルビンのところに兄のライルが倒れたという電話が入る。すぐにでも会いたい。会って兄と仲直りしなければ、という思いがアルビンの胸に湧き上がった。昔は仲の良い兄弟だったのに些細な事で仲たがいした。
彼は言う。「聖書にもある、カインとアベルなんだよ。つまらない喧嘩をしてしまって10年も口をきかない仲になってしまった。」
子供の頃星空を眺めて、宇宙や人生を語り合った頃の2人にもどりたい。しかし、目も悪く、足腰も悪いから車の運転も無理だ。いったいどうやって500キロも離れたウイスコンシン州に住む兄のところに会いに行けるのか?考えた末に彼が選んだ方法とは?途中で出会う人々との心温まる会話(そのたびに泣けるよ)。彼が静かに語る物語とは?すべての出会いが胸を熱くする。最後に兄ライルの家にたどりついた時、彼が兄に伝えたものは・・・秋の夜長じっくり観て欲しい作品。リチャード・ファーンズワースは、「赤毛のアン」のなかで素敵なマシュー役を演じている。そしてこの物語は、アルビン・ストレイトという実在の人物のエピソードを映画化したもの。「エレファントマン」以来のデビッド・リンチ監督作品。
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スパイキッズ 2001年 米 88分 ロバート・ロドリゲス 監督
家族で楽しめる映画登場!と評判だった。冷戦時代、有能なスパイだったグレゴリオ(アントニオ・バンデラス)とイングリット(カーラ・グギノ)。今はカルメンとジュニの二人の子供に囲まれて平凡な日々を過ごしていた。 ある日、ロボットを操り世界征服を企む組織と戦うミッションが・・・・。カルメンとジュニは、秘密基地へと避難するのだが、両親の危機を知り、その救出に立ち上がる。 見所はたくさんあるが、ロボット・キッズはSF映画「光る目」を彷彿とさせる。現代の詰め込み教育を受けた子供達という感じもする。最も難しいのは、<家族>というミッションだ。
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スパイダーマン 2002年米121分 監督サム・ライミ
平凡な高校生のピーターがある日新種の蜘蛛に噛まれる。するとDNAに異変が起こる。体が身軽になり宙返りをし、人間離れしたパワーを身につける。スパイダーマンの誕生である。透明人間は、悪の誘惑に駈られたが、彼は正義に燃える。犯罪者を懲らしめてもマスコミには面白おかしく報道されるあたりが商業主義の大国アメリカらしくて笑える。首切りされた男の恨みが軍事用に開発された薬物によって最強の敵ゴブリンとなり、スパイダーマンと空中戦を展開する。(高所恐怖症には悩ましい空中シーンではある・・・。)面白い!
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スペース カウボーイ 2000年 米 130分 監督 クリント・イーストウッド
肉体の衰えは男の夢や希望をも萎えさせてしまうものだろうか?それとも詩人ウルマンが言うように若さとは心のありようを言うのであろうか?米軍パイロット・チーム「ダイダロス」のメンバーも40年の歳月の経過とともに老いた。しかしある日、コービン(イーストウッド)に最後の宇宙旅行のチャンスが訪れた。その時彼は、かって苦楽をともにしたメンバーと飛び立つことを望んだ。共演にトミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーと多彩な顔ぶれである。
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戦場のピアニスト 2002 ポーランド フランス 監督 ロマン・ポランスキー
ナチスに侵攻されたポーランドでユダヤ人達はゲットーに強制移住させられた。実在のピアニストシュピルマンとその家族も歴史の流れに翻弄される。偶然強制収容所送りを免れた彼は、廃墟となったゲットーに隠れる。その後の逃亡生活は、想像を絶するものだった。 シュピルマンを描いた原作を、自らも収容所送りを体験したロマン・ポランスキー監督が読み、心を動かされたという。 随所にピアノの美しい調べが流れる。音楽は愚かな戦争を止めることはできなかった。
しかし・・・
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電話で抱きしめて 2000年 米 95分 監督 ダイアン・キートン
長女ジョージア(ダイアン・キートン)は有名な女性誌の編集長として、三女マディ(リサ・クードロー)は女優として成功し、それぞれ活躍している。平凡な働く主婦のイヴ(メグ・ライアン)は酒に溺れる父(ウオルター・マッソー)と、家を捨てて出ていった母の間で板ばさみになって悩んできた。そんな折、父親が痴呆症で入院してしまう。育児と主婦業と仕事に加わった介護にダウン気味のイヴは、長女と三女が協力してくれないことに腹をたてていた。唯一の救いは、優しい父との思い出の断片が脳裏をよぎることだった。

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バースデイ・ガール 2002年米 監督 ジェズ・バターワース
まじめな銀行マン ジョン(ベン・チャップリン)がインターネットの交際サイトで一人のロシア女性と知り合う。やってきたナディア(ニコール・キッドマン)は、かなり色っぽい女性だった。英語がまったくダメだが肉体の魅力はメガトン級で、ジョンは魂を奪われていく。ナディアの誕生日に、従兄弟だという男達がやって来て、奇妙な同居が始まったあたりからナディアの正体が少しずつ見え始める。とにかく、大いにキッドマンの演技力、女の魅力に酔いしれていただきたい。あなたがジョンになりきればなりきるほど、映画の最後で素敵な気分を味わうことができるでしょう。
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パーフエクトストーム 2000年130分 監督ウオルフガング・ペ一ターゼン
ボストン沖で起こった実際の海難事故をべ一スにしている。この地球上で人間だけが自然に逆らって生きている。わがもの顔で現代を牛耳るパソコンも一匹のゴキブりやこぼれた一滴の水には弱い。人の社会もどこまでいってもバべルの塔の寓話から逃れられないのか。バミューダ海域で、八りケ一ン・グレイスに遭遇したビり一船長(ジョージ・クル一二一)と5人の漁師たちの運命やいかに?大漁旗をかかげて帰港し、大金を手中に出きるのか?それとも・・・・男たちは燃え、そして戦った。愛さえも届かない過酷な嵐の中で展開される、勇気、責任感、友情、野心などが絡み合うドラマは、観る者の心を掴んで離さない。海上のボビー(マ一ク・ウォ一ルバーグ)の思いはクりスティーン(ダイアン・レイン)に通じるのか?
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パトリオット 00年 米 165分 ローランド・エメリッヒ 監督
アメリカ独立戦争が始った時、勇敢な戦士だったベンジャミン(メル・ギブソン)は、家族とともに平和に暮らしていた。侵入してきたイギリス軍に息子を殺された時、ベンジャミンの中の何かが目覚めた。ふたたびベンジャミンに銃を取らせたものは何か?家族を愛し、国を愛する男達の物語が始る。見所はたくさんある。自閉症の末娘が心を開く感動的な場面、兄を救おうと命を投げる幼い弟、負け戦を予感しつつも大義のために命をかける男達の絆。どこから、何を汲み取るかは、すべてあなたの自由です。
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ホワット ライズ ビニース 2000年 米 130分 監督 ロバート・ゼメキス
途中から観てはいけない映画のひとつだろう。1人娘を寄宿させて夫婦二人っきりになると、さびしさと新婚時代のような甘い気分とが交錯する。二人っきり、ということはノーマン(ハリソン・フォード)が居ない間は、クレア(ミシェル・ファイファー)がひとりっきりになるということだ。神経過敏なクレアに促されて隣家の夫婦の様子を覗き見る、このヒッチコックを思わせる印象的な1シーン(写真)から、意識の底深く沈んでいたものが浮かび上がってきて、やがて絡んだ糸がほぐれるように静かに謎が解け始めるのだった・・・・(あとはお楽しみに)
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マルコヴィッチの穴 99年 米 スパイク・ジョーンズ監督
物語は、名もない人形遣いのクレイグが職探しをするところから始まる。いままで敬遠に敬遠を重ねて借り出さなかったこの作品をついに観ました。人間を引き込む穴のようなこの作品に引き込まれて、ただいま帰ってまいりました?面白い。いろいろな思いが頭の中に浮かんでは消える。どれも本当ではない。たくさんの解釈ができます。観る方の自由に思う存分味わえばいいのでは・・・というのが僕の結論です。セクシー、苦笑い、大笑い、悲しい、哀れっぽい、微笑ましい、たくさんの感覚が往来することでしょう。それでいいのです。まずはご覧になってみて下さい。
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ミュージック・オブ・ハート
99年 米 123分 ウエス・クレイブン 監督
二ューヨーク・イースト・八一レムに臨時の音楽教師ロべルタ(メりル・ストリープ)がやって来た。夫に逃げられ、男の子二人を育てるために職を探しに来たのだ。貧困、犯罪、暴力、人種問題の渦巻く八一レムの子供たちにバイオリンを通じて音楽を教えようというのだ。先輩教師は言う。「ドレミすら覚える根気がないんだぞ。」そんな子供たちに立ち方の基本から教え始めるロべルタ。やがて八一レムに「人の心」を動かす大きな波紋が広がって行く。これは実在の人物を映画化した感動の物語である
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メン・イン・ブラック2 2002年 米 監督 バリー・ソネンフェルド
アメリカのどこが好きだと言って、この手のアメリカン・コメディほど好きなものはない。笑いの連続、腹の皮がよじれる。エイリアンの地球到着からもう笑ってしまう。巨大なUFOかと思わせて実は違う。エイリアンが公園に捨てられていた雑誌のセクシーな下着モデルに化ける可笑しさ。それに吸い寄せられる馬鹿な男がペロリと食べられてしまう。ここまで女性を笑い飛ばしては、いかがなものか?とたじたじに。お仲間のパグ犬フランクもいかしてる。特に助手席で、粋な??歌を歌う姿は存在感抜群。とにかく、無責任ながら、言葉では語りつくせないのでまずは、ご覧あれ。ウイル・スミスとトミー・リー・ジョーンズも男の子泣かせのカッコ良さでグッとくる。
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U-5712000年米 ジョナサン・モストウ監督
自分の組織の機密データを守ろうと思ったら、データベースにアクセスできる人間をIDでチェックしたり、複雑なパスワードを設定したりするでしょうが、このような手段の無かった第2次世界大戦下で、もっぱら活躍したのは暗号だったようです。敵方の暗号を解読することは戦争の明暗を分けることになる。つまり暗号が筒抜けになるということは、戦略戦術が敵に読まれ先手を打たれるということで、その時点で勝敗は明らかとなります。この映画は、連合軍を震撼させたドイツのUボートから、機密中の機密であるエニグマ暗号機を盗みだすというハードなミッションを描いたもの。タイラー大尉(マシュー・マコノヒー)が努力と不屈の精神で艦のリーダーシップをとってゆく姿は、サラリーマン諸氏の参考にもなるでしょう。ドラマの迫力と映像の面白さは観てのお楽しみ。
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ラストサムライ 2003年 米 エドワード・ズウイック
ネイサン・オルグレン(トム・クルーズ)は南北戦争の英雄だった。しかし、インディアン殲滅作戦での体験が心の傷となっていた。酒びたりの日々を送る彼に、明治となり近代化の道を歩む日本の軍隊を指導する機会が与えられた。そこで彼は、西洋に蹂躙されまいとして、逆に急激に西洋化を急ぐ日本の姿を目の当たりにするのだった。そして、若き天皇を操る支配者階級に、母国と同じ資本の論理を見出して、深く失望するのだった。
ある日、掃討すべき反乱軍を指揮する勝元(渡辺謙)に救われたオルグレンは、これまでの自分が人として最も大切なものを見失っていたことに気がつくのだった。
この映画は、外国の人々だけではなく、我々日本人の心をも癒す優れた作品である。ハンス・ジマーの音楽が静かな感動を盛り上げてくれる。
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ロード・トゥ・パーディション 2002年 米 監督 サム・メンデス
マフィアの殺し屋とその息子の心の絆を描いていく。殺し屋 マイケル・サリバン(トム・ハンクス)は、ボスの息子の陰謀によって妻と次男を殺されてしまう。息子(タイラー・ホークリン)を連れて、復讐の旅を続けるうちに、互いにわだかまっていた気持ちのもつれを解いて、真の父と子の絆を発見するのだった。子供と向き合うことの苦手な親達必見の物語である。子役タイラーは2000人のオーディションで発掘されただけあって存在感がある。ボスのポール・ニューマン、もう一人の殺し屋ジュード・ロウが上質な演技を披露しているが、サム・メンデスの映像美がうまくかみ合っていて観る者をうならせる。
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リトル・ダンサー 英 111分 監督 スティーブン・ダルドリー
母を亡くして寂しい毎日を送る少年ビリーが、ある日ボクシング教室で見たクラシックバレーに心を奪われる。頑固な炭鉱夫の父や労働運動に命をかける兄には、「バレーダンサー」と「オカマ」の区別すらつかない。少年の才能を見抜いたバレー教師は根気強くバレーの基本とダンスの楽しさを教える。やがて少年がロイヤルバレーでオーディションを受けるまでに成長した時、家族に一つの転機が訪れる。

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