メタボリックシンドロームと運動

高槻社会保険健康管理センター   徳永勝人     

徳永勝人

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 メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)で運動は食事と並び最も重要である。運動が内臓脂肪を減少させ、糖尿病、高脂血症、高血圧を改善することはよく知られている。

大阪大学内分泌・代謝内科の下村伊一郎教授らは、毎日1時間トレッドミルで走って運動したラットは、脂肪組織に糖を取り込むグルコーストランスポーター4、脂肪を取り込むリポ蛋白リパーゼが内臓脂肪で減少していることを見い出し、動物実験でも運動の効果を証明している。

「健康づくりのための運動指針2006」では1週間に身体活動を23エクササイズ(メッツ・時)、そのうち体力の維持・向上を目的として意図的に実施する「運動」を4エクササイズ以上するよう勧めている。

1メッツ・時の身体活動とは3メッツの強度の身体活動(歩行、床掃除など)なら20分、4メッツの強度(自転車、太極拳など)なら15分間行う量である。1メッツ・時の身体活動を3個行うと、3エクササイズとなる。

例えば私の場合、歩行を毎日1時間、週6日で3×6=18エクササイズ、太極拳を週2時間で4×2=8エクササイズで週に計26エクササイズ行っており、基準を満たしている。

合気道は和歌山県田辺市の植芝盛平が心の修業によってうち立てた、日本発の心身鍛練の道である。「自然と自己が一体化するとき、人間の想いの及ばない無限の力が出る」というものだ。1922年に合気道と名付け、国内外にその名を広めた。下村教授は美しい自然の残るふる里田辺に帰省すると、植芝盛平の道場を訪ね英気を養っているとのことだ。

私は毎日昼の休憩の30分間、職場の近くを散歩し自然と触れ合っている。春は桜並木、秋は稲穂や紅葉、土に這いずるミミズ、四季折々の自然に触れながら歩くと運動にもなりパワーが沸いてくる。

体内に蓄えられたビタミンやミネラルが、絶食などで数ヶ月間摂取しないでいると枯渇するように、自然から得たエネルギーは長期間自然と接していないと失われるのかもしれない。

都心で勤務している人は、自然と触れ合うことが難しいかもしれないが、近くの公園を散歩するなり、それができなければ週に一度は京都や奈良を散策するとよい。(2007.01.17)

徳永 勝人
徳永勝人センター長
(とくなが かつと)
医学博士
CTスキャンによる内臓脂肪の発見者,
標準体重(kg)
=身長(m)X身長(m)X22
の考案者として知られる

1968年
広島県立庄原格致高等学校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業
大阪大学第2内科入局
1983年
米国 南カリファルニア大学
糖尿病・臨床栄養科研究員
大阪大学医学部 第2内科講師,
市立伊丹病院内科部長を経て
2005年
高槻社会保険健康管理センター
センター長就任

日本糖尿病学会評議員
日本肥満学会
肥満症診断基準検討委員会委員
肥満症治療ガイドライン検討委員会委員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
「臨床栄養」2007年1月号
目でみる臨床栄養学
メタボリックシンドローム