笙という楽器をいかに捉えるか




笙を演奏するということ

始めに

笙という楽器は、どのような演奏がされているのでしょうか。それを知るには、まず純音楽的な意味で楽器や演奏法に触れる前に、正しい方向を向く必要があります。
その方向というのは、永く深い歴史、伝統と、欧米の文明に隠れてしまった部分を見つけ、現在ある楽器、演奏、慣習に至った理由を考えた後、音楽的にしていくことです。

唱歌

基本的に唱歌というのは、曲を覚えるために歌います。しかし、楽器の練習でなぜ歌が必要なのでしょうか。そして、基本的に笙では旋律を吹かないのに、どのように歌えばいいのでしょうか。
そこで、楽器の演奏に繋げていくための、より強い目的意識が必要となります。唱歌で行うそれぞれの動作を全て演奏へ結びつけなければなりません。例えば、一拍目に膝を叩き声を発する時には何を課題にし、演奏上どの部分に繋がるのかということを考えます。

息の入れ方

笙は、出したい音の竹の指穴を押さえて息を入れれば、誰でも簡単にその場で綺麗な音が出せます。しかし、これは、誰でもすぐに正しい息の入れ方ができるというわけではありません。例えば龍笛のように、正しい音が出せる息使いを習得するまでには時間がかかるものです。
それは笙も同じです。いきなり正しい音を発する笙を始める人の多くは、これを理解できないことが少なくありません。まずは、認知することが大切になります。

笙の役割

雅楽を聴いていて、笙が始終鳴り響いていることはわかると思います。しかし、音を持続していることが漠然とした印象を与え、捉えどころがありません。和音を吹き、基本的に旋律が聴かれませんから、伴奏という役割は想像できそうです。では、伴奏とはどのような意味、役割なのでしょうか。音楽以前から考えてみます。

基本的なリズム

役割を見出すことができたら、それを音楽的に具現化していきます。

楽器の持ち方

この特異な楽器をいかに構えるかを考えることが、演奏の理解を深める助けになります。笙は機能的にはできていません。その不便さの中で、自分に一番合ったかたちを探すことが、笙の正体に一歩近づけるはずです。

一通りを見て

この楽器を通して、日本人が考えてきたことの一端を垣間見られるのではないでしょうか。楽器であっても、純音楽的にのみ考えを巡らし演奏論を語ることはできないと気づきます。これこそが、この楽器と接していく最も大切ことなのかもしれません。

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Sho-window 〜笙窓〜
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