サメを食べよう!
Haieのサメ食レポート


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★台湾でサメ(鯊魚烟)を食べる!(高級フカヒレではない)
台湾でサメ料理が食べたいわん

 先日、友人たちを伴って台湾旅行へ行きました。海外へはほとんど出ない(出られない?)私ですが、近場の海外初心者でも安心な国ということで、このチョイスとなりました。
 台湾行が決まって私がまず調べたのはもちろんサメ料理の有無でした。
 中国(の主に大陸)では『足の付いたものなら机以外はみんな食べる』などと揶揄されるほど食のバリエーションが豊富なことを知っておりましたので、期待をして『台湾』『鯊魚(サメ)料理』で検索しました。すると台北市内のとある食堂の存在にたどり着きました。ここへ行きましょう!


 故宮博物館からタクシーで向かうが…

 午前に故宮博物館に行き、昼食としてサメ料理の店へ向かうことにしました。同行者はみなサメ好きではないため、どんなものが出てくるのか訝しげでした。

 私は台湾語(北京語)が話せないため、あらかじめメッセージカードに住所とフレーズを書いてタクシー運転手に見せて行ってもらうことにしました。
 するとこちらの顔をじろじろと見て困った顔をします。
 住所がわからないのか、或いは日本人がこの場所(観光要素のない場所)へ行くことが不思議なのか、首を縦に振ってくれません。
 そして他の運転手のところへ案内され、そっちへ乗ってくれと言われました。

 案内された方は、日本語の出来る運転手さんで住所を見せると、少し驚かれながらも連れて行ってくれると言ってくれました。
 

 地元で愛されるサメ料理を食べに…

  台北市内でも観光地区ではない「涼州街」に、そのお店『柴寮仔鯊魚堅』はありました。
 お店のことを知っているタクシーの運転手さんは、「B級グルメですよ」「衛生状態があまり良くないかもしれないですよ」とアドバイスをくださいました。サメが好きで食べに行くという趣旨を話すと納得してくれました。その辺は織り込み済みです。

 こちらのお店『柴寮仔鯊魚堅』は、4代続く日本統治時代からある老舗で、サメの肉や内臓でも触感の良い部位を燻製にしたものが売られています。
 店舗形態は、サメメニューだけ売る屋台のような出店(上記写真)と食堂とに分かれています。
 屋台売りが基本で、軽食もとれると言った営業形態でしょうか。


 ふんどし一丁でサメを掲げているおじさまは、
先代の店主のようです。
 『鯊魚烟』てどんな料理?
   
 こちらのお店で食べられるサメ料理とは何なのか、事前のリサーチではサメ肉の捨ててしまう部位を用いた料理ということぐらいしかわかりませんでした。
屋台のショーケースを見ますと、一見鶏肉にも見える形も様々な茶色いお肉が並んでいます。これこそが「鯊魚烟」(サーイーエン)、サメの燻製のようです。「烟」は、煙を意味する語ですね。どんな味なのでしょうか。


 イートインスペースで排骨麺も

  この屋台の他に、イートインスペースがあり、そちらでは「排骨麺」、つまり揚げ肉入りのラーメンをいただくことができるようで、サメ料理と合わせて食べるのがいいようです。
 とりあえず私以外の同行人はこのラーメンを食べてもらいつつ、私がサメを注文することにしました。
 このラーメンは、黄色い普通の麺(酥麺)、細いビーフン(米粉)、平打ち麺(板條)の三種を選べるようです。私は酥麺を選択しました。
 同行人は、皆美味いと言っていました。出汁もあっさり目のスープで、お肉もそこそこ入っていました。あと、忠告された衛生面は見た目よりも大丈夫なようで、食後も具合が悪くなるようなことはなかったです。無問題!


▲鯊魚腹肉 ハラスに当たる部分。
ボリュームがあり、鶏胸肉のようで食べやすい。


▲鯊魚肚 いわゆる腸の部分
グニグニとした豚足のような食感。珍味


▲鯊魚嘴辺肉(だと思う)
皮とお肉の二層構え。
 いよいよ注文、どんなお肉?
 
 ラーメンの屋台では、店主ではない従業員が応対してました。彼が「Japanese?」と聞くので「Yes!」と応じました。日本人が来るのが珍しいようです。
 サメを注文したい旨を伝えると、店主のいる屋台で頼むように促されました。

 ショーケースに並んだ先ほどのサメ肉たち。見れば見るほどどの部位なのか、わかりません。

 店主に体のどの部位か持参したサメのイラストを使って説明を求めました。
 自分の体で例えて、ハラスはおなかを撫でて、腸はおなかを指差して、エラは首を撫でて私もそれに応じました。

 説明しづらかった、目の裏のお肉(眼精肉)、ヨシキリザメの眼のようなとても大きな目玉の写真をスマホで見せてくれました。その間常連客を待たせていたので、先に注文を済ませてくださいと、店主に促しても熱心にこちらに話しかけてくれました。
 Haieのサイトを案内する名刺もどきを託すと、「COOL!」と従業員の方が応じてくれました。「Newspaper?」と聴かれましたが、メディアの取材ではない(観光ですよ)旨を伝えました。
 話に夢中になっている間、先に頼んだ排骨麺が冷めてしまっていました。私の趣味に付き合わせた友人たちを待たせて申し訳なく思い、とりあえず五品を注文して食堂へ行きました。

 私が頼んだのは、スタンダードな鯊魚腹肉と鯊魚肚、限定品らしい鯊魚嘴辺肉、鰓皮肉、店主オススメの眼精肉でした。量は少しでいいと伝えると、肉切り包丁でトントンと小さく切り分けて、15センチ大のお皿2つに盛り付けてくれました。

 
▲盛り付け例。右下は甘辛の自家製のタレ。
台湾ビールとの相性良し。


▲鰓皮肉 エラ周辺の肉でコリコリの食感。
肉と皮の絶妙なバランス


▲曼波魚皮 まるでコラーゲンの塊。未実食。
サメでなくマンボウの皮らしい。

▲店内のオブジェ
吊るされたサメの剥製の出来は…orz
 臭みのない鮮度と不思議な食感
 
 これらの鯊魚烟は、単体では淡白ですので自家製のにんにく醤油ダレでいただくようです。
私が気に入ったのは、やはり店主オススメのサメの眼の裏の部分(眼精肉)。店頭になかったものをわざわざ冷蔵庫からどっさり持ってきてくれました。これはクジラのコロのようなとろっとした味わいでプルプルした肉に味付けが少ししてあり、非常に美味でした。讃(いいね)!!

鯊魚肚というぐにゃぐにゃした豚足みたいなものは、サメの腸で歯ごたえがあってとても不思議な食感でした。

サメのハラス(鯊魚腹肉)は魚肉と鶏胸肉の間のような食べごたえで、味が淡白な分タレをたっぷりつける方がいいかもしれません。エラの周りの肉(鰓皮肉)は、ホルモンぽい食感で弾力がくせになりそうです。これも私好みです。

 鯊魚嘴辺肉は、腹肉とよく似ていますがよりしっかりした肉質です。ほほ肉と考えていいでしょうか。

今ご紹介した以外にも、サメのヒレに近い肉、心臓、三枚肉、煮凝りなどもあります。また毎日は店に出ない品もあるそうです。
 これらの肉は一切の臭みはありません。きっと鮮度の良さと燻製の加減がほどよいのだと思います。なかなか奥深い調理法ですね。


 友人は台湾ビールを頼みつつ、つまんでいました。珍しいものが食べられたと満足しているようでした。

 店内には、サメの剥製(あまり出来は良くない)が吊るしてあって、サメアピールがされています。さらにはメディアなどで来店した有名人の写真が飾られていたりとなかなかの人気店のようです。

 店主は若くて愛想のいい青年で若い従業員と二人で切り盛りをしておりました。「百年老店(百年の老舗)」との謳い文句ながらも、未だ人気は衰えていないようです。  私が店主とやり取りしている間もひっきりなしにお客さんが訪れて、繁盛しているようです。

 私たち日本からの珍客にもフレンドリーな応対で、嬉しかったです。こちらを訪れる際は、サメ好きをアピールして頂くとよいでしょう。

 ルーツは台湾基隆の郷土料理から

 台湾にはこちら以外にもサメ肉を提供するお店が多くあるようです。士林夜市でもサメの燻製を意味する「鯊魚煙(烟)」と書かれた屋台を見ることができました。 
  「鯊魚烟」は恐らく本来サメ肉を燻して自家製のタレで食べる、おつまみのような珍味だと思われます。前面に主張する味はなく、たれでもって味付けをするという主に食感を生かした料理です。
 小龍包などの飲茶、広東料理などいわゆる中華料理のメジャーではなく、いうなれば台湾の地方料理と私は理解しました。夜市の人気海鮮はイカ(魚尤 魚)で、焼きイカやスルメの丸干しなどが見られました。台湾人のグルメ志向は海鮮にウェイトがあるようで、後日散策した迪化街(ディーホアジェ)でも、多くの乾物に貝柱やナマコ、昆布にイカなどが並んでいました。(多くが北海道産!)

 改めて調べますと、お店のある界隈は古くは基隆出身者の材木(薪)街で、仕事の合間にそこで働く人々が好んで食べていた、ということのようです。現在も台北でなく基隆に鯊魚烟のお店が多くあるようです。台北では地方のローカルフードとして認知されているのですね。初台湾でなかなかディープなソウルフードを食べられて私の旅は充実しました。
 
 サーイーエン、ごちそうさま(GO-CHI-SOU-SAMA!=我吃好了!)


『柴寮仔鯊魚堅』 住所:台北市大同区涼州街一號前 MRT大橋頭駅から南東へ徒歩10分。
 11:00〜18:00 日曜定休 (人気の部位は早く売切れるようです)


>>>ほかのサメ料理一覧

台東にはサメ博物館もあるそうです。行ってみたい!
 >いろいろサメ情報>サメ・クッキング>サメ料理 台湾の鯊魚烟編 2015年