8・ 天然の顔料(岩絵具)


箔でも微粒子でも色は変わらない


金色
岱赭(たいしゃ)

酸化鉄で中国の岱州の赭土が良質なところからこの名が付いた。

さび色の赤
赤珊瑚

珊瑚虫の分泌物で赤色になる

淡紅色・桃色
辰砂
硫化第二水銀

水銀の原料となる鉱物で、中国の辰州で採れるので原産地名をとって辰砂という

朱・赤紅
臙脂(えんじ)

ラックカイガラムシの幼虫が出す分泌物から採集する

臙脂
弁柄(ベンガラ)
酸化第二鉄

インド北東部のベンガル地方に産出することからベンガラという

黄赤
藍銅鉱

孔雀石といっしょに産出する藍銅鉱から作られる青色で、微粒子の ものは白群となる。宮澤賢治の詩「オホーツク挽歌」より
海面は朝の炭酸のためにすっかり銹びた 緑青のとこもあれば藍銅鉱(アズライト)のとこもある
むかふの波のちぢれたあたりはずゐぶんひどい瑠璃液だ
チモシイの穂がこんなにみぢかくなって かはるがはるかぜにふかれてゐる

群青・青

インジゴ

植物のタデ藍から抽出された藍汁を熟成させ液面に浮いた泡(藍花)を集めて作る

藍色
孔雀石
マラカイト

緑青色の原石を砕いて作る緑色で、微粒子のものは白緑となる。宮澤賢治の詩「噴火湾」より もう明がたに遠くない 崖の木や草も明らかに見え 車室の軋りもいつかかすれ 一ぴきのちいさなちいさな白い蛾が
天井のあかしのあたりを這ってゐる 噴火湾のこの黎明の水明かり
室蘭通ひの汽船には 二つの赤い灯がともり 東の天末は濁った孔雀石の縞


緑色
籐黄

植物の海籐樹の樹皮に傷を付けて出た樹脂を集めて作る

雌黄

硫化ヒ素を主成分とする石黄で毒性が強い

イオウ 

黄口朱、赤口朱、鎌倉朱などのように水銀とイオウを混ぜて使う


黄色
黄土

主成分は含水酸化鉄で焼くと赤みが強くなり朱土とよばれる

土色
虎目石

虎石は金茶、虎目石は錆金茶で変色や退色がなく安定しているから混色ができる

黄・褐色
電気石

粒のある岩絵具で粒子を小さくすると灰色になる


黒・灰色
黒曜石

粒子の大きさによって色調が違ってくる


黒〜灰色
牡蛎
炭酸カルシウム

イタボガキの貝殻を風化させてから砕いて作る

白土(カオリン)

作品の模写や修復に使う

雲母

半透明の白で真珠のような光沢が出せる



作成 H.15.8.1