少子化問題とメタボリックシンドローム   

高槻社会保険健康管理センター     徳永勝人

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 わが国の少子化が進んでいる。出生率は1971年の2.16から、2005年には1.2642%減少し、出生率の低下は年金問題など社会・経済に大きな影響を与えている。

外国に旅行するときは少子化問題について尋ねることにしている。高校時代読んだ近松門左衛門集にあった代表作「国姓爺合戦」の舞台である街中国の廈門を旅行した。
 地元のガイドさんは「中国の少子化問題は日本よりもっと深刻ですよ。一人っ子政策で、夫婦はそれぞれの両親、またその両親と2人で12人支えなくてはならない。中国のことを思うと日本はまだいいですよ」と話していた。

インドネシアを旅行した時、ガイドさんは「インドネシアでは母親1人につき子供は2人までに制限している。インドネシアはイスラム教国家なので男性は5人まで妻を持つことができ、父親は最高10人まで子供を持つことができる」という。
 インドを旅行した時、ガイドさんは「中国のような一人っ子政策はしない。人は多ければ多いほど国力を増す。インドでは人口抑制策は全く考えていない」と言い切った。まだまだ、世界的には人口が増えそうだ。人口の急激な増加も、急激な減少もよくない。地球で養える人口は限られている。人口が増加しつづけている発展途上国では人口抑制策が必要だ。

「徳永先生、メタボリックシンドローム撲滅運動にあまり力を入れられたら、患者さんが減って困りますよ。産科や小児科の先生が困っているのも少子化で患者さんが少なくなったからですよ」とある大学病院の先生から言われた。これが教育者の発言かと耳を疑った。少子化で出産数、子供の数は減少し、産科・小児科の収入は減って産科医・小児科医不足で国民は困っている。それは産科・小児科の診療報酬をもっとあげるなどして優遇すればよい。

わが国の平成15年度のメタボリックシンドローム関連の医療費は7.5兆円(虚血性心疾患、脳血管障害、高血圧性疾患、糖尿病)で、メタボリックシンドロームが減少すれば、多くの人達の職を奪うことになるかもしれない。しかし、健康寿命の延伸のためにはメタボリックシンドロームを減少させることが必要だ。急激な改革ではなく、10年で25%減少させる見込みであり、その間に他の医療に従事すればよい。

人生、枯れてばかりではいられない。“肥満症を治療し予防することが私の使命だ“と考えて生きてきたので、闘志が沸いてきた。
 「上善水の如し」老子の言葉だ。入浴すると、手のひらにお湯をすくい、お湯を見つめながらこの言葉を3度念じる。
 「この水のように柔軟で、清濁併せもつ包容力を持って生きていこう」
 「手のひらからこぼれ落ち低いところへ流れていっても、自然に逆らわずこの水のように謙虚に生きていこう」
 「一滴の水でも長い年月をかけると大きな岩をも砕く。正しいと思ったことは、この水のように臆することなく主張して生きていこう」
 水は勇気を与えてくれる。(2007.03.03)

徳永 勝人

徳永勝人センター長
(とくなが かつと)
医学博士


内臓脂肪型肥満の発見者
標準体重(kg)
=身長(m)X身長(m)X22
の考案者として知られる


1968年
広島県立庄原格致高等学校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業
大阪大学第2内科入局
1983年
米国 南カリファルニア大学
大阪大学医学部 第2内科講師,
市立伊丹病院内科部長を経て
2005年
高槻社会保険健康管理センター
センター長就任

日本動脈硬化学会評議員
日本糖尿病学会評議員
日本肥満学会
肥満症診断基準検討委員会委員

NHK「きょうの健康」で講師を務める