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得居不二三


初めてのリコーダーを配る日の指導



 初めてリコーダーを配る日の指導ポイントは、次の5つである。

 1.リコーダーという名前の由来を知らせる。
 2.中身を確認する。
 3.記名の仕方を確認する。
 4.やってはいけないことを分からせる。
 5.リコーダーの秘密を探る課題を出す。

 以下、順に述べる。

1.リコーダーという名前の由来を知らせる。

 全員に教師の新しいリコーダーを見せる。

説明  この笛には、素敵な名前があります。
 もう、知っている人もいますね。
 そうです。リコーダーと言うのです。

発問  リコーダーというのは、外国語ですね。
 では、いったい、どんな意味があるのでしょう。
 次の3つの中から選びましょう。

 板書を指しながら問う。

【板書】
 (1) レコードのように音が出るという意味。
 (2) 吹くと、りこうになるという意味。
 (3) 小鳥のように歌うという意味。

 (1)…21人  (2)…2人  (3)…15人

説明  正解は、3です。  昔は、本当にリコーダーで小鳥に歌を教えたことがあったそうです。
 小鳥のように歌うだなんて、素敵な名前ですね。

 ここで、「かっこう」の冒頭の部分を2小節ほど吹く。
 この時、出来るだけ、本物の鳥が鳴いているように心を込めて吹く。また、吹くことに、あまり自信がないようなら、録音でもよい。

説明  それでは、さっそく先生が吹いてみます。本物の鳥のように聞えたら、拍手をしてください。

 「レ シ ・ レ シ・」(
  かっこぅ  かっこぅ  大きな拍手が起こる。

 ここまでくると、早く自分のリコーダーにさわりたくて仕方がなくなってくる。

説明  これから、みんなと一緒に、この素敵なリコーダーの勉強をしていきましょう。
 リコーダーの勉強を始めるには、守らなければならない、いくつかの大切な約束があります。
 これから、そのお話をします。

2.中身を確認する。

 全員に新しいリコーダーを配る。

指示  中に入っている物を確かめます。ケースから中身を全部出しなさい。

 メーカーによって多少の違いはあるが、だいたい、次の様な物が入っている。
 ・リコーダー
 ・運指表
 ・ジョイントグリス(ジョイントオイル)
 ・そうじ棒
 ・指かけ(右手親指を引っかけるのに使う部品)

 教師が、一つずつ全員に見せながら、「ある」「なし」を確認していく。
 この後、リコーダーだけを残して、他の物は集めてしまう。これは、子どもたちを、リコーダーに集中させる効果がある。
 集めたものは、後で、必要に応じて配る。
 尚、配る時期の目安は、大体次の通りである。

・運指表……学年の終わりごろ  指導の進度を揃えるために。
・ジョイントグリス……指導開始後1ヶ月位後 そうじの仕方を指導した後
・そうじ棒……指導開始後1ヶ月位後 そうじの仕方を指導した後
・指かけ……右手の指使いを指導する前

3.記名の仕方を確認する。

説明  どのリコーダーも、形が同じなので、そのままでは、誰の物か分からなくなってしまいます。
 だから、必ず、名前を書いておかなくてはなりません。

指示  普通は、リコーダーの後ろ、つまり、穴の少ない方に名前をつけます。
 明日までに、リコーダーとケースに名前をつけてきなさい。
 明日、確かめます。

 記名については、シールなどに書かせて、一斉にリコーダーに貼らす方法もある。
 しかし、ここでは、各自に任せる方法をとっている。こうすると、名前の付け方にも個性が出て、より自分のものという実感がわいてくる。
 どこに、どうやって名前をつけようかと、あれこれ考えるところから、リコーダーとの親しい付き合いが始まるのである。
 次の日、記名を確認し、付け忘れていた子には、すぐにその場でつけさせる。

【名前のつけ方とその特徴】
(1) シールに書いて貼る。……消えやすい
(2) ビニールテープに書いて貼る・……あまり長持ちしない
(3) 紙に書いて、それを透明ビニールテープで貼る。
(4) 直接、油性ペンで書く。……消えやすい
(5) 氏名用テープ(テプラ等)を貼る。……きれいで長持ちする
(6) 針で彫る。……消えないが、やや抵抗あり

 尚、セロテープは、劣化が早いので、記名には適さない。

4.やってはいけないことを分からせる。

説明  リコーダーと、少しでも早く仲良くなるために、色々なことを試してほしいと思います。
 でも、次の様なことは、絶対にやらないでください。

【板書】
 @ころがす。
 Aたたく。
 Bふりまわす。

 くすくすと笑いが起こる。そんなこと、やるはずないのにと思っているようだ。

説明  なーんだ、そんなことかと思ったでしょう。
 でも、残念ながら、今までこんなことをしてしまった人がいたのです。
 これから、この3つのことは、やってはいけない訳を考えてみましょう。

@転がす

発問  リコーダーを転がすと、どうなりますか。

 「汚れる」「傷がつく」「人がつまずく」

説明  みんな正解です。リコーダーはプラスチックで出来ています。
 プラスチックは、特にゴミやホコリがつきやすいのです。
 口につけるリコーダーにゴミやホコリがついていたら、いやですね。

Aたたく

説明  リコーダーは、とても硬く作られています。これで人をたたいたりしたら、危険ですね。
 また、物をたたいたりすると、端が割れてしまうこともあります。

B振り回す

発問  リコーダーを振り回しても、こういうことは起こらないと思うことはどれでしょう。
 何回手を上げてもいいです。

 板書を指しながら読む。

【板書】
 @リコーダーが人に当たってこぶができる。
 Aリコーダーがとんでいってガラスがこわれる。
 Bリコーダーが机に当たってこわれる。

@…29人(30人中)
A…6人
B…11人

説明  実は、どれもあることなのです。これからは、リコーダーが喜びそうなことだけ、やってください。

5.リコーダーの秘密を探る課題を出す。

指示  今日から3日間、リコーダーと仲良しになるために、いろんな音を出してみましょう。
 そして、リコーダーの秘密を5つ以上見つけてください。

 ここで質問が出る。
 「どんなことでもいいんですか。」

 どんなことでもいい。が、もし、よく分からないようなら、次のようなヒントを出す。

【板書】
 こうしたら、こんな音が出た。
 ここは、こんな仕組みになっている。
 こんなことが書いてある。
 ここは、こんな形をしている。

 ヒントは、出来るだけ少なめの方がよい。

説明  沢山見つけられた人ほど、リコーダーが上手に吹けるようになるかも知れませんよ。

 この後、次の約束をして、授業を終える。

【約束】
 (1)リコーダーは、毎日、学校に持ってくる。
 (2)見つけた秘密は、発表の日まで誰にも言わない。

 子どもたちは、様々な吹き方をする。
 深くくわえたり、頭管部を抜いたり、逆さまにしたり…。
 それらを、よく観察し、メモをしておく。これが、後の指導に役立つ。
 この間、著しく人に迷惑をかけるとか、危険が伴うなどの特別な理由がない限り、自由にリコーダーにふれさせる。

深くくわえる  正しい口の当て方を指導する時に、「こんなふうに吹いていた人がいました。」と、やってみせると、笑いが起こる。
頭管部を抜く  つなぎ部分(ジョイント)の保守、点検の仕方を指導する時に、例に出せる。
逆さまにする  底にも、穴があることが分かる。この穴は、指でふさぐことは出来ないが、音域を広げる時に、膝でふさぐこともある。  実際に、時々、プロの演奏家がやっているのを見ることも出来る。  もしも、この穴をふさごうとする行動が見られたら、それは、すごい発見だと言って、ほめることが出来る。
管の中に棒を入れる  子どもは、思いもよらないことをする。  管の底の穴から、掃除棒や割り箸を入れて、それを動かし、音が変わると言った子がいた。  これも大発見である。


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