4年ぶりの里帰りレポ その1: 「さっむーぅ。」 日本はドイツより寒い。


9 March, 2002

2月10日、日曜日の早朝。快晴。真っ青な典型的バイエルンの青空だ。家族や友達、お世話になった方々へのお土産をいっぱい詰めたスーツケースを引いてミュンヘン空港に向かった。4年ぶりだからと言って、わくわくするでも緊張するでもないなあ。意外と、これが。

「スーツケースおっもー。これを佐賀まで一人で運ぶんかい?」、「ああ、ねむーぅ。昨日夜更かしするんじゃなかった。」と、一人でブツブツ言いながらスーツケースを引いていく。しまった、4年も使っていないもんだからキャスターが錆びてキュルキュル鳴っている。うるさい。「シャイセ!」 (「くそっ!」という意味のドイツ語。男女ともにドイツ人はこれをよく使う。)いつかきっと、荷物持ちを連れた大名旅行をしてやる。

空港でチェックインを済ませてようやく身軽になった後、さらにお土産を買う。酒屋をしている父にはバイエルンのビール3本セットを、バレンタインとお土産用にスイスとベルギーのチョコレートをたくさん買う。ドイツから行くとは言っても、チョコはやっぱりスイスかベルギーのがいいでしょう。おいしい方が絶対に良い。そして、多分ダメだと言われるだろうが、タバコを1カートン、一緒にカゴに入れる。やっぱりダメだ。フランクフルトから出国するときでないとタバコは(免税で)買えない。いいや、乗り換えのときに買おう。こんなにお土産ばかり持っていっても、日本で会う人みんなにあげることは出来ないんだなあ。「シャーデ...」(残念だ。)

フランクフルトでの乗り換えは、予想通りスムーズだった。ヒースローやシャルルドゴールとは違って、フランクフルトでの、しかもドイツが誇るルフトハンザ航空の乗り換えは混乱があるはずがない。「ちゃんとしてる...。さすがドイツ。」途中で、無事、タバコも買って機内に乗りこむ。「うわー。日本人がいっぱい。」人口120万人のミュンヘンにも数千人の日本人が住んでいるらしいが、こんなに日本人の密度の高い場所は久しぶりだ。しかも、関空行きの便だからか、なんだか雰囲気濃いぞ。

この里帰りでは、何が変化したかを観察するのも目的のひとつだった。日本ももちろん変化してるはずだし、私自身も変わっているはず。日本は半分外国のようで、私は半分外国人のようなもんだ。話にしか聞いたことのないリバースカルチャーショック(逆カルチャーショック)をいよいよ体験できるんだな。

フランクフルトから関空まで12時間のフライト、5時間待ちで福岡行きに乗り継ぎ、さらに高速バスで45分、なんだかんだで家を出てから丸一日が経っていた。疲れた。そして、「さむーぅ。」日本なのに寒い。ここんとこ、ちょうどドイツが暖かったので結局同じくらいの気温であった。損した気分である。いや、これはドイツよりも寒いぞ。セントラルヒーティングで真冬でも家中ポカポカのドイツとは違い、日本の家は寒い。暖かいのはコタツの中と、ストーブの周りだけ。寝るときだったそうだ。ドイツでは一年中同じ(薄い)布団で寝られるのに、日本では重い布団を何枚重ねても、顔面だけは寒い。でも、ひょっとしてこの冷たい空気で顔が引き締まっていいのかな。小顔になってドイツに帰れるかも。

結局、この日から一週間以上寒さが続き、おかげで風邪がぶり返してしまった。

 

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