くりき音楽研究所





日本のオリコンチャートについて



オリコンチャートとは、オリコングループのデータサービス事業会社であるオリコンリサーチ株式会社が発表する、音楽・映像ソフトなどの売り上げを集計したランキングです。このページでは、そのオリコンチャートについて述べたいと思います。


歴史

1967年11月2日付から実験的にチャートが制作されました。正式スタートは1968年1月4日付からです。

それぞれのチャートの第1回の1位は、

チャートアーティスト作品名
シングルチャート黒沢明とロス・プリモス『ラブユー東京』
LPチャート森進一『花と涙/森進一のすべて』
CTチャート井上陽水『二色の独楽』
CDチャート中森明菜『BEST AKINA メモワール』
合算アルバムチャートマイケル・ジャクソン『BAD』

となっております。

※シングルチャートに関してはこれ以前にジャッキー吉川とブルーコメッツの『北国の二人』が実験的なチャートで2週連続1位を記録しており、「幻の1位」と呼ばれています。



集計方法

オリコンチャートは、原則毎週月曜からの7日間の集計期間中に、CD・DVD・書籍等の売り上げを集計します。日曜日に集計を締め切り、月曜日にはチャートが発表されます。ただし、月曜日に閲覧できるのは法人向け有料サイトであり、閲覧可能者は限られています。チャートの一般公表日は火曜です。 発表される数値は集計サンプルからの推定売上げ枚数です。人口と同じく、本当に正確な売り上げ枚数は、誰にもわからないのです。

年末年始のみ2週分の合算で集計が行われていましたが、2011年1月分に関しては各週ごとに集計されています。なお、2週分合算週の場合、登場回数は2回とカウントしています。

年間チャートの集計期間各種の年間チャートは、前年の12月第4週日付から12月第3週日付までの期間を対象として集計します。

2005年までは前年の12月第1週日付から11月最終週日付が対象期間だったため、前年の12月に発売される人気作品が年間チャートの上位に入る傾向が顕著でした。なお、2006年の年間チャートは両者の移行期間のため、2005年12月第1週日付から2006年12月第3週日付を対象とし、実質1年1ヶ月間の集計となりました。



POSシステムについて

集計方法は、あらかじめ決められた販売店から売り上げデータを受け取るものです。以前はFAXなどに頼っていましたが、販売店にPOSシステムが普及したこともあり、最近ではPOSの売り上げデータによってデイリーチャートを集計しています。2007年3月より、デイリーチャートでは3位まで指数(2009年3月以降は推定売上枚数)を一般公表しています。対象となる販売店は、ここ数年でAmazon.co.jpなどのオンライン店舗やアニメイト・ゲーマーズ・コミックとらのあななどの大手アニメショップも一部は対象に入っていますが、それらに含まれない特殊なルートでの販売しかない楽曲にはオリコンチャートにランクインしないものもあります。

例として、NEWSのデビューシングル『NEWSニッポン』はセブン-イレブン限定販売だったため、オリコンチャートにランクインしませんでした。また、DVDでは、代表的な例として「水曜どうでしょうDVD全集」が挙げられます。これはローソンやオンラインショップのみが販売ルートなので、特殊ルートで販売されたソフトのランクインを認めていた時期には上位にランクインしていましたが、この方式が採られてから販売されたタイトルはオリコンに掲載されませんでした。本作は「幻の1位」としてあげられることが多いです。なお、2009年から大手コンビニエンスストアが集計対象に加わったため、それ以降発売のタイトルは掲載されています。



累計売り上げ枚数について

オリコンチャートによる「累計売り上げ枚数」と称されるものは、チャート圏内の売り上げのみを単純に加算したものであり、圏外に落ちてからの売り上げは含まれていません。チャート圏はCDの場合、かつては週間チャート100位以内でした。2002年12月以降はシングルは200位以内、アルバムは300位以内になりました。

しかし同業他社のプラネット・サウンドスキャンジャパン等は、一週間に1枚の売り上げでも累計売り上げ枚数に加算されます。



影響度について

音楽チャート業界では、日刊レコード特信、ミュージック・ラボ(休刊)→電波新聞、ミュージック・リサーチ(休刊)、プラネット、サウンドスキャンジャパンといった同業他社がいる(いた)ものの、オリコンチャートの影響力は大きく、アメリカの「ビルボード」誌と同様、音楽界での評価指標として真っ先に用いられます。

また、チャートが毎週月曜日から日曜日の集計であることから、CDの納品日の関係上水曜日を発売日に選定するレコード会社が多く出現しました。これを受けて、HMVでは水曜日の取得ポイントを倍にするサービスを行っています。以前は月曜日が祝日の週は、入荷が先週末になることを避けるため木曜日が発売日に設定されましたが、現在では水曜発売火曜入荷が可能となっています。こうした流通事情の変化から、近年では一部火曜日を発売日に設定して月曜日を入荷日とする作品もあります。

オリコンチャートが権威をもつようになったのは、オリコン創業者の小池聰行の尽力によるところが大きいです。小池は多くの音楽メディアにオリコンチャートを掲載するよう依頼し、知名度を高めてきました。

しかし2000年代後半より、シングルCD市場の規模が急激に縮小していきました。件数ベースでは音楽フル配信の1/4程度、金額ベースでは6割程度まで落ち込んだと言われています。なので、シングルCDの売上件数表示だけでは、市場における実勢を必ずしも捉えきれなくなっています。オリコンシングルチャートの権威は過渡期にさしかかっているとの指摘もあります。


単品音楽市場の一般的消費の大部分が、音楽フル配信へと移行してしまいました。(価格の圧倒的安さ、利便性が背景にあるでしょう。)そのため、シングルCDという商品の役割も、配信にマッチしない低・高年齢層需要や、外装に重きを置くコアファン向けなど、補助的・ニッチ的なものへと変質しつつあります。そうした中で、特に低年齢層をターゲットとしたシングルCDのキャラクターズアイテム化・おまけ等の高付加価値化や、時にはチャートインそれ自体を目的化したマーケティングも推進されるようになりました。その結果、CDランキング上位を、世間一般の認知が薄い楽曲が占めるに至ったりしています。前世紀にはオリコンチャートは「一般消費者にとって、最も音楽の流行がわかる資料」でしたが、最近では必ずしそうとは限らなくなりつつあります。 


CD限定の作品が当チャートの上位を占める一方で、フル配信中心の戦略を採るアーティストのほうが近年むしろ実需をつかんでいます。そのため、当チャートと音楽配信チャートでは全く別の結果となることも多いです。加えて、シングルCDの発売時期がフル配信よりも後になる場合には需要期を過ぎているため、セールスが振るわない事が多いです。フル配信ではミリオンヒットでも、オリコンでは年間50〜90位以下という事例もあります。また、2009年発売分の、日本レコード協会認定の音楽配信ミリオン作品(着うたフル)は5曲存在しましたが、同オリコン年間ランキングでは全て10位圏外でした。

3.2位以下〜中位の権威が希薄化しています。当チャート1位となる一部のトップアーティストは週間売り上げ30万〜80万枚ほどは行っても、2位以下が1〜2万枚前後・・・という状態が常態化しています。10位で5千枚を切ることもあります。このため、ベスト10に入るハードルが下がり、事業者による、宣伝費を使ったチャート工作が容易になっているとの指摘もあります。



集計対象

チャート正式スタート終了
シングルチャート1968年1月4日付-
LPチャート1970年1月5日付1989年11月27日付
CTチャート1974年12月2日付1995年11月27日付
カートリッジチャート1974年12月2日付1978年4月24日付
CDチャート1984年2月6日付1997年4月21日付
アルバム(合算)チャート1987年10月5日付-
MDチャート1994年ごろ-
ロングヒット・アルバム・カタログチャート2001年4月2日付-
カラオケチャート1994年12月26日付-
トラックスチャート2004年9月6日付2008年3月31日付
PC音楽配信チャート2006年10月-
着うたチャート2006年10月-
着うたフルチャート2006年10月-
LDチャート1984年2月6日付2000年1月31日付
セルビデオチャート1984年2月6日付2005年5月30日付
DVDチャート1999年4月5日付-
Blu-ray Discチャート2008年7月7日付-
VHDチャート1984年2月6日1989年11月27日付
本(書籍総合・コミック・文庫)チャート1995年2月6日付2001年3月26日付
〃 2008年4月3日付-
ゲームソフトチャート1995年2月20日付2005年11月28日付
ニューメディア(SACD・DVD-Audio)チャート2004年1月 2005年ごろ
スマートフォンアプリ(iPhone用・Android用)チャート2010年12月-
全ジャンル(CDシングル・CDアルバム・コミック・ビデオ・DVD・ゲーム・LD)のランキング1999年5月24日付2001年4月2日付
ALL MEDIA RANKING BEST301999年5月24日付7月12日付
CROSS MEDIA RANKING BEST301999年7月19日付2000年2月28日付
レインボーランキング 30(CROSS MEDIA RANKING BEST)2000年3月13日付2001年4月2日付


※ロングヒット・アルバム・カタログチャート : 発売から2年を経過したアルバムのみのチャートです。ただし、ビルボードとは異なり、カタログチャートにランクインされたアルバムが通常のアルバムチャートの集計対象外になることはありません。

※トラックスチャート : シングル・アルバムの売上やオンエア、着信メロディのダウンロード件数などを総合的に集計し算出した「楽曲」の総合チャートです。ビルボードのHOT 100に相当します。

※ダウンロードチャートは、当初はネットレイティングスとの業務提携により作成していましたが、現在ではレコチョク社作成のものを掲載しています。また、グループ内「オリコンスタイルフル」サイトにて別途、自社の配信サービスにおける売上順位を発表しています。


※全ジャンルのランキングは、オリコン誌が合併号となった場合、ランキングが発表されないこともありました(2000年3月3日付など)。



集計方法の変移

LPチャートについては、販売枚数の減少から1988年12月5日付より50位まで、さらに翌年の1989年6月5日付より20位までの発表となりましたが、同年の最終週となる1989年11月27日に終了しました。

CTチャートも同じ理由で1993年1月11日付より50位までの発表となりました。LPチャート・CTチャート終了後は、CDチャートにLP・CTの売上が加味されています。例としては1991年9月9日付のCDチャート78位にLPで先行発売された布袋寅泰の『GUITARHYTHM II』がランクインされました。

CDチャートは開始当時は30位まで、1985年4月1日付より50位まで、1986年4月7日付より100位までの発表となりました。1995年12月3日付 - 1997年4月21日付のCDチャートは、合算チャートと全く同一のランキングです。

2001年5月7日付から同内容で型番が異なる媒体が合算されるようになりました。(累計売上ではそれ以前から合算されることも多いです)
2002年12月2日付からシングルチャート200位、アルバムチャート300位までの売上を集計するようになりました。それ以前も101位 - 200位の順位は発表されていましたが、売上枚数は発表されていませんでした。

2002年12月2日付からシングルチャート、アルバムチャートの集計単位が10枚単位から1枚単位に変更されました。なお1984年2月6日付 - 1987年4月27日付のCDチャートも1枚単位の集計でした。

2003年2月10日付からは、シングルチャートにおいて過去に8cm盤で発売されたシングルが12cm盤で再発された場合も、すべて合算されるようになりました。適用第1号はB'zの『BE THERE』 - 『裸足の女神』の再発でした。

2003年12月1日付からアルバムチャートに輸入盤の売上が加算されるようになりました。それ以前も通常のアルバムチャートとは別個に外資系ショップチャート(1994年1月10日付 - 2001年4月23日付)、輸入盤チャート(2001年4月30日付 - )が集計されていました。
2009年3月2日付デイリー集計データ以降、CDデイリーランキングでの指数表示を推定売上枚数表示としました。

2009年9月1日からイベントにおける売上施策への措置として「一般小売店頭での消化枚数に対し週間で3割、もしくは3,000枚までを上限」とすることとしました。



オリコン用語

用語意味
初動発売日から1週間、もしくは最初のオリコン結果を発表する日までの間の売上
赤丸初登場の作品と、売り上げが伸びている作品
左ページオリコンチャート50位以内


※オリコンチャートでは、初登場や売り上げが伸びている曲を赤字で表記し、「赤丸急上昇」と呼びます。これらはチャート順位の浮き沈みで付けられているのではなく、前週よりも多くの枚数を売り上げた作品に付けられるものです。ごくまれにチャート順位が下がっているにもかかわらずこの現象が起きることがあります。


※2004年7月まで『Weekly Oricon』(現在の『オリ★スタ』)誌ではCDチャートページにおいて、見開き2ページを用いて、左ページの上から下までに1位 - 50位を並べ、右ページの上から下までに51位から100位まで並べていました。そのため、「(『Weekly Oricon』の)左ページ」という言葉がオリコンチャート50位以内を指す隠語として使われていました。







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