Bereaved Spirit
実はディアボロがジョルノがディオという吸血鬼の息子だと知っており、
ディオと自分の血統を合わせるというのが真の目的としていた。
そしてコーイチ・ヒロセとポルナレフの出現以外、ディアボロが計画した通り進められていた。
西暦2001年4月…ローマ、ディアボロとの最終決戦
ディアボロ「誰が言った言葉…だったか…『我々はみな運命に選ばれた兵士』…
だが…この世がくれた真実…運命は俺に…「時を飛ばし」…
「予知」ができる能力を…授けてくれた…それは明らかな真実だ…
この世の運命は我が『キング・クリムゾン』を無敵の頂点に選んだ…
俺は『兵士』ではない…」
ディアボロがそう言ってジョルノを見ると、ジョルノの右手には
矢が握られていた。そしてジョルノはゴールド・エクスペリエンスを出現させ、
矢を握った右手を高く振り上げた。
ディアボロ「俺は『帝王』だ…俺が目指すものは
『絶頂でありつづける』ことだ…」
そう言いながらディアボロは、ゴールド・エクスペリエンスの右胸に
矢を刺そうとしているジョルノに向かって歩きはじめた。
ジョルノ「ゴールド・エクスペリエンス!………」
ジョルノは口から血を吐き、右胸から血を流して、背後から撃たれたように、
のけ反りながら地面に倒れた。そして矢は地面に転がった。
ディアボロ「フフフフフフ…フフハハハハ…ハハフハハハハハハフハ…」
矢はゴールド・エクスペリエンスの右胸を貫かず、ジョルノの右胸を貫いたのは
ミスタの放った6発のセックス・ピストルズだった。
ディアボロ「フフフフハフハハハハハハハハハハハハハハハ―ッ
でかしたぞ!!ミスタ!」
ジョルノは近づいて来るディアボロを見て脅威を感じ、顔には
恐怖の色さえ表れていた。
ディアボロ「ジョルノ・ジョバァーナ…この未熟な新入りが…!」
ジョルノ「はッ!まっ…まずいッ!!!」
ディアボロ「『帝王』はこのディアボロだッ!!」
キング・クリムゾンの右の拳がジョルノの右の額を撃ち、ジョルノの体は
地面に叩きつけられた。
ジョルノ「ぐはあああ…」
ディアボロ「運命はこのオレを『頂点』に選んでくれたのだッ!」
そう言いながらディアボロはゆっくりとジョルノに近づいた。
ジョルノは顔を痛みと恐怖でゆがませながらも、残された力を振り絞って上半身を起こした。
ディアボロ「とどめだァーッ!ジョルノ・ジョバァーナァァーッ!!」
ディアボロ「キング・クリムゾン!!我以外の全ての時間は消し飛ぶッー!」
ジョルノの額にキング・クリムゾンの拳が何発も繰り出され、
ジョルノの体は地面に崩れ落ちた。
ジョルノ「うおおっ!ガフッ!!ガフ。ガフッウ。」
キング・クリムゾンの右手がジョルノの首を掴み挙げ、ジョルノを宙吊りにした。
ジョルノ「くうっ」
キング・クリムゾンの左の拳でジョルノの腹部を貫き、ジョルノの体は
そのまま地面に崩れ落ちた。
ジョルノ「ゴフッ。ゴホッ。ガブッ。ガバ。ガハッ!!が……ぶッ!」
ジョルノの手がかすかに地面を掻く。そして口からは血を吐き出した。
しかし、死んでいないことはキングクリムゾンから伝わった手応えで知っていた。
同時に、二度と立ち上がれはしないだろうということも。
ディアボロが一歩一歩、静かに歩み寄る。
ジョルノ「う…ぐ…ッ………ディア…ボロ……」
姿をあらわしたディアボロが見下ろす。
早朝の太陽の光がジョルノを照らしている。
右胸、腹部、頭部…額には、何ヵ所か大きく血が滲んでいた。
そして…口元。
見下ろした顔には幾筋も血が流れていた。
その目には、ヴェネツィアで見た時と同じ光をたたえていた。
ジョルノの意識が薄れていく。
ジョルノ「(アバッキオ……ナランチャ……ブチャラティ……)」
ディアボロ「驚かせてくれる…」
ディアボロはそう言いながらジョルノの傍らに膝をついた。
ディアボロ「ジョルノ…ジョバァーナ」
ディアボロはかすれそうになる声でジョルノの名を呼び、その頬に触れた。
弱くなる目の光に無上の喜びを感じながら。
ディアボロ「おまえの旅はここで終わる」
ジョルノの脳裏に思い出が甦る。写真でしか知らない父のこと……
子供のころに会ったギャングのこと……
パッショーネへの入団……トリッシュを守るための戦い……そして仲間…。
渾然とする意識の中でそれらの思いは淡く溶け、やがて……消えていった。
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