ホームPDAと手帳のこと>LXの魅力

 HP200LXってご存知ですか?ヒューレットパッカード社のパームトップPC、小さなパソコンです。あんまり小さいので「何?」って聞かれると「電子手帳」って答えてますけど、実はりっぱなパソコンです。そして普通のパソコン以上に役に立ちます。
 私は阪神大震災でモバイルメールのありがたみが身にしみたので、ずっと気になっていた200LXを思い切って購入しました。その後NIFTYのオフで倍速化工事をしてもらったり100LXの中古と増設メモリの中古を手に入れたりで、現在は100LXの黒の匡体に200LXの中身を入れた「黒200、5M倍速」仕様になっています。

5M倍速・黒200


 このLX、購入当時でも「世界最小のDOS機」という魅力で人気だったのですが、日本語OSでなくとっつきが悪いのと、その後PCの世界はWindowsへ移行してしまった事で生産中止となった今では単なるコレクションアイテムにしかならないと見られがちです。

けどそれは大いなる間違いです


 使えば使うほど名機で、今でも十分使えます。いや今でもこれを越えるPDAは存在しないと思えます。既に語り尽くされた感はありますが、いま一度まとめてみました。

 ・1.LXが最高であるところ

 ・2.LXに欠けるところ



1.LXが最高であるところ

・乾電池駆動である
 「いつでもどこでも」使えるのが条件のPDAで一番の問題は電源です。紙の手帳に電源は要りません。近年では充電式バッテリーのPDAも使用可能時間が伸びて来ましたが、根本的にはいくら伸びてもあまり意味はありません。私は携帯電話でも充電忘れてバッテリー切れになる事が良くあります。「いつでもどこでも」の基本は準備をそれほどしなくても大丈夫な事だと思います。その点、乾電池式のLXは単3を2本持ち歩いてさえいれば急なバッテリー切れでも瞬時に回復。仮に乾電池を持ち合わせていなくても単3電池なんてどこにでもあるものです。またLXにはBattlogという便利なフリーソフトがあって何時間駆動したかがグラフで見れます。これによって「ああ、そろそろ切れるな」という事が判かるので「しまった!」という事はほとんどありません。

・反射型液晶である
 最近のPDAはカラーを求めるあまりバックライト付き透過型液晶を採用しています。このバックライト、見た目はすごく良いのですが「いつでもどこでも」の条件には大きな欠点があります。それは「強い明かりの下では見えない」という事です。つまり陽光下ではまったく見えません。公園でつかうかどうかはともかくとして日中の車や電車の中で使う事は良くあります。ここで使えないのでは失格です。
 また最近のPDAはタッチパネルを採用していますが、これがなぜか画面の反射が多く光って見えづらい事があります。LXはその点、反射が少なくコントラストの高い非常に見易い液晶を採用しています。ちなみに100LXのディスプレイは200LXの緑がかった液晶に比べ、よりはっきりして見易いので、私は「黒200」にして100LXの液晶を使用しています。

・堅牢なボディ
 デザインを優先するあまりきゃしゃなボディのPDAがあります。落とすと必ず壊れるPDAではPDAの意味がありません。LXは無骨なデザインですがプラスチックのボディは堅牢で何度か落とした位では壊れません。この「ちっとやそっとでは壊れない」安心感がLXの魅力でもあります。

・テンキー付きのキーボード
 小さくてストレスのたまりそうな外見ですが、両手の親指で打つととても快適。下手するとパソコン並の速度で入力できます。おまけにテンキー付き。ビジネスで数字の入力ミスは致命的。テンキーはとっても重宝します。この「テンキー付き」のキーボードが少ない事!ノートPCでもほとんど無いですね。これを使うと最近のPDAのタッチパネル液晶上に現われた仮想キーボードの電卓なんて使う気がしません。

・完璧なレジューム
 このレジュームになれるとノートPCのレジュームなんて全く別ものに思えます。とにかくoffもonも瞬時、そしてそのままの状態で切れる、立ち上がる。なにしろOS起動中にでもレジュームできてしまうんだからスゴい。日本語変換中on/offなんても簡単。電源offする為に「ああファイル保存しなきゃ」なんて配慮はまったく不要。また、この完璧なレジュームのおかげでonとoffにかかわる無駄な時間や電気を消耗しません。

・秀逸なPIM
 LXの長所として良く指摘されるのがこの「秀逸なPIM」です。スケジューラ1つとってもLXのPIMを越えるスケジューラソフトはそう多くありません。例えば1ヶ月表示で内容が表示できる事1つとっても標準アプリで実現できているPDAはほとんどありません(おまけに1ヶ月表示と週表示はスケジュール毎に「表示しない」設定ができるのも長所。1ヶ月表示をすっきり判かりやすくできます)。
 そしてこれを起動する為のキー。通常「ブルーキー」と呼ばれる専用キーで起動しますが、いろいろなソフトを使えばほとんど全てのキーに割り付けが可能です。あんまり多すぎるので、キーの割り付けを表示するソフトがあるくらいです。
 それぞれのアプリはWIndowsの様に平行して起動する事が可能で、切り替えも瞬時。おまけに切り替え前の状態を良く保持しています。プルダウンメニューを表示している最中でも切り替えて戻ってもそのままを保持しているくらいです(Windowsでもメニューは閉じてしまうのに!)。

・豊富なソフト
 標準のPIMだけでも豊富でかつカスタマイズが可能です。データベースだけでもDatabase、Phonebook、Notetakerと3つも使る上にレイアウトは自由に編集できるしデータファイルは切り替えられるのでいろんな顔を持ちます。またLXの大きな特徴である「システムマネージャー」上で動作するソフトが数多く作られていますし、DOSで動作するソフトも星の数ほどあります。ソフトの多さが即使いやすさにつながる訳ではありませんが、多くのソフトから自分に合うものが見つかる確率は非常に高いと思います。

・堅牢なOS
 LXを使っていると「当たり前」と思うのですが、ハングしない、ハングしてもデータが消えないPDAというのは以外と少ない様です。LXの場合、OSがROM化されており、またアプリがOSをいじらないので、使って行くうちにOSがゴチャゴチャになるWindows(&CE)みたいな事もありません。いまどきDOSのウィルスというものもありませんし、あってもcommand.comはROMにいますから大抵は大丈夫。RAMのCドライブがまれに飛ぶ事はありますが、元々C:はたいした容量も無いので普通はデータは入れないため、適度にC:のバックアップをフラッシュカードのA:にもっておけば、旅先で途方に暮れるという事もありません。PIMのデータもなかなか堅牢でハングしたくらいで壊れることは希です。


・・・あぁこれ以上にもいくらでもあげられるのがLXの長所です。そしてこれらの長所はなぜか今のPDAではそれほど実現されていません。どうしてなんでしょうね?



2.LXに欠けるところ

・カラー、バックライト、タッチパネルが無い
 これは前述の裏返しですが最近のPDAの標準である3つの仕様は残念ながら採用されていません。LXを使い続けているとたまにこれらが無性に欲しくなる時があります。

・Windowsとの連携が悪い
 勿論DOSですからファイルレベルでのコピーやバックアップは簡単なのですが、現在のビジネス標準であるWord/Excelデータの読み込み、Outlookとの連携などといった今のPDAなら朝飯前の事が出来ません。

・マルチメディア機能が無い
 これも今のPDAなら標準機能ですね。mp3音楽やmpeg動画再生、インターネットもクッキー、JAVA対応...。こりゃ生産中止のLXにはとうてい無理な注文です。


・・・けどまぁ欠点なんてこれくらいでしょうかねぇ。これを必要ととるか不要ととるかで今でもLXが使えるかどうかが決まって来ると思います。



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