
2.17:20エリアに到着し、仲間の1名がフライト中であったのでフライト状況を眺める。特に荒れている様子っもなく正常にランディングした。
3.天候は曇りで風は弱く0〜1m/s、風向は南東〜西へと変化して時々無風となっている。しかし、風速も弱く曇り空だったため特に問題なしと判断した。私と、もう1名が南方向に向けてキャノピーを敷きテイクオフしようとしたが、2名共風向が変わったためかスタチンをしててしまった。
4.風向きが南西に変化しているため、他にいた1名にサポートしてもらいキャノピーを南西方向に向けて敷きなおし、17:50テイクオフに再挑戦。
5.キャノピーの立ち上げは順調で、頭上のキャノピーを確認をする。傾きなし・変形なし(私の技術ではライン迄の確認は出来ない)の確認でパワーON。少し浮きが悪い感じ、一度浮きかけてからさらに1〜2歩走ってテイクオフしたが、この時点では通常通りで得に異常は感じない。
6.テイクオフ後しばらくしてローリングが始まったので、自動的にローリングの修正を行っていた。 しかしローリングはおさまらずさらに拡大していく、こんな経験初めて である。
7.これは異常だ、エリアに戻ろうと思い周囲確認をすると、 左旋回しようとしているのに逆に右に流されていっている 。この方向には高圧送電線が走っているため、(写真の左方向へ進もうとしたが、後ろに写っている高圧送電線の鉄塔方面へ流された)ローリングが激しく操縦不能なまま送電線方面流されていくのはまずいと判断し、 左のブレークコードを胸の位置位迄引き込む。
8.送電線方面に流されていたのが、送電線と平行位の方向へ向かいはじめた。しかし、今度は 急に降下が始まって降下が止まらないので、スロットルを半分位迄上げる。 (フレッシュブリーズ・シモニーニの場合にはスロットル半分でフルスロットルに近いパワーになる)左のブレークコードは胸の位置で固定していたと思う。
9.地上高5m位の位置で降下が収まったと思った瞬間、
左の翼が突然折れキャノピーが後ろに逃げた感じで、約90度左旋回してユニットの左後ろから地上へ落下した。
キャノピーはすべて後ろに落ちていた。

11.幸いなことに落下場所が耕したばかりの畑であったっことと、ユニットが先に落ちてクッションになったために、人体へのショックは少なくて済み、右腰を少し痛めた程度であった。
12.エリアに機材を回収して点検したところ、左のブレークコードがDライザーの一番外側のライザーを1回くぐっていた。それ以外は機材に異常な点はみつからなかった。
13.バリオのデータは下記の状態を示していた。
スタート高度 0m
最高高度 13m
最大上昇率 2.1m/sec
最大降下率 -8.9m/sec
尚、落下地点はスタート地点よりも高度が約5m低い地点であった
14.今回の状況を整理してみると下記のようになった。
ラインズアップ→正常
↓
テイクオフ時のキャノピーの状態→正常
↓
自分のイメージよりも1から2歩多く走ってテイクオフ
↓
テイクオフ後しばらくしてローリングが始まる
↓
ローリングの修正をするが収まらず、さらに激しくなる
↓
高圧送電線の鉄塔方向に流されているのに気づく
↓
左のブレークコードを胸まで引いて高圧送電線と平行方向に戻す
↓
これまでの最大上昇率→2.1m/sec
落下地点からの高度→13+5=18m
↓
急に降下が始まったのでパワーアップして地上から約5mで水平飛行に戻す
この間の降下量→18−5=13m
↓
突然左翼が折れて90度左旋回して後ろから落下
↓
最大沈下率→−8.9m/sec
(自然落下であると約4mから落ちた場合の速度)
↓
キャノピーはすべて後ろ(南西方向)に落ちていた
15.原因の推定をしてみました。
(1)ブレークコードのラインくぐりについて
ブレークコードのラインくぐりの経験は何度かあるが、引っ掛って戻らなかった経験は無かった。仮に左のブレークコードが引っ掛って戻らなかった場合には、キャノピーは左旋回に入るはずなのに、逆に右に流されているため、現象からして直接原因とは考えにくい。
(2)右翼に異常発生の可能性について
テイクオフ迄はキャノピーに異常は感じられず正常に開いていた。仮に飛行できないほどラインが引っ掛かったり、絡んでいたとしたら正常のテイクオフができないのではないか???。また、テイクオフ後数秒間は正常の飛行ができていたことから、右翼の異常が原因とは決められない。
(3)異常な気象条件発生について
つむじ風等、異常な気象条件に遭遇してしまった可能性も考えられる。この付近では3月から梅雨入り前までの間、風向が安定しない日中に時々つむじ風が発生する。もし、つむじ風に近い条件の中へ入ってしまったら、操縦不能に陥ることは充分考えられる。しかし、この日は風向は定まらなかったが、午後から曇りで、しかも夕方になってからである。このような条件で、はたして異常な気象条件は発生するものななだろうか???。
(4)直接の落下原因について
最終的の落下原因は、正常に飛行していない状態で左翼のブレークコードを引き込み、(胸まで)さらに高度を保とうと、パワーアップしたため左翼が失速し潰れてしまって落下したと思われる。
16.今回の経験から今後注意しなくてはならないと思うこと。
(1)気象条件の確認を充分に行う
フライト前には充分気象条件の調査を行い、安全であることを自分自身で確認する。
(2)機材の確認を充分に行う
機材の確認、ベルト類の確認、ラインの確認等確実に実行する。
今年5月は、各地でパラグライダーによる事故が多発しているようですが、
安全確認を充分に行い事故のないフライトを心がけたい
と思います。