製造のはじまり
ガラスがいつ頃から作られているか、はっきりとは判っていないようですが、
多くの研究者が認めるもっとも古いガラスは、紀元前25世紀頃に作られた
ものが有力と考えられています。
最初に作られたと考えられている場所は、古代オリエントと呼ばれている地方
で、よく知られているメソポタニア(チグリス川、ユーフラテス川流域から地中海
に至る場所)で、古代文明の発祥地の一つと考えられています。
アフリカ大陸から始まったとする見解もあるようですが、現在ではメソポタニア説
が有力なようです。紀元前15世紀頃からはアフリカ大陸のエジプトでガラスのび
ん容器の製造が最も進んだ地域だったようです。
製造方法の進化
紀元前1世紀頃古代シリアで吹きガラスの技法が発明されたと考えられています。
細い鉄パイプの先に溶けたガラスを付けて、息を吹き込み膨らませる方法で、現在
でもガラスの成形などに使われる方法です。
この方法によってガラス容器が簡単に作られるようになり、それまで貴重品とされ
てきたガラスは広く人々が手に入れられるようになったとされています。
ローマ時代になって西ヨーロッパを経てそれぞれに発展していったとされています。
ガラスエッチング
19世紀末にヨーロッパで活躍したアール・ヌーヴォーを代表するエミール・ガレは、
それまでの工芸としてのガラスを、芸術の領域にまで高めました。やがてガレの死と
共にアール・ヌーヴォーは終焉を迎えますが、ガレの思想は次世代となるアール・
デコ期の作家ルネ・ラリックなどに継承され、現代に至ります。
このように古くから伝統工芸としてヨーロッパの人々に愛されてきたガラスの彫刻。
繊細にして華麗、幻想的な美しさを演出するガラスアートです。光線・色彩を受けて、
また透過して浮かび上がるエッチングの美しさは新鮮さをかもしだし、他に類を見ない
独創性に富んだ住空間を創造します。
サンドブラストについて
エッチングとは元来、薬品によりガラス表面を腐食させることで表現する技法です。
劇薬ですので、廃棄処理施設を備えなければ出来ない大がかりなものです。
サンドブラストは、1870年アメリカのテイルマンにより、船舶の錆落とし用として
発明されました。サンドブラストとは、高圧エアで金剛砂など硬くて細かい砂を吹き付
けて加工することを指します。
その後、このサンドブラストという新たな技法をガラス彫刻用にアレンジする事により、
手軽にガラスを加工することが出来るようになりました。アール・デコ期を代表する
ガラス作家モーリス・マリのが多用した彫刻技法でもあります。
この技法を使うことによって、短時間で製作できる上、彫刻面の深さなどを微妙に
変化させることができ、彫刻に立体感を持たせる段削りといた事も出来ます。
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