活字本について ここでは、萩藩に関連する実名情報を得たい場合、比較的容易に利用できる活字化された本について、ご紹介します。 ●系譜 すばり! 家来の家の系図、家系図です。毛利家では、家来に系図の提出を命じています。元文、寛保、延享年間(1730〜40年代)に提出させたものは古譜録、明和、安永年間(1760〜70年代)のものは新譜録に大別され、家によっては享和、天保期(1800〜1840年代)にも追加提出しています。 「江戸末期や明治までつながる系図はないのか?」との声をよく聞くのですが、残念ながらありません。 それでも、「天保だったら、明治維新まであと30年。場合によっては戸籍とつながるかも...、」との期待もあるでしょうが、戸籍につながることはまずありません。それは、頻繁に行われた改名と戸籍編成時の大規模な改名が原因です。 1.『近世防長諸家系図綜覧 付 新撰大内氏系図』 田村哲夫編 発行者:防長新聞社 昭和41年発行 334頁 後にマツノ書店が復刻 掲載されているのは萩藩主毛利家、末家、一門、永代家老、寄組の計76家で、これに大内氏の系図を加えたのみです。底本は毛利家文庫の系譜類、巨室類、譜録類等ですので、多くは幕末までの記載ですが、家によっては明治、大正時代の記載があります。 2.『萩藩諸家系譜』 岡部忠夫編 発行者:琵琶書房 昭和58年発行 後、マツノ書店が復刻(平成11年 底本は毛利家文庫の系譜類、巨室類、譜録類で、これに閥閲録や各家の譜録による解説を加えた本です。構成は本姓に分類されており、清和源氏(43家)、村上源氏(1家)、嵯峨源氏(1家)、宇多源氏(9家)、桓武平氏(32家)、藤原氏(62家)、橘氏(2家)、越智氏(3家)、安部氏(2家)、紀氏(2家)、小野氏(3家)、湯原氏(3家)、中原氏(3家)、大伴氏(1家)、中臣氏(1家)、物部氏(1家)、長谷部氏(2家)、大江氏(20家)、菅原氏(2家)、三輪氏(1家)、大神氏(2家)、多々良氏(10家)、三善氏(3家)、未詳家系(2家)、新渡来帰化族(3家)の記載があります。多くは幕末までの記載です。
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