鳴尾浜に春は来て

2003 年 4 月

けん制ばかりした挙句、「前向いて投げんかい!」とのスタンドの野次に「きっ!」と声の方向をにらみつける、阪神・川尻。。野次の主の「い、今言うたん こ、こいつでっせ!」と友人を指差す芸に「どっ」と沸く、スタンドと両軍ベンチ。スタンドとグラウンドが一体化を通り越して「くんずほぐれつ」な、二軍試合の光景。両チームの一軍とも遠征に出かけている日曜日。むやみに盛り上がった、4/14 鳴尾浜の阪神・サーパス戦のレポートっすぅ。


■川尻、あんた こんなところで。。

実際、川尻はサーパス打線なんかが相手でも、
鋭い打球を連発されナーバスになりまくり。
下位打線は「超中学級」レベルのサーパス相手やのに、
序盤で2失点は使い物になるのか?

「ほんまやったら」
メッジャーで投げてはるお方なんでしょ?
なにが「ほんま」かようわからんが。

現実は、鳴尾浜でファンに野次られて・・な。

「税金払え♪かっわっじりー♪」
じゃなかっただけ、ありがたいと思わんとね。

そういや、その野次聞いたんも、
2、3年前のGS神戸での「ニ軍戦」やったなぁ。

■不憫・金田、二軍で男に

オープン戦好調!
開幕投手当確!  とか言われながら、
肝心かなめの開幕直前に、肉離れで離脱したBW金田。

2年前は開幕投手なのに、当日発熱。
そういう奴である。
「ここ一番」でいつでも二軍に落ちてるこの男。

しょっちゅうサーパスを見ているわけでないわしなのに、
こいつが二軍で調整登板する姿を見るのは、
2回目だ。川尻といい・・

いつだって調整中。
やる気のないパン屋のチェリオの自動販売機か。

この日、サーパス先発の金田は、
ひょーい、ひょーい と8回2失点の大好投。
その2失点も沖原の大飛球を竜太郎が目測を誤ったもの。

二軍相手とはいえ、
「とっくに治っとるんやんけ!」ちう、仕上がりぶり。
たぶん、もうすぐ上がるんだろ。
(で、また打球を食らったりして落ちてくる)

その金田。
DH制じゃなかったので、珍しく打席に入ってね。
1アウト1、3塁ちう場面が回ってきちゃった。

バットを構えただけで、「虚弱」ちう空気を漂わす金田。
それだけで、スタンドの失笑を買える、
愛すべきB級タレントとしての資質。

ファンの がんばれー の声に、
例の「いかにもしょうもないこといいそうな」口をとがらせて
こたえる、
不憫・金田 絶好のギャグ・チャンス!

相手が川尻でよかったね。
波打つストレートに「ぼこん」と当てれた金田の打球は、
よろよろショートゴロとなり、併殺崩れで打点をあげたのだ。
なんと。

「打てるやんけ ちうか。走れるんやんけ!くら」
スタンドの やんや の喝采に、
卑屈に手を振ってこたえる、我らが金田。

二軍の似合う、男である。

■いよっぴー

「カツノリボンバイエ」の横断幕もむなしく、
カツノリも出てこないし、
なんとなく天気と裏腹に、地味ぃな両チームメンバー。

ファンも「お、藤井や。ちょっと太ったなぁ」
「山口高志には負けるで」
「水谷って黒いなぁ」
「山森って、あの フェンスによじ登った?」

など、話題はコーチ中心になりがち。

阪神で言えば、
やっぱ沖原と斉藤(サヨナラ安打)以外は、
輝かしい一軍に上がれそうなのは、おりまへんな。

そんな中、
「いよっぴー!」 と黄色い声援を浴びてた、
伊予田ちう投手が、
ストレート投げるときだけ「うりゃー」とか叫ぶのが、
スタンドを沸かせてた。

それ、球種教えてるようなもんやろ。

けど、決して速くもないストレートに、
子羊のようなサーパス連中は「びくっ」としてな。
叫び声はそれなりに効果あるみたい。

いよっぴ・・

■後藤に立ち登るオーラ

わしの前の席に、
「非主流シーア派」とわしが呼ぶ、
『GS神戸』2階席応援団の人がいた。

ミスターオクレのようなメガネに、いつもわしも持ってる
「阪急ブレーブス最終バージョン帽子」をかぶっているので、
見間違えようがないのだ。

このお方、今日は二軍試合ということもあってか、
慈しむような眼差しでずうっと黙って観戦していたのだが、
8回サーパスのある選手の打席の初球に、
突如、びっくりするような大声でこう叫んだ。

「ボールを石毛や思うて ぶちかましたれー!」

驚くなかれ、その次の瞬間!
ぶちかまされた打球はまっすぐ左中間のフェンスを直撃。
すくっと2塁ベースに立った男こそ、

後藤 なのであった。

昨年序盤、
ちょうど今の平野のように一軍に定着しかかったのに、
石毛の気まぐれとケガで二軍に落ちたままになっている男。

久しぶりに見た後藤は、
課題の守備(この日はショート)も切れ味鋭く、
なんと言っても、打撃が明らかにスケールアップ。

試合後にバスに乗り込む彼に息子がサインをもらったが、
すごく穏やかに微笑む彼の目は自信に満ちており、
明らかに体全体に一軍のオーラが出ているのだ。

横にいた迎(いまだにバント上達せず)なんかは、
ファンにまぎれてしまって、誰にも気づかれないというのに。

後藤は必ず上がってくるだろう、と思う。

それにしても、
その後はまた黙りこくってしまった あのおっさん。

渋すぎ。
■参考資料:両チームスタメン
<サーパス>
7早川、4福留、6後藤、8竜太郎、5玉木
3板倉、9迎、2吉原、1金田
<阪神>
8藤本、6沖原、4斉藤、5関本、7的場
3梶原、9桜井、2狩野、1川尻

■社会の二軍はええでぇ

この日の鳴尾浜球場は超満員。
日曜日にこんなところにいる客層は、
きわめて上品でねー。

だぶだぶの腹を延々ぼりぼり掻いている おっさん、
クモみたいにネットに貼り付くクソガキ、
それを鬼のような顔で引きずり下ろす おばはん、
ものすごーく小さな声でずうっと独り言いうてる 兄ちゃん。。

異常に高い人口密度の中で、
てんでばらばらにみんながしゃべる貧乏花見の様相に、
めまいが・・。うぅ

おい!競馬のラジオなんか聞くなよ。
(結局、試合中ずうっと”違和感なく”流れていた)

この日一番の収穫は、後ろのほうで聞こえたこの会話。

「あのライトの桜井っちうの、南海におったやつか?」

「何歳やねん!」

■鳴尾浜観戦ガイド

・鳴尾浜へは車が便利。近所の人はチャリンコできてるけどな。
 武庫川団地をまっすぐおりたら、
 Tiger Denて見えてくるわ(どこがガイドや)。
 球場の向いに駐車場あり(30分100円)。
 2回連続、精算口で誰かが忘れたお釣りをゲットだ!(威張るな)
 ここらはけっこう警察が回ってるので、路上はやめとき。
 観戦は無料なんやから。。

・全国「若干名」のサーパス・ファンの皆さん!
 一般人と区別がつかない憧れのサーパス選手のサインは、
 鳴尾浜球場の試合後なら確実にもらえまっす。
 うちの息子は2、3分の間に後藤、早川、北川、前田、菊池
 から難なくゲット。(彼のお目当ては相川だがおらず)
 前田や菊池など、新人達は嬉しそうにサインするのが ぷりてぃ。

・サインをもらうコツは(見ていてわかったのだが)、
 選手がバスの荷物庫に自分の荷物を下ろしてから を狙うこと。
 両手に荷物持ってるので、球場出入り口地点では 断られがち。

・ここのトイレって、甲子園よりきれい。

(余談)
「ぴっかり」佐野投手は自分の車で来ているのかバスには乗らず、
デザイナージーンズ姿でケータイ・メールを気にしながら、そわそわ。
誰に会うねん?くら  
サインは終始拒否していた模様。
 
戻る