無駄遣いをしない生き方
世の中には無駄なものが山ほど在って、そんな無駄こそが実は楽しみの根源になることが多いのですが、やらなければならないことをせずに、楽しいからという理由で無駄を優先するのは、やはり間違っています。その第一が、学校の勉強とクラブの関係でしょう。勉強をおろそかにしてクラブの練習に励み、疲れて家に帰ったら後は寝るだけ、という生徒が日本中で何万人、いや何十万人、下手をすれば何百万人もいることでしょう。
そういう連中は、大人になって仕事についても、肝心の仕事の成果よりも、プロ野球の成果が気になり、出身校の高校が甲子園にでも出ようものなら、昼間からテレビに囓りついて応援したりするのです。自分の子供が出場するのなら、百歩譲って仕方ないとしても、贔屓の球団の勝敗や高校野球なんぞにいい大人が熱を上げるのは、情けなくはありませんか。野球に限らず、サッカー然り、バレー然り、テニス然り、更に広げていけば、ジャニーズや韓流スターに入れあげ、追っかけをしている人生って何なんだと、他人事ながら心の底で考えます。
もっと時間を有効に使おうよ、それでなくても楽しいことは無限にあり、本当に自分が中心の大事なことに集中するならともかく、他人の応援なんかは適当で済ましとけよ、と忠告したいのです。余興は読んで時の如く、余りの時間に興じるものであって、勉強や仕事を疎かにしてまで夢中になるのはナンセンスです。自分や自分の子供にプロを目指させているなら文句はありませんが、そうでないなら遊んでないで、自分自身を高める努力に時間を割くべきではありませんか。
無駄と言えば僕にとって最大の無駄が、携帯に使う時間や料金です。一日何時間携帯をいじっているのか、何を伝えたいことがあるのか、そこまで人恋しいのか、と呆れ果てます。僕だって新し物好きですから、iPhone が出たときには直ぐに飛びつきましたよ。しかし、契約期間の切れる2年間に、10 回も電話をかけることはありませんでした。メールは総てパソコンを通じてやり取りしますから、iPone の使い方も分からないまま、一度もルールすることなく、写真もが質が悪いので使わず、せいぜい音楽プレーヤーか写真のスライドショーに何回かは利用はしましたが、日頃持ち歩かないので、こちらも使ったうちに入らず、結局無駄に基本使用料を払い続け、契約期間が終わると同時に解約したものでした。
次にくる大きな無駄は、泡銭を求めて 「 夢を買っている 」 などと馬鹿げた台詞を吐かせるギャンブル・宝籤の類といえるでしょう。酒・タバコも僕にとっては凄い無駄ですな。食後の一杯程度なら問題はないにしても、酒場に繰り出して一晩に何万も使ってしまうような、水商売に費やすお金があるなら、家庭サービスでもした方がよほど喜ばれるでしょう。百害あって一利なしと分かり切っているタバコを絶てないのは、文化的にレベルが低いせいだとしかみえません。どうせ十年も乗ったら廃車にせざるを得ない車に、高い金を払うのも勿体ない。時速制限のある日本で、その性能を充分に活かすことの出来ないポルシェなんかを買うのは、見栄っ張りとしか思えず、日本の国内を走るのなら、ある程度の安全性を確保した室内の広いセダンを選べば事足ります。ただ、いくら税金が安くても、万が一の事故を考えれば、軽自動車を運転しようとは思いませんが・・・。
最近の機械はどれも高機能で、その大半は使われてないようですから、高価な機種でなくても、最低限を満たしてさえいれば、一番安い機種を選んでも、まったく不都合はないようです。一般に普及する前に先走って購入した、 500 万円以上したポルシェ、出だし頃一台 50 万円したパソコンや 30 万近くのビデオ、 20 万の DVD プレイヤーや Ble-lay レコーダー、78 万で買った 40 インチのプラズマテレビ、等々悔やまれる買い物ばかりです。人が持っていない物を自分はもっているんだ、それを買えるだけの金だってある、というつまらないプライドは、今となっては余りの無駄遣いぶりに恥じ入るばかりです。
現在、大量に普及し、当時と比べればタダ同然の価格で売られている商品を見るにつけ、メーカー側の利益まで想像して、可哀相なほどではありませんか。結婚して子供に金がかかりはじめ、自分への無駄遣いが減ったせいもあり、欲しくても普及して値段が下がるまで我慢するようになって感じるのは、その間渇望感があったかと言えば、無くても何ら問題はなかったという事実でした。特権階級にいるつもりで金遣いの荒いセレブ連中に比べれば、むしろ精神衛生上、普通の生活をしている方が楽なのかもしれません。僕の初めてのエッセイで、大学時代は親からの仕送りを断り、総てアルバイトで得たお金で、学費から生活費から捻出していた時代を書いたのですが、あの、一ヶ月一万円で生活していた頃を忘れるべきではないな、と反省し、オードリーの春日君の吝嗇ぶりにエールを送っています。
現在は本当にこれと言って欲しい物はなく、ネットで注文するのも家族で食べて美味しそうな食材や、家内や娘に似合いそうなファッションやアクセサリーを送らせる程度にしか出費が無く、今年娘が大学生になって、高校の勉強から解放されたら、三人揃っての海外旅行だけが楽しみにしています。楽しみとは自分へのご褒美なのですから、それを享受するのに納得できるだけの、日々の努力だけは惜しまないで生きたいと思います。だから、生徒の諸君も、勉強を第一に考え、まずもって、校内で上位2割以内に入ることを目標とし、それが成ったら、次には上位5パーセントを目指し、最終的には一番が取れれば、休みの時のご褒美は、お母さんが何でも好きな物を買ってくれることでしょう。
頑張れよ !!
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