脚底按摩
ホテルに脚底按摩、いわゆる足つぼマッサージがあった。看板では500元(1800円)。せっかく台湾に来たんだから名物をやらなきゃ損、損!しかし、ホテルから徒歩3分の街中にも脚底按摩の看板を発見した。ホテルは外国人向けだからそんなに抵抗ないんだけど、外で店に入るのは勇気がいるんだよなあ。Wさんから「どうせ入るんなら外でやらなくっちゃダメでしょう!」と背中を押され、しぶしぶ挑戦。人ごとだからなんとでも言えるんだ。ったく。

もっとも、新しい試みは嫌いじゃない。一見してすぐそれとわかる「張老師(張先生)」の必要以上に大きな看板の店にはいると、リラックスできるイ スが6個とおばちゃんがひとり待機。おばちゃんは見た目50歳半ばあたりか。(この人が張先生かな?)もちろん、言葉が全然わからず、ただ進められるまま中に入って、掲げられた料金表にあるいくつかのコ ースから脚底按摩を日本語で「これ」と言って指差し、さっそくスタートした。足下の木桶にお湯を張り、茶色の液体をいれて両足をつける。あたたく て気持ちいい。ジャスミン茶が出る。飲む。熱くておいしい。足を入れている間 、肩、背中、首、頭、額、側頭葉と強めのマッサージが始まる。やや痛 いがスーッとする。およそ10分。足を木桶から出して、いよいよ脚底按摩が始まった。マッサージクリームをスネとふくらはぎに塗って、足首から ヒザに向かってグーッと指で擦り上げる。(おっ、このおばちゃん、 なかなかやるな。)強めにグーッと押し続ける。時には親指の関節を使って、下から上に筋肉を押し上げる。この程度なら、強めのマッサージは好きだ。う〜んいい感じだ。そしていよいよ足裏にはいる。おばちゃんは、親指と親指の第一関節でさらにグググーっと強く押し始める。これは指圧というよりも、上から下、下から上、というように線を描くような感 じで。。。。
オオッ!イタッ!グワッ!強い痛みが感じられる。私の端正な顔がゆがむ。おばちゃんは腰をさしている。(そうか、腰が悪いのか)オー!タタタタ!今度は足裏中央からかかとだ。クワー!痛いっ!おばちゃんは、「イタイ、、、ツウ」と言ってる。中国語で痛いのは「ツウ」と言うらしい。がこちらにリアクションする余裕はない。アタタタ!ツウ、ツウ!同じ所 を攻められる。汗ばんでくる。おばちゃんは陰部をさしている 。ゲ!ここが悪いのか。。。。。複雑な気分だ。按摩は続く。痛くない場所もあるのだが、ガッと痛いところもある。その都度、目、耳、などと教えてくれる。片足約20分。そしてまた逆の足が始まる。50歳前後のおじちゃんが「ニーハオ」といって通り過ぎる。さえないおじさんだ。きっと この人が張先生なんだろう。が、考える余裕はない。 グワ!アター! ウウウウ!キエー!イタイタイタ〜!ツウ!様々な擬音が発せられる。これだけのバリエーションが痛みによって変化するのだ。しかし、ただ痛いだけでなく、確かにいい感じの箇所もある。ふうー。
20分たち、格闘の時間は過ぎた。蒸しタオルを両足にかぶせられ、その上から緩やかに按摩される。気持ちいい。おばちゃんは涼しげにまたジャスミン茶を出してくれる。飲む。1時間がたっていた。500元(1800円)払う。脱力感も漂った。
後日談
別なお方が、後日、このおばちゃんではなく、張先生に脚底按摩をやってもらった。極端に痛いところがあったようだ。この人は普段からよくお酒をたしなむ。日本語が断片的に達者な張先生は、「肝臓、肝臓」と肝臓が悪い事を示したそうだ。その他、こんな反応がある、とか、数日はこんなかんじだよ、とアドバイスをもらって、摩訶不思議な言葉をかけられ、実際そうなったそうだ。さすが看板先生。ビシビシっと決めてくれるじゃないか!それにひきかえ、私の担当おばちゃんは、脚底按摩をしてもらった直後も翌日も何の反応もなかったのだ。イタ気持ち良かったけどね。
蓬甲夜市
台湾の楽しみといえば、夜市だ。大きな町には、たいがい夜になると夜市が開かれるそうで、小さな屋台が道の両側を所狭しと軒を重ねるのだ。私が行ったのは、台中界隈で最もにぎやかな夜市のひとつと言われている蓬甲夜市だ。屋台のほとんどは 、B級ジャンクフードだらけ。各種ご飯もの、各種麺類、各種 揚げもの、各種お茶、ウインナーのようなもの、各種饅頭、などだ。「各種」という表現はあまりに曖昧だが、同じご飯ものでも 、一体全体これはなんなんだろう?と首を傾げたくなるような類似屋台が多いからである。 さて、蓬甲夜市は広い。歩いていると、あることに気がついた。所々、近寄ってはいけないような独特のにおいがあるのだ。台湾特有の臭いか?と思っていたが、そんな臭いがするところは「臭豆腐」を売っていることに気がついた。「くさどうふ?」。 「くさどうふ?」そう、くさどうふ、なのだ。夜市を練り歩いた翌日私は、「くさどうふ」の屋台があまりに多いので、とうとう手を出してしまった。知り合いの菊池さんには「チャレンジャーですね」とひどく感心されてしまった。くさどうふ、それは味のない厚揚げだった。おいしくなかった。それにしてもネーミングが悪い。

閑話休題。夜市を歩いていて、不思議なことに気がついた。真夜中まで人通りが多くにぎやかなのに、屋台ではいっさいアルコールが売っていないのだ。歩いている途中で酔っぱらいたくなって、あるお店で、「ビールは売ってないのか?」と身振り手振りで尋ねた。台中の人はみな親切だ。店の人が、この店では売ってないがコンビニで売ってる、と教えてくれた。案内するから着いて来な、と言われた。もちろん着いていった。酒 は近くのコンビニに売っていた。台湾ビールの小ビンを買う。ビールにありつけてとてもありがたかったので、案内してくれたお店 に戻ってビールを飲み、何か食べる事にした。が、その店には栓抜きがない。するとこんどは、お店の客が「俺にまかせろ!」とライターを使って栓を抜いてくれた。みんなで「カンパー イ!」とにぎやかに飲んだ。たまらなくいい人たちだ。
ある屋台に行列ができていた。「大腸小腸」と書かれていた 。「大腸?小腸?」頭の中で、人体解剖図が表れた。大腸小腸のイメージはS字直腸だ。数えきれないほどの屋台が出ていても、長い行列 はここだけだった。きっとおいしいんだろうなあ。菊池さんが大腸小腸に挑戦した。私は即座に「チャレンジャーですね」っと言った 。菊池さんは「ん〜、これは台湾で一番おいしいなあ!」と言ってた 。強がりじゃないの?