看護教員って・・・


ある日、卒業した看護学校の先生からの電話。
お話があるので学院に来てくださる〜?
何事かと思ったら、あなた教員をやってみない?というお誘い。
とても私には・・・とお断わりしようかと思ったものの・・・
旦那と旦那の両親との家族会議の結果、夜勤もないし先生になったほうがいい!と決定。
そんな流れで母校の教員になることに・・・。
それから約10年。これまでに感じたことなどを綴っていきます


私が先生?

初出勤。学校に行くと自分が習った先生たちと机を並べて「hana先生」などと呼ばれ、くすぐったいやら、落ち着かないやらとにかく居心地が悪い!
この先私はここでやっていけるのかと大いに不安になりました。
研修を控えているためあまり仕事もなく、何をしていいかも分からず、いったい先生って何をするの〜という状態。
いきなりグループワークの担当をすることになり、そこで私はいったいどんな役割を果たすのか・・・。学生が目標を理解するのと同じレベルで目標の理解に苦しみ、何に介入していいものか悩みました! これまでの自分の実践と薄っぺらい知識で大丈夫か・・・
道を間違った・・・と後悔しきりの1年目でした。


看護も教育も基本的に一緒かな?

研修も終え、授業の準備などをしながら実習の担当も始まりました。
授業の構築も暗中模索。何をポイントにどうやって伝えていくか、何が効果的か随分時間がかかりました。
実習指導は元勤務していた病院で。病棟婦長さんとはかなりキャリアも違い、その方々にお願いをしたり物を申したり・・・。
こんな若造が・・・と気が引けていました。まだまだ学生の立場にはなりきれません。
まるで学生が自分の受持ち患者さんに自分が受け入れられるかどうかに関心が集中しているのと同じ状態!
しかも、ケアを提供もしないのに患者さんのベッドサイドに行って私は何をする人?お役にも立てないのにお話だけ聞かせてもらいに行くなんて・・・
なんて考えていました。本当に若かった!
そんな中、ない知恵を絞った結果、学生の状況を踏まえて助けを必要としているところをサポートするってことは看護と何も変わらない?と考えました。
でも、教員である自分の核が定まらず、何をするにも自信のない日々が続きました!


教員初心者母になる?!

教員としての自分が定まらないまま、講義の準備も実習指導もままならず悩める日々を送っている中・・・妊娠?!
単純に喜んでいましたが、実際には・・・何をするにも準備に時間がかかる教員初心者マークの私
つわりも始まり、何だかとっても眠い!でも講義の準備と実習記録に追われました。結構しんどい日々だった・・・
もう少し仕事に慣れてからでも良かったのにと思いつつ、でもやっと出来た子供!
職場への適応もままならない状況でしたが、迷わず母になることを決断したのでした!
産休に入る前に自分の講義分担は終わらせ、次年度の授業・実習担当も産休後にすぐスタート! 育児時間を取りながら、睡眠時間を削っての日々でした。いつも夜中に絶好調になる娘と講義の準備で慢性寝不足。良くぞ倒れないで仕事に行っていたと思うくらい!
お昼にはせっかくだからと母性の実習中の学生に搾乳をしてもらったりもしましたね〜。まさに生きた教材!私も楽をさせてもらいました!


学生との関係

学校の中で一番若い教員ということもあり、学生が色んな事を話します。
恋愛のこと、友達関係の事などなど。年が近いせいもあってお姉さんのような存在?
よく言えばお姉さんですが、ある意味なれなれしい学生もいたり・・・。私はいったい誰?みたいな感覚でした。
教員として学生とどう向き合っていけばいいのかとにかく悩みました。決してお姉さんではないし、でも友人関係が希薄な中、相談窓口みたいな役割も担っていたり・・・
TPOをわきまえている学生はいいですが、そうでない状況もあったり・・・
そんな悩みを抱えつつ、ベテランの先生と同じようにしなくてもいいんだ!若いんだから若いなりに教員の役割を模索しよう!と決めたのです。
あくまでも看護の先輩として、教員としてけじめをつけつつ、学生の思いだけはしっかり受けとめられる教員になろう。そしてゆっくりお付き合いをしながら、学生自身が問題解決できるように関わろう!と考えたのでした。
今となっては・・・学生の話はしっかり聴こうという構えは変わりませんが、すっかり厳しい先生です。厳しいからにはその受け止めを確認してフォローする責任もありますが・・・。それがやさしさになるはず!と今は信じています。
年もとり・・・若くはなくなったので、恋愛話なども持ちかけられる事もなくなりました(笑) でも、あまりの厳しさ?に元ヤンキーとうわさされたりしています。


最近思うこと

学生にhana先生の実習指導は厳しいと言われることが良くあります。実際厳しいんだと思いますが・・・
担当している病棟が内科でターミナルの患者さんが多いのです。受け持ち患者さんもターミナルの患者さんになることが多く、学生は心を揺さぶられつつ実習しています。
その揺さぶられた心のフォローをすることが多く、学校に戻ってきた学生に感情を吐き出してもらい、そこからケアについて考えるというやり取りになったりします。
学生にとってはとても辛い状況になるわけですが、そこで一切の指示はせず、自分で考えるように・・・という指導をします。
その状況で何を必要としているのか、目標はなんなのか、自分の感じたことから考える・・・そこから問題解決能力を育てていきたいなどと考えているからです。
でも、学生にとってそれほどしんどい事はないですよね。患者の状況について話し合い、何が苦痛になっているのか、何が望みなのか学生のキャッチした状況からケアの方向性を一緒に考えます。
「いつも先生に泣かされる・・・」何人の学生に言われたことか・・・・。だけど、そんなやり取りをした学生が3年生になり、卒論でその事例を取り上げ看護観を書いてくれたりするんですよね〜。厳しくてもその意味は伝わるんだと信じ、自分の看護観を伝えながら、学生の問題解決能力をはぐくみたい!と思って奮闘中です。


うれしいこと

教員になり立ての頃、「年が近くてお姉さんみたいな存在。安心できました」といわれることが多かった。
でも、教員としてうれしいなぁと思うことは・・・
1.実習で関わった学生が先生の看護観に影響を受けましたと言ってくれること
2.講義が面白かった!すごく役に立った!と言われる事
そしてなによりうれしいのが
3.先生のような看護師になりたい!と言われる事
4.そして・・・臨床で成長している卒業生を見る事!学生に対して素敵なコメントをくれたりすると大感激です!
忙しくへこたれそうになることもたくさんあるけど、そんなうれしいストロークを大切に頑張るのだ〜!!