CAMRA の最近のキャンペーンは何だ?
22 Sep., 2002
5年前に CAMRA メンバーになって以来、私なりの活動をしてきた。組織としての CAMRA の目的、活動内容は意義のあるものだと思うし、成果も認めている。なにより、メンバーであることに誇りを持ってきた。これからもそうだ。
しかし、1つだけどうしても納得のいかないことがある。それは、最近のキャンペーンの方法だ。ヨーロッパビール事情 2にも書いたが、去年は、リアルエールはナチュラルな飲み物だと宣伝するべく(ほとんど)裸の男女のポスターが使用された。これが外れたのは容易に想像がつく。そこで今年は何を持ってきたかというと、ビールの女神 Ninkasi と称したモデルだ。若く健康的な女性のイメージを持って、世間の若い女性にもっとリアルエールを飲んでもらおうと言うことらしい。今年の GBG (Good Beer Guide) の表紙も若い女性だ。全くもって「Rubbish!」(くだらん!)としか言いようがない。私はこの作戦も失敗すると思っている。そんな無駄なことに我々の会費を使って欲しくない。
なぜこの Ninkasi 作戦が良くないか、的が外れているからである。まず、いわゆる CAMRA メンバーのイメージというものを説明しよう。中年、ビール腹、ハゲ、ヒゲの男性である。実際はどうかというと、私に言わせりゃ、イメージ通りそのまま。そして彼らが好んで飲んでいるのは伝統的な本物の英国エール、言い換えれば、古くさいオヤジの飲み物。ハイストリートのおしゃれなレストランで楽しそうにワインを飲みながらトレンディな店や、映画や俳優などの話をするのが好きな、例えば、ブリジット ジョーンズみたいな女性が、オヤジの集まり CAMRA なんかにそもそも興味など持つわけが無いのである。彼女らにまず興味を持ってもらうきっかけを作ろうというのなら、若くてかっこいいマッチョな男性のイメージで宣伝したほうがよっぽど効果的だ。
私は相撲が嫌いである。理由はあの体型が好みではないから。そういう私をどうしても相撲ファンにしたければ、若くて、痩せ型で、短髪の似合う力士を連れて来てください。そうしたら考えましょう。仮にそれで私がファンになったとしても本物の相撲愛好者ではなく、いまや日本中にあふれているにわかベッカムファンと同じ。何が言いたいかというと、イメージにつられてリアルエールファンになったところで、リアルエールのよさは分かっちゃいない、 本物の愛好者にとって失礼だ、ということ。
リアルエールそのものの良さではなく、イメージを使ってもともと興味のない大衆にアピールするのは、味気ない大量生産のビールを造っているマルチナショナル(Interbrew、Heineken、Carlsberg など:CAMRA の敵)のやっていることと同じではないか?こういうキャンペーンの方法は早々にやめて欲しいと思う。キャンペーンマネジャーに手紙を書かねばなるまい。
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