オクトーバーフェストの楽しみ方
何度かこのお祭りを経験して、こうすれば初めて行っても楽しめると思ったことをお伝えします。
Muenchen - Oktoberfest

毎年9月末から10月にかけて2週間もの間ミュンヘンで開催される、あの有名なオクトーバーフェストは、一度体験してみないと楽しさが分からない。警察、救急車が会場に待機するほどの大騒ぎ。私自身と、周りの人の体験談とあわせて、これがどんなお祭りかお伝えできたらと思います。
朝から行こう
天気の良い週末は、絶対に込む。会場に行ってもテント(各ブルワリーの大ビアホール)に入れないことも珍しくないので、朝10時には会場に着くように行こう。
夕方に行こう
矛盾するようだが、騒ぐには夕方の方がいい。昼からずーっと飲みつづけている人々はかなり出来あがっているので思いっきり騒いでいる。彼らと一緒ならどんなに騒いでも騒ぎ足りない。
グループで行こう
少人数よりグループの方が絶対楽しい。もし2、3人で行くなら、盛り上がっているグループに混じってしまおう。
イタリア人、スペイン人を探そう
根っから陽気な彼らは、ビールのせいでさらに陽気になる。そして、2、3人分の席なら詰めて場所を作ってくれたりもする。得に日本人女性はこの方法で簡単に座れる。
さっさと酔っ払ってしまおう
席に座ったばかりでまだ1杯も飲んでいないしらふのうちは、すでに出来あがって赤い顔で大騒ぎしてる人たちが、異様に移る。自分も同じくらい酔わなければぜんぜん楽しくない。席を見つけたら、さっさと1杯目を注文してまず、飲もう。
ウエイトレスにはチップをあげよう
1リットル入りのジョッキを一度に6つも7つも持ってくるウエイトレスのおばちゃんの仕事は重労働だ。しかもあの大騒ぎの中である。
ユーロになってからも、1杯の値段はだいたい6ユーロ30セントとかハンパに設定されている。繰り上げてきっかり7ユーロを払うことを要求されているかのような値段。その場合、こちらから
「7ユーロ」とか言ってお勘定してもらうのが普通。
おばちゃんには従おう
あの会場で、酔っ払いを相手にしているウエイトレスのおばちゃんはさすがに強い。あまりに大騒ぎしてジョッキを持ったまま椅子やテーブルの上に立ちあがっていると「降りなさい」と注意される。素直に従おう。じゃないと、ビールの注文を受けてくれなくなる。こちらの立場の方が弱いのだ。
ドイツ人に歌詞を教えてもらおう
テントの真ん中に設置されたステージには、ブラスバンドがいていろんな曲を演奏している。その合間に、バイエルンの乾杯のための歌が頻繁に演奏される。前後、隣りのドイツ人(出来ればバイエルン人
。格好ですぐに分かる。)に、歌詞をたずねよう。すぐに教えてくれる。いっしょに歌うと一体感が増して楽しいし、彼らも打ち解ける。
何度も乾杯しよう
まわりで乾杯してたら、横から身を乗り出してでも自分のジョッキを差し出していっしょに乾杯しよう。1杯を飲み終わるまでに、何度も乾杯しよう。ドイツ語で乾杯をなんと言うのかたずねみよう。
大きなブレッツェをつまみにしよう
時々あの大きな名物ブレッツェ (Breze)
を売りに来るお姉ちゃんがいる。これを買ってみんなでつまんでビールのおつまみにしよう。このお姉ちゃんにもチップをあげよう。
被りものを利用しよう
会場にはいろいろなデザインの被りものが売ってある。グループみんなで何か被って目立とう。それだけでいろんな人がニコニコして話しかけてくる。
飲んだら乗るな
会場には遊園地もある。観覧車や、ジェットコースター、回転系、フォール系、お化け屋敷系...。当然のごとく、酔っ払った状態でこれらに乗るのは危険だ。
救急車の場所を確認しておこう
会場には、もちろん救急車、医療チームが待機している。空を見上げると赤十字のバルーンが浮いているので、万が一の場合はそこへ行こう(連れていこう)。
一人でも帰られるようにしておこう
グループで行っても、迷子になったときのために必ず一人でも帰れるようにしておこう。交通機関の乗り方をマスターし、(切符はこの際買わなくても仕方ないでしょう。ただし罰金は30ユーロ)宿泊先への道順を覚え、ホテルの名前や電話番号などメモを持っておくとよい。タクシーに乗ってメモを見せればいいだけ。万が一酔っ払って警察に保護されても、そのメモを見て送り届けてくれるかもしれない。
お茶漬けを準備しておこう
日本人ならたらふく飲んだ後にお茶漬けが食べたくなるのはごく自然なことである。永谷園のお茶漬けを準備して出かけ、帰ってきた瞬間にサラサラと食べれるようにしておこう。最高である。
フォトギャラリー
(写真をクリックすると拡大で見ることが出来ます。)
![]() バイエルン三人娘 |
![]() ロレンツォ |
||
![]() まだ1杯目 |
![]() カンパーイ! |
![]() レーベンブロイ |
![]() パウラーナ |
体験談1
1998年、連れのSちゃんが迷子になった。あの広い会場のあの人ごみ(酔っ払い)の中で迷子になったらまず見つからない。さんざん探した後あきらめるしかなくて、彼女が戻ってきていることを願いつつホテルに帰った。一人で楽しんでるのかもしれないしと思いながら、私は薄情にも翌日に備えてさっさとベッドに入った。しばらくして、Sちゃんは元気に戻ってきた。迷子になったと思った瞬間、サアーっと酔いが冷めて、何とか場所を覚えていたホテルまで無事たどり着いたというわけだ。彼女は、さぞ心配かけたことだろうと私達に申し訳ない気持ちで部屋をノックしたが、私は「お帰り、早かったね。」と言ってまた眠ってしまったらしい。
体験談2
1999年、アメリカ人の友達Kが来た。彼にとっての初めてのオクトーバーフェストだったからか、単にアホだからか、ヤツははしゃぎすぎた。雰囲気にのまれてビールにのまれて、ベロベロのKを、私はなんとかつれて帰った。ただでさえ図体のでかい彼のこと、もし途中で歩けなくなったら私は彼を置いていくしかないし、彼が地下鉄の階段を踏み外したりしたら私までまきぞえをくって転げ落ちてしまうと、恐る恐るだった。酔っ払って、レディに連れて帰られるなんておよそジェントルマンからはほど多い。男同士ならいくら酔っ払っても私には問題ない。しかし、ジェントルマンがレディを安全に送っていくのが当然と考える私は、以来、Kとはできるだけ音信不通にしている。
体験談3
2000年、Sちゃんがまた戻ってきた。オクトーバーフェストの魔力にとりつかれた彼女は、ミュンヘンに着いた瞬間から気合が入っていた。彼女と一緒に、何度フェストに行ったことか。私も休みを取って、4日連続で行ったような気がする。毎日、11時にテントが閉まって会場を後にし、それからうちの近所の「のみや」に行って、迷惑なことに無理やりお茶漬けを作ってもらって、やりたい放題だった。
体験談4
2001年、イタリアからビアテイスターの友達が来た。週末で込むことが予想されたので、席を確保するために午前中から行って4時にはさっさとうちに戻ってきた。この日は本当に人がいっぱいで、夕方に行った人の話では、どこも満席どころか入り口のドアが閉まっていて入れなかったらしい。
入り口が閉まっているとどういう光景が見られるか
裏の出口専用ドアの周りには、入りたい人が群がり、ちょっとでもドアが開こうものなら何とか滑り込もうとでかいドイツ人がどわーっとドアに突進する。しかし、さらにでかくて強面のセキュリティの兄ちゃん達が、これらの突進する人々をつかんではダーッと(本当に)投げていたらしい。力ずくではダメだと分かり、女の子達は色気作戦にでる。セキュリティはもう、鼻の下伸ばしたりなんかしちゃってるくせに、頑としてドアを開けない。あの手この手で何とか中に入れてもらおうとしながら、どれもうまくいかないので、かれらは「シャイセ!」(ののしり言葉。英語で言う
Shit!)を連発。しまいには「♪セキュリティなんか大っ嫌いだぁ♪」と合唱したりなんかして、結構それなりに楽しんでる様子。
体験談5
2002年、NさんとYさんが日本からやってきた。このために。我らジャパニーズ三姉妹はやる気満々。昼から、11時にテントが閉まるまでずーっと飲んで騒いで・・・。ドイツ人の友人Tも誘ったが、後からやってきて「明日、仕事だから」と先に帰った。それにしても、Nさんっていったいどこまで飲めるんだろう。翌朝彼女は「ねえ、背中が痛いんだけど。」だから教えてあげました。「ああ、昨日椅子から落ちてたよ。」
体験談6
2003年、第一陣はK氏。フェストが始まった最初の日曜に行った。K氏は前日日本から到着したばかり。そして翌日からドイツ内をビアライゼすると言う。こんなに飲んで大丈夫なのかなと思いつつ、見た感じ大丈夫そうだったのでほうっておいた。長時間あの騒ぎの中にいると疲れてくる。私は突然つまらなくなり、いや、あの騒ぎがうっとうしくなり、歌って踊って楽しんでいるK氏を置いて先に帰った。実はK氏、大丈夫じゃなかったようで、帰ってきてからそのまま翌朝まで死んでいた。
第二陣は去年も来たNさんに加え、S氏とN氏もやってきた。最後の週末とあって会場9時(朝)を少し過ぎた時点でテントは満席。自分のことは棚に上げ、「あんたたちこんな朝っぱらからよう飲みに来るわー。アホちゃう?」と、座らせてくれないけちなやつらに日本語で悪態をついて、外の席(ビアガーデン)へ。そのうち満員でテントは閉まり、外は冷えてきたからさあ帰ろうというとき、N氏がトイレから帰ってこない。ずーっと帰ってこない。こうなったら心配しても探しても見つかりゃしないのがオクトーバーフェスト。薄情なのではなく、仕方ないので私達も帰った。翌日N氏に話を聞くと、「なぜか帰れなかった。席がどうしても見つけられなかった。」そうで、ほら、やっぱり探さなくて正解だったでしょ?さて、開き直ったN氏は閉まったテントの裏口(?)からうまーくふらふら〜と侵入することに成功し、ドイツ人のグループに混じって、タダビールを飲み無賃乗車をしてホテルまで帰ったそうな。
意識を失う人や、頭に包帯ぐるぐる巻きで座り込んでいる酔っ払いもいるという、なんともワイルドなお祭りです。
開催についての詳細は、オクトーバーフェストのサイト http://www.oktoberfest.de でチェックできます。(ドイツ語、英語)
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