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高当神社 夢の旅



 唐津市 宝当神社


99年7月25日、日曜日。梅雨明け以来久しぶりの晴天になった。

以前から行って見たかった島、高島。お参りすると宝くじが当たことで有名になった、

佐賀県唐津市高島の宝当神社を訪ねてみる事にした。

朝7時半、道路が渋滞する事を予想し少し早めに出発した。

早朝なのに日差しが強い。メガネをサングラスに変え都市高速で百道へ向かう。

都市高速は朝早いため車は少なく快適に走る事が出来た。

百道ランプで一般道に出て、姪浜から唐津方面の有料道路に入った。ここでも車は

少なく、制限速度60Kmの所をみんな80Km位で飛ばしていく。

「この様子だと下の道で良かったな」と独り言。


60Kmの定速(低速)で走る私の後ろをぴったりつけてくる車がいる。

イライラいているようだ。車線が広くなったところで、その車を抜かせてやった。

急ぐ旅ではないので、ゆっくり走ろう。

唐津に着いたのは9時少し前。夏の強い日差しに照らされ、真っ青な空に浮かんだ

唐津城がとてもきれいだ。高島まではここから船に乗るのだが、船着き場に来て時

刻表を見ると11時の出航になつている。かなり時間がある。久しぶりに来た唐津城

を少し歩いて見ることにした。


朝9時というのに日差しが強く暑い。少し歩くと汗がふき出す。唐津城から見る、景色

はすばらしい。虹の松原、鏡山、今から行く高島、唐津火力発電所、唐津湾の白い砂

浜。よく見ると、その白い砂浜は泳いでいる人はあまりいないようだが何かにぎわって

いる。そこからだろうか音楽も聞こえてくる。


しばらく日陰でそのにぎやかな方を見ていると、地元の人だろうか、おばさんが来て、

「今日はイカダ競争が有るんですよ」

「あそこに見える島まで行って帰って来ます。」

見ると海水浴場の少し先に小さな島があった。

毎年レースが有るんですよ」 「あなたはどこから来たの」 

「福岡からです、高島に行こうと思って」

「時間が有るなら見て行きなさい。浜ではビーチバーホールの試 合も有っていますよ」

 唐津城をあとにし、砂浜までは15分位かかった。汗がTシャツを濡らす。

ビーチではバレーボール大会が始まっていた。選手は砂まみれ、応援する家族や仲間

はテントの中で汗まみれ。私はそれを見ながら、汗まみれ。


イカダの方へ行ってみるとステージがあり、にぎやかな音楽が流れていた。見ると、「第

17回 唐津湾イカダ大会」12時開始と書いてある。高島行きの船の出航が11時のた

めこれを見ると間に合わない。この船に乗り遅れると2時間待たなければならない。

しかしイカダは色んな工夫をこらし面白い物が沢山ある。

時間は10時半少し前になっていた。海水浴場をあとにし船着き場へ向かう。


焼けたアスファルトが暑い。 船にはもう客が乗船を始めていた。

船内はクーラーが良くきき、とても気持ちがいい。少しすると汗で濡れたTシャツが冷たく

感じた。
クーラーの効きすぎだ。

座席に座ったとき日が当たらない方に座ったが、船が出航すると日差しが反対になり、

まぶしい。カーテンを閉めた。船は約10分少しで高島に着いた。


休みの日は、2時間おきに到着する観光客で一時的に人口が増える。そのほとんどが

宝当神社のお参りが目的のようだ。宝当神社は島の狭い路地を抜けた所に有った。

小さな神社だった。鳥居をくぐり、手を清め神社に履き物を脱いで上がった。そこには、

小さなご神体とお供え物。周りには大きな絵馬がありその周りには宝くじが当たったの

だろうか、沢山のお礼状が張ってある。狭い境内なのですぐに人で一杯になった。

お参りをし、お守りとお札を買って。境内を出た。


船着き場のはずれの方に休憩場が有るので行って見た。この島には宿はもちろん食堂

もないそうだ。この休憩場には宝当グッズと呼ばれる、色んな宝くじにまつわるお土産を

売っている。今出来たばかりの”サザエご飯”が店に届いた。食堂は無いと聞いたが、

”うどん”とこの様なちょっとしたご飯は有るみたいだ。私はその”サザエご飯”を買った。

薄褐色に色が付き、こおばしい香りがするが”サザエ”の身が見あたらない。

「まっいいや。腹減っているし、安いし。」食べ終わると、お土産に宝当グッズを私と友達

の分を買った。私は店の人に島について聞いてみた。

「この辺でほかに見るところが有りますか?」

「この島には何にもないんですよー。」


船の時間まで1時間半あるので海岸を少し歩いてみる事にした。防波堤の横の草むら

に今は動かなくなった車が放置されている。
なぜかこれを見ると暑さを感じる。


 防波堤の先に公園の様な物が見えるので行ってみよう。そこまでは海岸を歩かずに、

島の家々の狭い路地を歩いてみることにした。静かだ。人影どころか物音ひとつしない

。立木の葉が時折吹く風でゆれる。照り付ける真夏の日差しがジリジリと音をたてて聞

こえて来そうだ。5分ほどでそこについた。どうやらキャンプ場のようであるが、キャンプ

をしている人はいない。トイレなどきちんと整備されている。横の砂浜では、島の子供達

だろうか、数人が水遊びを楽しんでいる。


防波堤付近に行くと、はまゆうの花が咲き、船で出る漁の安全を祈ったのだろうか、お

地蔵さんが有った。海の向こうには糸島半島が青い海と青い空の中間に浮かんで見え

る。12時30分。そろそろ船の所へ戻ろう。船着き場では観光客目当ての小さな市が出

来ていた。色んな魚介類が並んでいるが、私は買い物をしないので値段はよく分からな

い。たぶん安いのだろう。 船に乗るとやっぱりクーラーはガンガンに効いていた。

こんどは、日差しの位置を確認し座席に座った。10分ほどの短い時間だが船から、糸

島半島や虹ノ松原の景色を楽しんだ。


船着き場から橋を渡りすぐの所にある駐車場に戻っり、車のドァーを開けるとすごい熱

気だ。ハンドルも熱くてさわれない。すべての窓を全開にし熱気がさめるのを待ってから

エアコンを入れた。先ほどの船までとは行かないが、やっと冷たい風が出てきた。

出発前に友達に電話してみる。しばらく待ったが出ない。日曜日だし、天気もいいので

何処か出かけたのだろう。帰りは来たときと同じ道を通って帰ったが、まったく渋滞はな

く福岡市内に着いた。もう一度友達に電話をしてみたがやっぱり出ない。

唐津に行くときは都市高速を使ったが帰りはこのまま一般道を走ったが日曜日なので

市内は車の数は少なくスムーズに流れ、意外と早く家に着くことが出来た。

家に着くと早速、宝当神社のお札と宝くじを宝当グッズの入れ物に入れ、「パン、パン」と

柏手を打ち、それをしまった。これで今度のサマージャンボ宝くじは、間違いなく当たるこ

とだろう。

今日一日でずいぶん日焼けした。首筋と、鼻の頭、腕は真っ赤になっている。

少し疲れた。昼寝をしよう。

宝くじの夢を見ながら。

 夢追い男  よろず屋