詳しい概要、定義、楽器の構成など専門的なことについては、 他のホームページや書籍に任せたいと思います。 雅楽というのは、日本で一番古くからある音楽や踊りを、奈良、 平安期頃に同外来物と合わせて様式化したものです。 <過去> 古代までの日本では、素朴な笛、琴や打楽器で歌と踊りを楽し んでいたのでしょう。また、琴などは、調絃の完了を神が降りて きた状態と考えられていたようですから、恐らく、卑弥呼のよう な人の呪術、そして現在の神道に通ずる儀式の流れが常にあった のではないでしょうか。 そして中国、朝鮮からの渡来楽器、音楽、舞と合わせ、同じく 外来の文化、仏教などの影響が加味され、天皇というパトロンと 共に楽しみとしての音楽、神道儀式での付随として歴史を刻んで きたというところでしょうか。 現在、皇室行事の「御神楽 mikagura」というのは、その儀式と しての流れそのものなのでしょう。渡来楽器の篳篥などが用いら れますが、素朴な歌と踊りで構成され、夜通し行われる儀式です。 龍笛ryu-teki(横笛outeki)は渡来楽器ですが、神楽笛kagura- bueは日本古来の楽器で、このように「神」の文字が入っているこ とからも、神の近くで行われて来たことが窺われます。 現在見かけることがある雅楽は、大抵が渡来楽器、音楽、舞を 日本人化した器楽曲が中心ですが、もとは素朴な歌と踊りで、そ の重要度は変わっていません。 しかし、倭健命が能褒野で没した時の歌などもあり、伝説なの か現実なのか、歴史が長すぎるため本当の系譜は定かではありま せん。 <現在> 雅楽は日本の伝統文化、芸術、また広く楽しめる音楽の一つと して見る動きも出てきており、楽器なども一部販売されているの を見かけることがありますが、やはり、宮中を中心に神道の儀式 に関係が深いため、一般的な認知はありません。 「宮内庁式部職楽部の演奏する雅楽は、国の重要無形文化財に 指定されています」。このことすら殆ど知られていません。 そして、伝統というのは、守ることが重要なようで、言い換え ると博物館的なところがあります。これは良い意味でもあります が、悪い意味も含まれます。 良い点は、文明が栄える現代においても、商業性に侵されるこ となく人間の日々の営みから生まれた音楽の起源を純粋に垣間見 られることです。そして、日本人であれば、アイデンティティー を見つけるヒントが詰まっているのではないでしょうか。 反面、いつから保存することが趣旨になったのか分かりません が、本来の姿なのか疑問に感じることがあります。また、素晴ら しい音楽家、魅力的な音楽、芸術素材で溢れていても、日本の体 質の典型で、隠される傾向が強いのは残念なことです。 試聴できます 東京楽所(AMATI) 「Gagaku & Beyond」 「Gems From Foreign Lands」 |
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