相手を呑んでかかる生き方


 何かに挑戦しようとすれば、必ず恐怖心が湧いてくるものです。敵を知り己を知れば百戦危うからず、とは中国最古の兵法書である 「 孫子 」 の中の有名な一節ですが、まず敵である相手のことを深く研究する必要があります。これに勝つにはどうすべきか、戦術を練るのです。そして確実に攻略するために、自分の力を相手に合わせてレベルアップさせなければいけません。この二つが相まったとき、初めて相手を呑んでかかれるようになります。逆に言えば、呑んでかかれない相手とは戦うべきではないのです。

 もはや過去の人になってしまいましたが、かつてボブ・サップという格闘家がいました。その筋肉の盛り上がりは強烈で、K - 1 に登場した際も、ビースト、つまり野獣と呼んで恐怖心を高めさせたのでした。プロレスラーの高山と戦ったときも、ほとんど何もさせないまま圧勝し、本当に強いんだ、とワクワクしたものです。その後数人と戦って総て秒殺する勢いで、お笑いの浜ちゃんが MC を務めていた 「 ジャンク ・ スポーツ 」 といった番組にも出演し、最初のうちこそ野獣っぽく振る舞っていたのですが、やがて浜ちゃんにいじられ、アシスタントの女の子にデレデレとし、実は凶暴な無頼漢ではなく、大学でのインテリで弁護士を志望していたとの情報まで流れ、一躍スターダムにのし上がり、色々なコマーシャルにも起用されたのでした。

 そんなボブ・サップを苦々しく眺めていたのが、ミルコ・クロコップでした。彼は現役の警察官であり、本物の凶暴な犯罪者を相手に修羅場をくぐってきたのですから、K - 1 の世界でもストイックで、格闘の場以外にもヘラヘラと顔を売り、安易に金を稼いでいる姿に許せないものを感じたのだと想います。この二人が戦うことになったとき、ミルコは冷然と、あんな奴に負けるわけがないと言い放ち、実際に1ラウンドでダウンを奪い、あっけなく勝利して見せたのでした。

 その時のボブ・サップときたら、ミルコのハイ・キック一発でダメージを負い、よほど痛かったのか、弱々しく逃げまどうばかりで、ビーストどころか余りにも情けない姿を全国に晒してしまったのでした。それからというもの、ボブ・サップと戦う誰もが、もはや彼に対して恐怖心を抱くことはなくなり、二流どころの相手と戦うしかなくなってしまい、やがては飽きられて、アメリカに帰ってしまいました。高校の教科書に、菊池寛の 「 形 」 という短編小説が載っていて、短いながらも鮮烈な印象を受けて、「 恩讐の彼方に」 他何編かを読んだのですが、まさにその主人公の死が、ボブ・サップの格闘家としての終わりに重なりました。

 勉強不足でいれば、さぞかし受験は怖いかもしれません。しかし、学校の授業に頼らず、中3に入って直ぐにでも、高校受験問題の内容を研究し、50 分の試験時間内で、いかに解答していくか、出来るだけ早い段階で準備しておけば、畏れるに足らないのです。250 点満点で 200 点以上あれば、岩国高校は確実に合格できるのですから、合格は当然として、考えておくべきは入学後に、一流大学に入るための準備を始めるべく、まずは高1で英検準 2 級を高2で 2 級をパスできるよう英語力を高め、高3になれば、行きたい大学の赤本をアマゾンの古本で良いから送らせて、傾向と対策を行うよう、卒業する時点で薦めているのです。そしてその大学に自分が入ってあげなければ、相手の大学にとってどれほどのマイナスになるか、とまで自信を持って臨めば、君たちの明るい未来が、揚々と拓けてくることでしょう。

 頑張ってくれ !!


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