about Rivulus (プロローグ)

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はじめに

リウルス(Rivulus、英語読み:リブルス)の仲間は、北米のメキシコから南米のアルゼンチンに至るとても広い地域に棲んでいます。また、カリブ海に浮かぶ小さな島にも棲んでいるのには驚きます。このような南北アメリカ大陸は、ノトブランキウスやアピュオセミオン(以下ノト及びアピュオ)などの棲むアフリカ大陸がOld-Worldと呼ばれるのに対して新大陸:New-Worldと呼ばれ、ご存じのコロンブスがアメリカ大陸を発見してから後に文明化が始まった国々です。そのため、欧米の研究者達が現地を調査したのは比較的に新しく、また秘境が多いことや内政不安の国々が多いこともあわせて、現在もどんどん新しい魚が発見され続けています。

欧米の卵生メダカファンほど日本ではリウルスに人気がないのはどうしてでしょう。リウルス=地味=どれもよく似ている、などのイメージが強いのではないでしょうか。たしかに、大型リウルスの仲間は色彩も地味でどれもよく似ているように思いますが、それはそれで野性味溢れた渋い味わいがあります。また、小型のリウルスではRivulus xiphydiusRivulus mahdiaensisのようにとてもカラフルで美しい種がいます。ごく一部の難種を除けば、アピュオの飼育と同じですから、ぜひぜひ、飼育に挑戦していただき、日本でもリウルス人気が高まることを願って以下のまとめをしました。

どんな魚?

リウルスの生息地は、土地の広大さに加えて、高低差もはなはだしく1300mの高地に棲むものもおれば、熱帯の海岸地方に棲むもの、果てはアルゼンチンの温帯域に棲むものまで、実に多様な環境に適応してバリエーションを展開しています。このため、リウルスとしての基本的な形質は持つといえども、超大型のRivulus magdalenaeから中型のRivulus xiphydius、そしてRivulus pictusのような小型までと、一見して別のグループのような魚達が集う大所帯です。(何故か、チリとウルグアイにはいません。ただし、アルゼンチンにいるのもR.punctatusだけであり、これもパラグアイとの国境付近のみに限定されるため温帯域が南限と考えられます。)

Rivulus属の生息国

img1.gif

Rivulus生息地ビオトープ(ギアナ)

このリウルスたちは、1860年にPoey氏がRivulus cylindraceusを代表的な種として記載し、Rivulus(Rivulidae)Rivulus属として独立させたものですが、ラテン語で“小川に住む小さなもの”という命名をされました。同じ卵生メダカとして扱われているノトやアピュオがNothobranchius科(Nothobranchidae)に属するのに対して、別の科であるRivulus科に分類されていて、Simpsonichthys属やAustrolebias属と同じグループになっています。ただし、この辺りに関しては学者さん達の間では未だに異論を唱える方が多いのが実状です。Rivulus属は現在、9亜属でおよそ100種類が記載されています。(Rivulusは以下R.

9つのグループと特徴

亜 属 名

属する代表的な種(種小名)

特   徴

Anablepsoides亜属

obscurus

1種のみ

Benirivulus亜属

beniensis beniensis

1種のみ、赤いスポットライン

Cynodonichthys亜属

tenuis, monikae, rubripunctatus

中南米産、やや大型

Laimosemion亜属

agirae, frenatus, geayi, mahdiaensis, xiphydius

体色の鮮やかなグループ

Melanorivulus亜属

pictus, punctatus, zygonectes

体側に点在するスポット

Oditchthys亜属

cryptocallus, igneus

大型、地味

Owiyeye亜属

amanapira, rectocaudatus

少ない、ブラジル=ペルーの国境

Rivulus亜属

cylindraceus, roloffi

代表的な体型体色(地味)

Vomerivulus亜属

magdarenae, hildebrandi

大型、中南米の高地系

そうはいっても、基本的な体格はどうかというと、Fundulopanchaxのように“丸顔”で“筒状の胴体”で“背ビレがかなり尾ビレに近い位置”にあります。雌には尾ビレの付け根上側にはっきりとした黒い斑紋である“リウルス・スポット”がほとんどの種に表れます。趣味家の間では、large rivulussmall rivulusの大きく2つに分けるようですが、largeは大型ながら地味でワイルドな体色に対してsmallははっきりした模様が出たり派手な色彩をもつものが多いようです。ごく一部を除いて、2〜3年を生きる非年魚です。名前の由来のように、多くはゆるい流れの小川に棲みますが、中にはアマゾンの本流のような広い河にも棲んでいます。そして、水草に卵を産みつけ、2〜3週間で孵化する、というアピュオのような繁殖をします。なぜか、斜めに浮いているようなポーズを取ることが多くて底付近を泳ぐために、ドジョウみたい!などという汚名を浴びせられたりするのは残念なことであります。

驚くべきは、その生命力です。命名者であるValliant氏がギアナの山地でRivulus geayiを見つけたときには、窪地に溜まった濡れ落ち葉の中からたくさんのリウルスが飛び出してきた、と記録しています。また、リウルスは水溜まりから水溜まりへ、川から川へと陸上を移動する!ノタノタと這っていた!とまことしやかに噂されます。これらのことは、彼らの素晴らしい生命力をさすとともに、リウルス=ジャンパー!を意味するのです。そうです、どれだけ多くのリウルスファン達が、どれだけ多くのリウルスの干物を見たことでしょう。水槽のフタにあいた餌やり用の穴など楽勝!とんでもない隙間、エアーチューブを通す穴からでもジャンプして逃げ出します。そして、ピンピンはねたり、ノタノタと転がったりして新天地を目指していくのです。嘘ではありません!!!


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R.tenuisの採集地

 
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R.xiphidiusの採集地

 

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