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ブランド | propeller |
| ジャンル | エモーショナルAVG | |
| お値段 | 豪華初回限定版10,290円 | |
| プレイ時間 | 20時間 | |
| 原画 | やすゆき、ヨダ | |
| シナリオ | 朱門 優 | |
| 媒体 | DVD-R一枚 | |
| 音声 | 主人公含めフルボイス | |
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折柴みそら(以下折)「暗黒絵師ヨダ…推参ッ!!!」 〜きっと、澄みわたる朝色よりも、批評兼感想〜 火龍(以下火)「返せ! 初めてOPを見たときの感動を返せ! どうも、火龍です」 折「だが断る。どうも、折柴みそらです。今回はOPの映像と楽曲の美しさから予約しつつも、体験版から漂う神作匂と地雷臭をいっぺんに嗅ぎ取りとても不安を感じながらつい買ってしまった『きっと、澄みわたる朝色よりも、』の批評兼感想でござる」 火「全てが台無しのOP投下にその発言。なんだかえらくネガティブな感じですが…。とりあえず感想をどうぞ、相棒」 折「多くの人を納得させる良質な作品ではないが、ある程度名を知られる作品になるであろう不思議な作品。評価が難しいというか、批評家泣かせの作品だった。決して悪い作品では、駄作ではない。でもこれを素直に他人にお勧め出来るのか? そう問われると疑問符がつく」 火「なんだかよく分かりませんが…。とりあえず良いところから挙げてみてはどうでしょうか?」 折「まずは費用対効果の高い演出が良かった。費用対効果の高いって言い方は変だけど、この演出を入れることで得られる効果がとても高かったってイメージだろうか」 火「確かにとても演出が良かったと感じますが、プレイ中を思い出すと、あまりくどい演出はなかったと記憶していますね」 折「そうなんだよ、くどくないんだよ。でも演出自体が少ないわけではない。そこそこの演出があった。それでいて、演出がとても良かったと思わせるその腕前に、ベテランの野球選手が放つ絶妙な進塁打のような、目立たないけど素晴らしいテクニックを感じたね」 火「そういう演出テクニック。タイトル画面における変遷、効果的に挿入される小さい演出、音楽を出すタイミング、立ち絵のカットイン、カメラの動きによる臨場感。挙げて行くと結構出てきますよね」 折「流石、めぐり、ひとひら。を初めとした独特の作風と世界観で一定の評価を得、この業界を渡り歩いてきた(知っている限りプロペラが三社目)朱門優と言ったところか。彼の以前に作った作品をプレイしたことはなく、いわゆる初朱門ということだが、なかなかどうしてやるものである。人ずてに聞く評価は、悪くないけど…というイメージが強かったので正直言うと意外だった。あれ、朱門良くね?」 火「そうですね、特に先ほど述べた演出や音楽の設定などにかなり苦心されているみたいです。そしてその苦労がかなり良い方向に向かっていて、想像以上に好感触でした」 折「好感触といえば絵と音楽どっちもかなり良かったよな。どっちも綺麗という言葉がぴったり当てはまる出来栄えだったと思うよ。音楽ではOPの紅葉、タイトル画面の与神ひよ、生たる彩の祭とかが良かった。絵も文句のつけようがない」 火「両方の意味でですね、わかります」 折「その通り! やすゆきもヨダ最高だった。やすゆき絵師(メイン)の普通の絵は綺麗で可愛い、イベント絵も美しい。ギャグパートで出てくるヨダ絵師の絵もこりゃなんだと言うくらいバカげていて面白い、超笑えた」 火「そういう意味ではテキストも良かったですよね。薀蓄タイム、シリアスモード、ギャグパートどの場面においても個性を失わないあのテキスト。私は素晴らしかったと思います」 折「あいやまたれい。確かに読んでいて面白いと言える文章だったけど、テキスト自体が少々装飾過多じゃなかったかね? くどいと言い換えてもいい。結構どうでもいいところに文字数割きすぎというか」 火「でも相棒、そういうの好きでしょう?」 折「いや大好きだけどさぁ…? 奈須きのことかに比べたらこの程度全然許容範囲内というかむしろごく普通。折みたいに奈須きのこの小説とか読んで全然慣れている人にはむしろ好物な感じかな。まあ薀蓄タイムのテンポの悪さはちょっと言葉にしにくいけれども」 火「主人公の特技330タイムですね。でもあれは一人で語り続けるわけでなく、ひよという相方を置くことでテンポの悪さを緩和し、さらにその笹丸とひよの掛け合いという状況自体がひよという少女の萌えポイントになるという中々に工夫されたものだと思いました」 折「な、なるほど。そこは盲点だった。確かにあれはひよの可愛さを際立たせるポイントになりうるよな…。そう考えたら朱門って天才じゃね…?」 火「お褒めに預かり恐悦至極」 折「いや誰もお前さん誉めてないから」 火「誉めてないと言えば個人的に良かった点として『四君子』の存在が挙げられますね」 折「それを言葉を変えるならこの作品の根底に流れる雰囲気、空気と言い換えてもいいよな、それ。『四君子』が醸し出す作品の空気。これが本当に快かったね。『四君子』同士の掛け合い、その流れから派生していく同じ学園の生徒たち同士の掛け合い」 火「なんだか私の台詞を全部とられた気がしますが、おおむね同意ですね。主人公、ひよ、アララギ、春告の四人で構成された仲良しグループ『四君子』や青姉妹、若…。登場人物との会話がとても楽しく快かった。この綺麗な雰囲気こそ朝色最大の良点かと」 折「折的には絵と音楽も捨てがたいけど、そこらも全部が朝色の雰囲気作りの道具と考えると、雰囲気が妥当かもね。そこらへんは人それぞれってことだろうけど、結局この作品、何もかもが綺麗なんだよね。快い雰囲気、綺麗な空気。それはまるで澄みわたる朝色のような。そんなふいんき(何故か変換できない)」 火「そうですねぇ、本当にこの作品って綺麗って言葉が良く似合うんですよね。綺麗な作品、綺麗な音楽、綺麗なビジュアル…。学園の設定も芸術家の卵を育てるという設定ですし、なんていうか…こう、芸術作品のような作品…でしょうか」 折「悪い意味でも芸術作品なんだよな。確かに心に何か残る、感動する。でも芸術作品ってなんか凄い! っていうのは伝わるんだけど何が凄いのか説明しろと言われるとちょっと言葉にしにくいんだよね。高級料理とか食べると美味いと思うけど、物足りなく感じるときの感覚ににているな。そう、なんだか物足りないんだよ、朝色って」 火「多分その物足りなさはシナリオに起因していると思いますけどね。ほら、この作品ってヒロイン一人の一本道ですから」 折「そうなんだよねー。結構重要なポイントだけど、攻略可能ヒロインはひよ一人。アララギとか春告とか青姉妹とか若とか攻略できないのよ。…嘘だ、嘘だといってよプロペラ…」 火「そんな絶望的な気分にさせられますが、シナリオを終えるとああでも、この作品は一本道で良かったんだ、と納得できてしまうのも事実なんですよね」 折「そうそう。ぶっちゃけシナリオは悪くないどころか面白かったと思う。テーマの『優しさ』を文字通り特殊な環境下におかれた人間たちがどう動くかによってブレずに描ききった。展開は評価できないが、内容はかなり高い評価をあげてもいい」 火「『痛みを知るからこそ人に優しく出来る』そんな言葉の真逆を試させたり。まるでとある映画のような、優しさの『つながっていく』意味を描いたり。笹丸と四君子の女の子たちそれぞれとの関係を絡めつつ、時に他の学園生との関係を絡めつつ…内容は本当に素晴らしかったと思います」 折「そんな流れが本当に綺麗だった。べた褒めしていい。でもなんだか物足りないと感じるのがこのきっと澄みわたる朝色よりもという作品なんだよね。例えば展開が強引だったり。第3章の種明かし的なところは正直盛り下がった上に、よく分からなかったり。日常の掛け合いが面白かった分、ひよ以外のヒロインとの恋愛も描いて欲しかったというのが本音」 火「結局はそこにいきつくんですよね、ひよ以外のヒロインも攻略して欲しかった。特にアララギは第1章(体験版)でいいところまで行ってしまうわけですからね。最低限三角関係のお話とかも描いて欲しかったと思います」 折「シナリオの展開といえば若もちょっとな。枯れてしまわせる意味がよくつかめなかったんだよな。結局のところあの『病』に犯されてしまうってことは、優しさとか絆がちゃんとあるということで。若の否定したかったことを肯定する材料になるんじゃないか…とかね」 火「私も繋がる優しさとか、絆とか。そういうのがテーマなのになんでああいうラストになるのかが良くわからなかったです。夢見鳥学園という繋がりが後世に残っていく、これからも後輩に脈々と受け継がれていく。そういう終わり方のほうがテーマに沿う終わり方だったと思うんですけどね」 折「若相手にみんなで『夢見鳥学園にようこそ! ゆっくりしていってね!』な展開なわけですねわかります」 火「そういうことです」 折「あ、そうそう。それと最後に一つ。とっても苦言を呈したいことがあるんだよね」 火「ほうほう。じゃあそれについて言及して今回の批評は終わりとしましょうか。で、それはなんなんです?」 折「何そのエス●ル風語尾。まあ言いたいことっていうのはアララギのおっさんネタなんだよね」 火「まあ確かに、微妙といえば微妙でしたが。そこまで強く反応するうようなところでしたか?」 折「いや違うんだよ…。あのアララギおっさん化(?)の要因となった人物(?)のことなんだよ…」 火「頭取ですか?」 折「そう頭取」 火「いや頭取がどうかしたんですか?」 折「プロペラ信者としてプロペラのブログを見ていた折としては」 火「…相棒としては…?」 折「正直、頭取の名前が出るたびに目頭を押さえざるを得ない」 火「………」 折「………」 ※頭取とかはるはろとか分からない人は プロペラ旧スタッフブログを見ると分かるかもしれません |