++ハンドメイドルアー塗装時の色流れ防止法〜準備編++

色流れに悩む志士達へ捧げます。
これが答えだ!(たぶんね)
◆誰もが一度は通る道。
 ハンドメイドルアーを作る者にとっての宿命、色流れ。これに悩まされる人たちは絶えません。管理人も随分とトライ&エラーを繰り返しました。スプレーのクリアを重ね塗りしたり、塗料の種類を変えてみたり、セルロースの濃度を変えてみたりなどなど・・・。

 色々試しているうちに、溶剤の種類と配合がポイントであることに気が付きました。「どうせ第1石油類使えとか言うんだろ・・・」と思っている人、アマイ(▼∀▼)ニヤリッ オラの方法だと、筆塗りで色止めしなくても流れませんでした(やったときはドキドキしましたが)。エアブラシ使ってるのに流れるぜ!という人も必見です。

 まぁ色流れの原理から、じっくりと考察していきますんでお読みください。

 なお、ある程度プラモの知識があることを前提として話を進めていきます。

◆なぜ流れるのか
 セルロースセメントは、ディッピングのたびに下地を溶かしながら同化・乾燥・硬化するのは皆さんもご存知だと思います。塗装に使う塗料はその間にサンドイッチされる形になるわけですから、当然ある程度溶かし溶かされ、塗膜が出来上がっていきます。問題は、この塗料の食いつき易さと溶かされやすさなのです。

 まず、一度硬化したセルロースセメントは、第1石油類の溶剤でないと溶けません。ホームセンターなどに売っている缶スプレーや水性ホビーカラーは、ほとんどが第2石油類なので、セルロースの下地を溶かすことができないのです。ハンドメイドルアーの初心者は、いきなり溶剤までこだわることはあまりない上、エアブラシよりも初期コストの掛からない缶スプレーで塗装することが多いはずです。また、スプレーというのはかなりの厚塗りになってしまいます。セルロースにしっかりと塗料が食いつかず、その層も厚い。だから、流れてしまうのです。

 原因はこれだけではありません。最初に書いた塗料の溶かされやすさというのも関係しています。第2石油類の塗料(つまり溶剤)ではセルロースを溶かすことができないと書きました。逆に、第2石油類の塗料で塗装したものは、第1石油類のセルロースセメント(溶剤)で簡単に溶けてしまいます。つまり、溶剤の強さでは常に第1>第2なのです。下地にうまく食いつかないだけではなく、その上からより強い溶剤に晒されるわけですから、流れるのも仕方ないでしょう。

 第1のほうが強い溶剤である理由は、塗料自体がより溶けにくく、乾燥すれば強いものであるからだと思われます。勝手な想像なので、詳しいことは塗料屋さんに聞いたほうがいいでしょう。管理人は危険物に関する知識は皆無ですので(笑)

◆今までやってきたこと。
 いきなり方法を載せるのも惜しいので、今まで挑戦してきて失敗した方法を紹介します。失敗したくない人は、ある程度参考になると思います(笑)

@スプレーのクリアの厚塗りで誤魔化す
 エアブラシがなかったころ、この方法をやっていました。しかし、1色塗るたびにクリアを吹き、最後に最低5回は重ね塗りが必要な上に、セルロースとは違って塗膜の硬化にかなり時間が掛かります。また、5回もやってたら当然コストも・・・(´・ω・`)

 この方法はある程度うまくいきましたが、完璧ではありませんでした。所詮は第2石油類の塗料です、ディッピングのときにセルロースに激しく侵されます。塗りが薄かった場合、被害は少ないものの当然のように流れてしまいました。

A第1石油類のスプレーに換える
 模型店に置いてある、タミヤやクレオスのものはほとんど第1石油類であることに気付きました。しかし、これでもなんだかイマイチでした。所詮はスプレー、塗膜が厚すぎます。また、ホームセンターのものに比べて高価であるため、コスト的にも痛いです。

Bディップ用のセルロースはかなり薄めに
 これはどういうことかというと、セルロースセメント原液を2倍くらいまで薄めちゃいます。
 某所で「濃度の高いセルロースでは、乾燥が遅いので長時間塗料を溶剤に晒すことになる。それでは流れてしまうので、薄めることによりセルロースの乾燥を早め、流れにくくする」という書き込みを見て、やってみたのでした。しかし、この時点での塗装はいまだにスプレー。火に油を注ぐ(?)ようなもので、壮絶に流れました(汗) ちなみに壮絶に流れちゃったルアーは、製作法のページのダーターみたいなリップレスミノーでした。

Cその他
 その他、今の方法にたどり着くまでの紆余曲折が色々あります・・・。さすがに覚えてないのが他にもあるということです(笑)

◆主に使用する道具
 さらっと解説したところで、まず、塗装に当たって用意するもの。これ以降、ハンドメイドルアーの塗装部分の詳細ですね。

・エアブラシ&コンプレッサー
 管理人は、エアテックスのXP-723(ノズル口径0.2mm)とXP-725(ノズル口径0.3mm)を 、コンプレッサーは同じくエアテックスのAPC-001Rというものを使用しています。XP-725をメインで使用していて、どちらもダブルアクションです。ノズル口径は0.3mmがあれば十分ですが、めちゃくちゃ小さいのを塗るときなんかは、0.2mmのほうが使いやすかったりします。

 本格的なエアブラシは定価だとリール1台が余裕で買えるくらいの値段がしますが、探せば結構安いところはあります。あちこち探しまわった結果、ホビーショップタムタムで買いました。ここのショップオリジナルのセットが、エアブラシとしてはかなり安くていいですよ。On-line Shopの、カラー・工具他のところに、タムコンスタンダードツインエアブラシセットと、セット内容が異なるタムコンデラックスツインエアブラシセットがあります。どちらを選ぶかは、お財布と相談してください。このセットには、使用法からメンテナンスまで動画で解説してくれるCDが付属しているので、初めての人でも安心です。

 ちなみに模型界で人気の機種は、クレオスのリニアコンプレッサーL5エアブラシセットです。こちらは、セット内容を考えれば上記より値がやや張る感じです。これもタムタムがかなり安いです。エアテックスでもクレオスでも、どちらを買っても損ではないと思います。

 ただし、クレオスのプロスプレーシリーズ(モデルはMk1〜Mk5の5種)はただ安いだけで非常に扱いづらかったです。最初のお試しとして買うならば、一番下のクラスのMk-1に留めておくといいでしょう。ちなみに管理人も、「いきなり高いのを買ってもありがたみが分からん!」ということでMk-1を買って使ってみました。案の定これには満足できずに本格的なものに買い換えて、その扱いやすさと性能に驚きました。ま、何事も経験ですね・・・。

・塗料
 用意する塗料は、Mr.カラー(水性ホビーカラーはダメ)か、ペンキ(成分が第1石油類で、なおかつアルキド樹脂を含むもの。お店で要確認)です。

 Mr.カラーは量が少ないながらも多彩なカラーがあるので魅力です。また、セルロースとの相性も抜群と言われています。メーカーによると、ハンドメイドルアーとのマッチングも考えられているそうなので、これがベストかもしれません。ペンキはたっぷり入っているので白・黒・青・赤・黄など、たくさん消費する基本色はこちらでもいいと思います。


・溶剤
 今回の最重要ポイントです。まず、メインに使用する溶剤が写真左のラッカーシンナー(第1石油類)です。模型店で買うと割高なので、塗料屋さんや工事用品を売っているお店で探すといいと思います。そして、塗料の乾燥速度を遅くする、写真右のリターダー(これも第1石油類)です。これら以外に該当するものは、使っちゃダメです。これらをうまく使うことが、色流れ防止のポイントです。

 ちなみにレベリングシンナー(エアブラシ専用)の容器ですが中身は違います。塗料屋さんで買った2L缶のシンナーを、この容器に小分けして使っています。


ではいよいよ本番です。→NEXT


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