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じおじおのロンドンレポ 11


1 Oct., 2002

☆イギリス人は料理ベタ??

イギリス料理、というと皆さんは何を思い浮かべますか?ローストビーフとか、あとは料理と呼んでよいのかわかりませんが、フィッシュ&チップスでしょうか。コーニッシュパイや、ヨークシャープティング、スコットランドのハギスなど地方を代表する食べ物はありますが、日本のように、スシ、テンプラ、トウフ、スキヤキ・・・と次々には出て来ません。イギリス人自身に聞いても答えに困るのです。
もともと、あまり料理というものをしない国民なのかも・・と最近よく思うようになりました。

ある日曜日、ボスの家での『サンデーランチ』に招かれました。『サンデーランチ』は、イギリスではよく浸透していて、家族で、とか友人を招いて、とかいろいろですが、お昼ごろから集まり、のんびりと昼食を食べながら午後を過ごす、というものです。例えば1時から、と言われれば、ほぼ2時ぐらいから昼食が始まると言っていい。それまで何をしているかというと、リビングでワインやシャンペンの一杯や二杯を飲みながら、そしてカナッペなどをつまみながら、他愛のない話をして過ごしているのです。その間台所には誰もいなかったりします。こちらはいつランチにありつけるのか心配だったりするのですが、それがイギリス料理のイギリス料理たるところです。全てがオーブンでなされるため、手間はかからないが時間がかかる・・・。

その時の『サンデーランチ』のメニューは、典型的なイギリス料理。ローストチキン+グレービーソースに茹でた(というか煮込んだ)野菜(ブロッコリーやカリフラワー、人参類)、デザートにはアップルパイにアイスクリーム。ボリュームたっぷりでしかも4時ぐらいまで食べているのでその日はもう夕飯は必要なしです。このようなメニューは日曜日だからこそ出来るのかもしれません。とにかく作るのにも食べるのにも時間がかかるのです。

このように、多くのイギリス料理はオーブンを使ってグリル、もしくは煮込む事により作られるので、あまり料理をした、という雰囲気ではないのですが、こちらの人にとっては違うようです。日本食を良く知る私の大家さんでさえ、焼そばを作るのに「炒める」のではなく「煮込む」。焼そばの麺が他の野菜と一緒にグツグツと煮込まれるのは見るに耐えず・・・とにかく時間をかけること=料理という感覚が浸透しているのではないでしょうか。その為、会社から帰って来て『料理』をするなんて、食べ物にありつけるのは真夜中になってしまう、という観念があるのでしょう。ここで、オーブンに入れても三十分で出来上がるようなレディメイドのものが発達するのもよくわかります。

最近は、日本でも人気のある、ジェイミー・オリバーなどがやっている料理番組のお陰で、イギリスの中でも家庭料理としてローストビーフ以外にもいろんな選択肢が増えているのは確か。料理本もいろいろあるし、どこの家にお邪魔しても必ず2、3冊以上はこういった本が置いてあります。若い人同士で集まるパーティーなどにはちょっとお洒落なものが出て来たり・・・。それでも、仕事を終えてパブに行き、夕飯も食べずにビールを数パイント飲み、帰りのバスを待つ時間でフィッシュ&チップスを立ち食い・・・。こういう光景を見ている限りは、まだまだ『お手軽に夕飯を作る』なんてところには至っていないようです。
 


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