ネーチャークラブ(Nature Club) |
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ネーチャークラブは1998年RSPNによって設立された。当時は 数校だったが、現在は全国78校に設置されている。形態は各学 校のクラブ活動と同じであるが、RSPNから活動の指導助言と若 干の活動資金が提供されている。昨年度は4,000Nu(日本円で1 万円程度)であった。また、各ネーチャークラブは毎年活動のレ ポート提出を求められており、そのレポートや活動状況を審査し て最優秀校を選び、1週間のネーチャー・キャンプがプレゼントさ れる。 クリックしてください
ブータンは1961年から5ヵ年計画を作成して国の発展をはか ってきたが、今年から第9次5ヵ年計画がはじまった。それらの中 でブータン政府は一貫して自然保護を第一義とした計画を進行さ せており、第9次5ヵ年計画もそのことを踏襲している。自然保護 意識を国民生活の中に溶け込ませるためには教育の力が必要 である。そのために、プライマリースクール(日本の小学校にあた る)ではEVS(Environmental Science 環境保全教育)が取り入れ られているが、低学年での履修であるために実効性はあまり期 待できない。それを補完し、自発的且実働的な学習をするのが ネーチャークラブと言ってよいであろう。その活動内容は学校に よって様々であるが、植林活動、校舎周辺の緑化、花壇作り、地 域の水質調査、地域を流れる河川の清掃作業、ビニール・プラス ティックゴミの回収や再利用の研究、鳥の観察等々多彩なもので ある。例えば、水質調査では水質調査セット(RSPNで数セット購 入)を利用しての調査、地域の水を標準地点で採取し、病院で検 査してもらう、水生昆虫を採集して水の汚染状況を調べる、等々 の活動が報告されている。又、河川の清掃活動では、首都ティン プー市で昨年ネーチャークラブ一斉清掃作業を行ったところ、首 都を流れる多数の中小河川が見違えるほどきれいになった。こ れをきっかけとして、ほとんどの学校がその活動を自校の年間活 動に取り入れ、毎年実施することを決めている。 クリックすると拡大できます この活動の中で、ティンプー市のいたるところに見られた河川 上に設置のトイレ(自然水洗便所?)が撤去されたことも特筆に 価する成果であった。 RSPNでは、ネーチャークラブを全国三百数十校の半数に設 ける計画であるが、現在その計画が頓挫しつつあることはブータ ンの自然保護を推進する上で大きな問題と考えている。ネーチャ ークラブ発展の障害となっている最大の原因は資金難である。現 在WWFブータンから資金のほとんどの拠出を受けているが、 2002年度の拠出は0であった。又もう一つの理由は人手不足で ある。RSPN E.E.Unit は現在2名のスタッフしか居らず、全国 78校を巡回指導することはたいへんな労力を要する。多くの学 校は自動車道(全国を一本の道路のみ横断している状況)から 離れており、徒歩で行かなければならない状態である。遠いとこ ろでは片道2日間歩かなければならないといった僻遠の地さえあ る。RSPNでは将来的に2箇所の駐在員事務所を設置する予定 であるが、これも資金難から目途が立っていない。これらの状況 から、将来のブータン自然保護の試金石ともいうべきネーチャー クラブの存続が危ぶまれている。日本からの資金援助が大いに 期待されるところである。
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