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■トップページ>>コラムアーカイブ >>>フカヒレ検索ソフト「iSharkFin」を使ってみた Haieの不定期コラム2015年5月1日 (金)フカヒレ検索ソフト「iSharkFin」(FAO提供)の使い方
※はじめに、このソフトを紹介するに当たり、当方はサメの資源管理においての特定の主張を行うものでも、特定の団体への支持を表明するものでもありません。またソフトの使用に関しては、各人が自己責任の元、提供されたマニュアル等をよく読むことを薦め、その責は一切関知しないものとします。ご使用は自己責任・自己判断でお願いいたします。 ◆開発の経緯とサメ好きの注目点 フカヒレ検索ソフト。 なんのこっちゃ。 公式にはこのような呼び方はされておりません。私が便宜上そういう風に呼んでいるだけです。 正式名称は「iSharkFin」という名前の、フカヒレ画像を自動計測し、種を導き出すパソコンツールということです。 開発の経緯は、FAO(国連食糧農業機関)が日本政府の金融支援によりスペイン・ヴィーゴ大学の協力によって、CITES(ワシントン条約=絶滅のおそれのある種の国際取引に関する条約)に基づく、サメ類の資源保護を目的にした活動を支援するためのものだそうです。 つまりは、規制されたサメ類の取引を監視し、その保護に役立てるためのものです。 このようなツールの必要性はサメがフカヒレを目的に乱獲されているという事実があり、市場に出回る証拠となるフカヒレのみで種を導き、指導監督することが求められているからでしょう。 で、保護活動とは関係ない「ただのサメ好き」がこのソフトに何の用か。 単純に使ってみたいというのも一理ありますが、なによりサメのヒレから種類が特定できるという便利さが、私のツボに入りました。 ![]() ▲このサメは何ザメでしょう? メジロザメの仲間で、いまいち種類の特定に自信が持てないものがたくさんいます。いわゆるメジロザメ属(Carcharhinus)の種類のサメです。 水族館で見るサメたちでこの仲間がいるときは私も非常に悩みながら種類を特定します。魚類検索の図鑑などもありますが、素人には難解な見分け方を当たり前のように強いてきますので、ある程度の分類知識がないと有効に使えません。(本当にただのサメ好きなので、そんな指導を受けたこともない) 図鑑とにらめっこしても、虚しいばかりのサメ好き。 そこに現れたこの「iSharkFin」。 おお、なんということでしょう。難しい分類知識を抜きに、ただサメのヒレの画像をちゃんと撮って落とし込む、それだけでいいのです。分厚い図鑑も鍛錬もそこには必要ありません。(そりゃ極論ですが…)間違っても私のような存在に向けて開発されたものではないことは百も承知の上で、使わせてもらう…って一般公開だからいいのだと思うけど何だか悪いな。という気持ちの免罪符に、このコラムで使い方をご紹介するものです。 とにかく! 物は試し、使ってみましょう。 ◆「iSharkFin」の使い方 このソフトはFAOやCITESのプレスリリースのページでダウンロードできます。直接リンクを貼るのは、ためらわれますので、キーワード検索してご入手ください。「iSharkFin」「FAO」でいけるはず。 懇切丁寧にダウンロードやインストールの手順を説明はしません。それぐらい自力でされる方のみ、これ系のソフトは使いこなせるということで、私からは頑張ってください、という励ましのみです。(おおっぴらに手順を書くとアレなのでお察しください) 無事インストールされた方、おめでとうございます。 ようこそサメ好きのディープな世界へ。 日本語の言語選択をされた方がほとんどだと思いますが、使用に当たってはほとんど英語です。あきらめましょう。私も英語力は中学生レベルなので、ご心配は無用です。 では早速立ち上げましょう。 実にシンプルな構造です。 まず最初は、新規のデータファイルを作りましょう。▼ ![]() 新規ファイル作成は、上部メニューの「ファイル」から「新規ファイル」を選択します。 すると以下のような画面が出てきます。これは画像検索のデータ抽出画面です。 ![]() フカヒレの画像が書かれていますが、使用できるフカヒレ画像が「背ビレ(dorsal fin 左)」「胸ビレ(pectoral fin 右)」に限られます。なのでどちらかの絵をクリックして選択します。でかい絵が選択されたヒレです。2種類のヒレの絵の上に「イメージフォルダ」を選択するボタン「...」がありますので、画像があるフォルダを選択します。 すると「jpg」の拡張子のついた画像の一覧が左の空白にリストアップされます。ファイル名を選択すると右側に出てきます。(※有効な拡張子はjpgに限られるようです) ▼は画像選択した状態です。 ![]() 。 生のサメの画像だとヒレが小さい状態なので、画像右のホームベース型のグリッドで拡大しましょう。拡大後は画像の位置をスクロールバーで調節してください。▼は背ビレの拡大に成功した状態です。この状態から計測に移ります。 ![]() 次に画像をクリックして、計測するための位置取りマーキングを行います。背ビレの場合はクリックする場所は @背ビレの起点 A背ビレの後端の付け根 B背ビレの切れ込みの後端 C背ビレの頂点 で、計四か所を順にクリックします。ミスったら画像を選択しなおしてください。 ▼は選択し終わった画面です。 ![]() 四つのマーカーが正しい位置であることを確認したら、今度はオレンジ色の矢印のボタンのすぐ下の3つのボタンのうち真中の「Draw Lines(線描)」ボタンをクリックします。 すると、放射状に線が描かれ、紫のマーカーがその線上に現れます。▼ ![]() 紫のマーカーはヒレの外辺部を示すもので、実際の画像の位置とは異なった位置になっています。このずれを紫マーカーをドラッグして正しい境目に合わせます。▼調節が終わった状態です。上の画像と見比べてください。 ![]() この状態で計測と行きたいところですが、このままではエラーが出ます。なので、真中のヒレの絵の真下にあるのプルダウンメニュー(Dorsal fin tip coloratior)で、ヒレの先っぽに色がついていないか(黒とか白に染まってないか)を選択します。 この画像の場合、特に色がないので、「No tip color」を選択します。▼ ![]() さぁいよいよ計測! 「Draw lines」のとなり「Calculate measurement(計測開始) 」ボタンを押します。すると、▼最下段の表に数値が出てきました。計測成功です。 ![]() このデータを左上の保存ボタン(フロッピーアイコン)で保存しましょう。拡張子は「sfin」です。 計測データが取れたら、あとは解析ツールで特定するだけ。一旦計測画面を閉じ、最初のシンプルな画面に戻ります。 ▼「ファイル」メニューの隣「特定」の文字をクリックして、「ファイルからの識別」を選択します。 ![]() あと一息! 保存したファイルを選択したら、右上の「特定する」をクリック。解析が始まります。さぁ結果やいかに! ![]() 出ました! 下の表に分類の結果が出ています。「種」の欄が、特定できた種の学名です。 この場合「Carcharhinus falciformis」、和名の「クロトガリザメ」と出ました。 ( ゚Д゚ノノ"☆パチパチ データの蓋然性(確からしさ=Probability)も「0.92」といいスコアです。これは1に近いほど特定の有効性が高いことを示します。やったね! てなわけで簡単にですが、ただのサメ好きでもラクラク使える「フカヒレ検索 iSharkFin」の使い方でした。皆さんも一度お試しあれ。 ※なお、ソフトの使用に当たっては、バグ等により動作が不安定な部分も多いので、マニュアル(英語)をよく読まれることをお勧めします。自己責任で! このページは3時間ほどで作ったクイックマニュアルもどきなので、アラも多いです。ご指摘等「サメ掲示板」で頂ければ幸いです。 |